〘星落ちて、なお〙澤田瞳子
読書日記2025-143星落ちて、なお澤田瞳子(著)[文藝春秋2021年5月発行]あらすじ鬼才・河鍋暁斎を父に持った娘・暁翠の数奇な人生とは――。不世出の絵師、河鍋暁斎が死んだ。 残された娘のとよ(暁翠)に対し、腹違いの兄・周三郎は事あるごとに難癖をつけてくる。 早くから養子に出されたことを逆恨みしているのかもしれない。 暁斎の死によって、これまで河鍋家の中で辛うじて保たれていた均衡が崩れた。 兄はもとより、弟の記六は根無し草のような生活にどっぷりつかり頼りなく、妹のきくは病弱で長くは生きられそうもない。 河鍋一門の行末はとよの双肩にかかっっているのだった――。感想父の影に翻弄され、激動の時代を生き抜いた女絵師の一代記。【第165回直木賞受賞作!】澤田瞳子さん、お初読みです。というのも、こういう講演会に食いつきチケットゲット『古典の日フォーラム2025』テーマ曲 | 「古典の日燦譛」と「古典の日宣言」演奏 | 大谷祥子と六条山楽坊講演 | 「花開く町人の文化」澤田瞳子(作家)人形浄瑠璃文楽:『義経千本桜』二段目 知盛 幽霊の段」出演 | 竹本織太夫(太夫)、鶴澤清志郎(三味線)、吉田蓑紫郎(人形)なので、やはり澤田瞳子さんの本を読んだことがないのはマズイと、直木賞受賞作品に挑戦!この前の映画『国宝』も同じようなシチュエーションから入ったし、最近のパターンですわ(笑)時代小説は苦手だけど、最近はそれもほぼ克服した気がしていた。しかも直木賞受賞作品となれば大丈夫じゃね?と読み始めた…絵師・河鍋暁斎を父に持つ、同じく絵師の河鍋暁翠の半生を描いたゆったりした重いお話でした。実在する人物の半生を、著者は同じ女性の立場からの視点で、父への想いや自分自身との葛藤など悩みながら生きていく姿を表したのか!?読了後、表紙が彼女の画と知った。へぇ〜、こういう画を描かれていたんだ…うん、素敵な絵!読了前とは違った趣きを感じた。父親や兄の呪縛に藻掻きながらも、自分の道を進んだと思われるとよさん、まさに『星落ちて、なお』 3日前に図書館に行った時に見つけたわぁ〜行きたい!と思ったら、この日は上記の澤田瞳子さんと被ってるいやぁ〜、先に知っていたら…残念ありがとうございましたm(_ _)m