焦燥に苛まれる

嘘吐きは誰だ

仮面を被ったまま

裏切りを重ねる

君は何時だってそうだ

語る正義も

騙る言葉も

鍵を握り締めたまま


放物線を描いた

空の先を見据えて

違う、そうじゃない。

言いたい事は

何時だって「××」だ

混じる青と赤の色彩に

踏みこんだ足跡は

遠ざかる様に途切れて

重力に従う様に

熱を孕んでは俯いた


力を持たない

この手でさえ

0を殺してしまうなら

高熱に振り切れた

過ぎてしまうだけの

世界を裏切って

卑怯を素敵と謳って

なら口を開いて

閉じたままの嘘も

全て騙ってしまえば


いいじゃないか!


焦りも仮面の裏に

並べた本当の事

やがて迎える

扉は何時だって違って

望まないままの嘘は

夢を殺してしまうから


僕は、翻すんだ

望まないなら

全ての××を!


爪を立てて

波の隙間から

瞳を覗かせた


僕は此処だ


灯る明かり

指先が選ぶ

一筋の選択

夢に見た世界は

何時だって遠い


終わる空の果てに

言えない言葉は

全て仕舞い込んで

風の行方すら

分かりはしないのに


握りしめた剣の柄に

要らないと呟く

枯れた声が掠めて

頬を撫ぜる温度が

いつしか温く落ちていった


振り翳す正義も

光る刃の銀も

眩んでは振り払う

痛みを伴う


嘘は一つでいい


平和という盾に

護るべきを霞ませた

終わる海の声も

空の青も

揺れる答えに返す


爪を立てた

それが全てだ

細めた瞳は

獣のままに鍵をかける


止んだ祝福と罵声の花に

僕は剣を掲げた


置いていかれる気がして

緩やかに伸ばした腕

届かない言葉は

深く夜に溺れていった


君に逢う為に

またさよならを繰り返して

願うたびに離れていく

それなら望まないほうが

最初から正しい気がした


ほら、またね。

夢の中で手を振って

浮かせた身体の奥で

熱を孕んで

伏せた目蓋から

滲みだした涙の跡

何も言えなくて


倖せで在る様に

その手に触れて

また此処でじゃあね。

置いていく君の背を

明日は見つけないから


今日は何時だって

夢見がちな嘘を重ねて

溶けてしまった僕の声を

君の瞳は映さないから

消えてしまっても

きっと君は。


祈り出した掌に

穏やかに爪を立てる

開いた目蓋も

遠ざかる様に細めて


転がり落ちる

曖昧な恋の跡は

痛みを引き摺る様に歩く

萎びたままの呼吸に

僕らは愛を謳った


月の影には誰も居ないなんて

頭の中じゃ分かってるのに

一つ一つ丁寧に並べる

御託の上で胡坐かいて

閉ざしたままの心で

君は何を語るんだい?


時には嘘も交えて

回り出したレコードは

知りはしないだろうね

本当のところなんて

必要ないなんて嘘も吐いて

太陽の裏で君が笑う

月の痛みは分かりはしないだろう


そんな甘い夜に

君は何一つ声をあげず

優しく謳い出した

神父様に十字を切って

退屈を蹴飛ばした


陳腐な愛を語るにも

安い恋の物語が必要で

回り出す嘘吐きの

舞台は整然としたままに

僕は言葉だけを落としてしまった


上辺に重ねる

白んだ爪先

浮かんでは

遠ざかる

風船にも似た

仄かな意図と


傘の中で

曖昧な気持ちを

待ち合わせた

街灯の歌

眺めは良いのです

また夜が来てしまうから

朝を手に取り

隣には君と、


淡く灯る

水面の物語

君が居るなら

触れた温度さえ

白い指先は

小さく色付いて

離そうか、

きっと傷んでしまう

そう言う僕は

爪先で弾いてよ

離してしまおうか


その光の中も

傘は透さないで

寂しくはないよ

重ねた色の中で

白んだ爪先

剥がれてしまう前に