〘13月のカレンダー〙宇佐美まこと
読書日記2025-17813月のカレンダー宇佐美まこと(著)[集英社2025年7月発行]あらすじ勤めていたバイオ企業を辞職した侑平は、父方の祖父母がかつて住んでいた愛媛県松山市の空き家を訪れていた。 両親が離婚し、祖父母が亡くなって以来疎遠だった父から連絡があり実家を売ると言う。 身勝手な父に反発を覚えたが、15年ぶりにその家に足を踏み入れた侑平は、祖父の書斎の机に積み上げてあった書類の中から、13月まである不思議なカレンダーと、脳腫瘍で余命いくばくもない祖母の病状を綴った大学ノートを見つける。 その中に「寿賀子、『十三月はあったのよ』と言う。」と書かれた一文が。 祖母を知る関係者と接するうちに、導かれるように広島の地へと辿り着き、自らのルーツを知ることになり……。 太平洋戦争終結から80年。愚かな戦争の記憶を継承する、至高の大河小説。感想タイトルから想像した話とは随分と違っていた…戦後80年に書かれるべくして書かれたと感じた。たまたま夏に観た映画と内容が被っていて驚いた。『映画鑑賞『長崎ーー閃光の影でーー』』ご訪問いただきありがとうございますm(_ _)m2週続けての映画鑑賞です。夫が知らぬ間に応募していたチケットが当たったと送られてきた少し小さな映画館で、上映映…ameblo.jpこちらは長崎が舞台で、日赤の学生が原爆投下の前日に長崎の実家に帰ったところから始まった…映画を観て、被爆した人の姿…その悲惨さと命の尊さを学び、そして明日への恐怖を知り、そういう想いをして生きて来られた方々を知りました。この本を読んで同じ想いをした読者も多いのでは…?また本人だけではなく、周りの人や二世にも暗い影が付きまとうということも。サバイバーズギルト···生き残った者の罪悪感この言葉は衝撃的でした。『きっと奇跡は起こるよ』そして…『奇跡は起こった』のでしょうね!ラストはちょっと出来過ぎかもしれないけど、それでもいいんじゃないかな〜(*^^*)ありがとうございましたm(_ _)m