爪を立てて

波の隙間から

瞳を覗かせた


僕は此処だ


灯る明かり

指先が選ぶ

一筋の選択

夢に見た世界は

何時だって遠い


終わる空の果てに

言えない言葉は

全て仕舞い込んで

風の行方すら

分かりはしないのに


握りしめた剣の柄に

要らないと呟く

枯れた声が掠めて

頬を撫ぜる温度が

いつしか温く落ちていった


振り翳す正義も

光る刃の銀も

眩んでは振り払う

痛みを伴う


嘘は一つでいい


平和という盾に

護るべきを霞ませた

終わる海の声も

空の青も

揺れる答えに返す


爪を立てた

それが全てだ

細めた瞳は

獣のままに鍵をかける


止んだ祝福と罵声の花に

僕は剣を掲げた