初心者からトランペットを始めて
ある程度いろいろな曲などを吹けるようになり始めた(音が鳴るようになってきた)
初級レベルの頃の方にとって、
次に目の前に立ちはだかる課題の一つとしては、
「楽譜を読むための音楽的な基礎知識」
があるのではないかと思います。
特に
「調性」、「調号」、「各調性における音階(スケール)」等に関することが
よくあるのではないかと予想しております。
調号に♭(フラット)や♯(シャープ)の記号が増えていくにしてがって
より苦手意識を持ってしまっている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
実際、私の生徒さんの中にも
このような事柄について曖昧にし続けそのままにしてしまい
もはや初級者とは言えない段階になり、いまさら聞くに聞けない状態になってしまったという方が結構いらっしゃったので
この機会にこの問題を取り上げてみようと考えてみました。
トランペット初級者の方にとって
有意義なものになるようになることはもちろんのこと、
いまさら聞くことができないようになってしまっている、もはや初級者とは呼べない方々にとってもお役に立てることができるように努めて参ります。
それでは、
まず、調号に♭や♯が付く場合、五線のどの音につき始めて順に増えていくのかご存知でしょうか?
下の画像(表)をご覧ください。
♭の場合は、シ→ミ→ラ→レ→ソ→ド→ファの順に数が増えていきます。
一方、♯の場合は、ファ→ド→ソ→レ→ラ→ミ→シの順に数が増えていきます。
調性は、
調号が何もついていないC Major(C Dur)から♭が一つずつ増えていくごとに
調性がF Major(F Dur)→B♭Major(B Dur)→E♭Major(Es Dur)のように完全五度下の調に変化してゆきます。
反対に♯が一つずつ増えていくごとに
調性がG Major(G Dur)→D Major(D Dur)→A Major(A Dur)のように完全五度上の調に変化してゆきます。
また上の画像(表)からわかる通り、
♭5個のD♭Major(Des Dur)と♯7個のC♯Major(Cis Dur)、
♭6個のG♭Major(Ges Dur)と♯6個のF♯Major(Fis Dur)、
♭7個のC♭Major(Ces Dur)と♯5個のB Major(H Dur)は、
それぞれ異名同音の関係になっている(どちらも実質同じ調性である)ことがわかります。
ここまでのところ・・・
なんか既にややこしいなぁと感じている方もいらっしゃるかもしれませんが、
とりあえずの情報として、今のところはサラッと流していただいて大丈夫です。
それでは、
今回は♭と♯が何もついていない調(C Major)の音階に取り組みたいと思います。
メニューは、以下の通りです。
●ハ長調(変ロ長調)/C Major(B♭Major)/C Dur(B Dur)の長音階(メジャー・スケール)
これはまぁ、トランペットにおけるいわゆる普通の「ドレミファソラシド」ですね。
B♭管トランペットは、移調楽器であるため、楽譜がハ長調/C Major/C Durで書かれている場合、実際には、長2度低い変ロ長調/B♭Major/B Durで演奏していることになります。
※中学高校の吹奏楽の現場でよく見かけますが、B♭(ビーフラット:英語)と書いて「ベー:独語」と読んでいることが多いです。ドイツ語表記の「ベー」は、「B」です。したがって、変ロ長調をあらわすドイツ語表記は「B Dur(ベー・ドゥア)」です。B♭(英)であらわす場合は、「B♭Major(ビーフラット・メジャー)」です。最近、YouTubeなどにおいても「B♭Dur(ベー・ドゥア)」と表示しているものがよくありますが・・・だいたいの言いたいことの意味はわかるのですが、厳密にいうと間違いです。
さて、次に短調の音階です。
短調には、下記の三種類の音階があります。
1.自然短音階(ナチュラル・マイナースケール)
2.和声短音階(ハーモニック・マイナースケール)
3.旋律短音階(メロディック・マイナースケール)
それぞれ説明させていただく前に、
大雑把に短音階を理解していただきたいのですが・・・
いわゆる「ドレミファソラシド」の長音階にたいして、そのままの調号で短3度下の音から始まる「ラシドレミファソラ」であると基本的にお考えください。
そして、「ドレミファソラシド」の長音階にたいして
同じ調号における「ラシドレミファソラ」の短音階との関係性を「平行調」と呼ぶということも押さえておいてください。
●イ短調(ト短調)/A Minor(G Minor)/a moll(g moll)の自然短音階(ナチュラル・マイナースケール)
「自然」とその名が示す通り、「ドレミファソラシド」にたいして、そのまま「ラシドレミファソラ」にしたものです。
吹いてみるとわかりますが・・・
長音階の明るい感じにたいして、暗い響きを持っていると感じることができるかもしれません。ただそのままだと、なんとなくしっくりこないような感じを受けるかもしれません。
自然短音階は、実際の演奏でそのまま使われることはほとんどありません(ただし、後述の旋律短音階の下降形として使われることはあります)。
多くの教則本では、和声短音階と旋律短音階のみ取り扱っていることがほとんどで、例えばアーバン(Carl Fischer版)では、上行形で旋律短音階、下降形で和声短音階になっています。
しかしながら、長音階に対する平行調の関係性を理解し深めるためにも、この自然短音階は、必ず練習していただきたいと考えます。
●イ短調(ト短調)/A Minor(G Minor)/a moll(g moll)の和声短音階(ハーモニック・マイナースケール)
自然短音階のところで述べたように、そのままだとしっくりこない感じがするのを、和声的に解決することができるようにした音階を和声短音階(ハーモニック・マイナースケール)といいます。
自然短音階の第7音を半音上げたものが、和声短音階(ハーモニック・マイナースケール)です。この場合、上行形・下降形ともに同じです。
「ラ→シ→ド→レ→ミ→ファ→ソ♯→ラ」(上行形)、
「ラ→ソ♯→ファ→ミ→レ→ド→シ→ラ」(下降形)のようになります。
さぁ、私と一緒に練習してみましょう!!
●イ短調(ト短調)/A Minor(G Minor)/a moll(g moll)の旋律短音階(メロディック・マイナースケール)
和声短音階で第7音を半音上げることにより、和声的に解決に導けたのですが、これにより第6音と第7音の音程が短3度と旋律的観点で拡がりすぎたため、第7音と併せて第6音も半音上げ音程間隔を長2度に整えたものを旋律短音階(メロディック・マイナースケール)といいます。ただし、これは上行形の場合のみで使われ、下降形では、第6音&第7音ともに元の音に戻ります(すなわち、下降形は自然短音階と同じになります)。
なぜ、下降形は自然短音階にならなければならないのか・・・???
旋律短音階の上行形でそのまま下降してみるとすぐにわかります(試しに一度吹いてみると面白いかもしれません)。
結論から言いますと、同主調(イ長調)の下降形になってしまうのです。
上行形では、第6音&第7音を半音上げ、
「ラ→シ→ド→レ→ミ→ファ♯→ソ♯→ラ」のようになります。
一方、下降形は自然短音階と同じになり、
「ラ→ソ(♮)→ファ(♮)→ミ→レ→ド→シ→ラ」のようになります。
さぁ、私と一緒に練習してみましょう!!
今回は、ここまでです。
以後、一つずつ調を変えて、最終的にメジャー&マイナー・スケールの全調完全攻略を目指してゆきます!!
どうぞご期待ください!!!
Vol.2 (次)へ、
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