顧問CFO川井隆史のブログ -326ページ目

見える化 -浜ちゃんはリストラすべきか? 人件費の話その5

 見える化経営コンサルタントのかわい たかしです。もうシリーズ


は終わってしまいましたが映画の「釣りバカ日誌」は結構好きでした。


主人公の浜ちゃんは建設会社の営業社員ですが遅刻は多いし、


釣りの事ばかり考えているような一見ぐうたら社員です。しかし


よく見ると彼は生活態度のことで叱責はされても営業成績の


ことで叱責されている姿を見たことがありません。給与も安い


と言っているし、たまに大きな商談を釣りがらみでまとめたり


しています。いかにもリストラ要員っぽい人員ですがもしかすると


彼を辞めさせた場合、人件費の減少分より減少する売り上げに


伴う利益の減少のほうが多いかもしれません。このように本来


指名解雇というのはかなり貢献度などの評価がきっちりできてい


ないとかえって縮小均衡になります。


 一方以下のような事業からの撤退の場合(日立のプレス)は


どうでしょう。



 株式会社日立製作所(執行役社長:中西 宏明/以下、日立)は、このたび、

情報・通信システム事業の競争力強化に向けた経営リソースの最適配置を

目的として、情報・通信機器など向けの半導体の自社製造事業を終了する

ことを決定しました。具体的には、2014年3月31日付で情報・通信システム

社マイクロデバイス事業部における半導体集積回路の製造を終了します。




情報・通信機器向けの半導体事業からは撤退するので


この売上は将来ありません。するとこの分野の人員は


(他の関連分野でスキルが生かせないと仮定すると)


売上を生み出さない「費用」でなく「損失」になってしまいます。


事業の撤退とともに行うリストラ、これはやむを得ないもの


ですし、経営判断としては行うべきものです。


 ただ、事業の売却等で他社で能力を生かしてもらうなど


うつ手はあるとは思いますが。









見える化 -10億円コスト削減の話 人件費の話 その4

見える化経営コンサルタントのかわい たかしです。


前回1000万円の人件費がかかっている人を100人削減


すれば10億円利益が増えるという話をしました。エクセル


で計算すればその通りです。


 しかし、実際は100人の人は直接でなくとも売上に貢献


していたりします。一人あたり売上2000万貢献していたと


して、変動費率が60%とすると8億(2000万 x(1-0.6) x100=


8億)は利益が減って、結局利益は2億しか増えません。


 人を減らしても売り上げも減少して縮小スパイラルになること


も決して少なくありません。


 難しいのは特に大きな会社では誰が売上にどの程度


貢献しているかがわかりません。いろいろな人たちのチーム


ワークで決まりますから。別に人を大切にするという観点で


なくても安易な人員削減は企業の体力をかえって奪って


しまいます。


  では、例えばNECやIBMの例が肯定される場合は


どんなケースなのでしょうか?次回続きます。




見える化 -リストラを会計的に考える 人件費その3

見える化経営コンサルタントのかわい たかしです。


前回まで2つのリストラを取り上げました。共通点は


ホワイトカラーで、「固定費の削減」と会社は考えている


ことです。「固定費」とは売上の推移にかかわらず一定な


費用、「変動費」は売上の推移に比例して増減する費用です。


わかりやすい変動費の例は材料費で在庫を無視すると


売れない製品は製造しないわけですからそれに使う材料費も


比例して発生しません。


 一方、人件費は雇用していれば給与は支払うのですから


一般には固定費になるわけです。歩合制というのはそのあたり


を考慮した考えで、売り上げに連動しているということで人件費


を変動費化する(売上に応じて増減させよう)という考えな


わけです。


 さて、リストラですが単純に考えると固定費の削減でたとえば


人件費年間1000万円の人を100人解雇すれば利益は


10億円増えるわけです。確かに企業の行動としては合理的


な気がしますがさてどうでしょうか?