顧問CFO川井隆史のブログ -325ページ目

見える化 -人は資産か費用か?(人件費の話 その8)

見える化経営コンサルタントのかわい たかしです。忘年会


シーズンで皆さんなんとなくお疲れではないでしょうか?私は


うこんを事前に飲むようにしてから随分翌日が楽になったような


気がします。


 さて、会計的に言うと正社員は基本的には固定費です。昨今


のリストラなどを見ていると単純にそのように考えているケース


を少なからずあるようです。すると今まで5人でやっていた仕事


を3人でやらざるを得なくなり、残った人が残業地獄になったり


サービスレベルが落ちてきたりします。


 ただ「費用」というのは「収益」を獲得されるために直接、または


間接的に費消されるもので収益獲得に貢献しないものは単なる


損失です(たとえば台風の損害など)。厳しい言い方だと収益に


貢献しない人は好不況にかかわらず不要なわけです。ただ、


ここでの「収益に貢献しない」を「直接貢献」だと思ってやたらに


間接部門を減らす動きもありますが、確かに必要以上に


間接部門が多いケースが多い大企業はともかく中小企業などで


同様に行うとたいてい職場の荒廃につながります。例えば営業


事務を行っている女性などを解雇すると途端に営業マンが


なんでもやらなくてはならず生産性が落ちたりします。






見える化 -事業売却によるリストラ(人件費の話その7)


見える化経営コンサルタントのかわい たかしです。


昨日以下のような記事を見ました。


パナソニック、三洋電機デジカメ事業を売却へ-

読売新聞(2012年12月12日22時29分)

 パナソニックが、傘下の三洋電機が手がけるデジタルカメラ事業を、国内大手


投資ファンドのアドバンテッジパートナーズ(AP)に売却する交渉を進めている


ことが12日わかった。


 2013年3月までの合意を目指す。デジカメ事業は市場縮小で不振が続いて


いる上に、パナソニック本体でも扱っていることから、重複事業を整理する。


 売却するのは三洋の全額出資子会社で、デジカメの相手先ブランドによる


生産(OEM)を行っている三洋DIソリューションズ(大阪府大東市)。従業員


約700人の一部をグループ内で配置転換し、残りはAPに引き継ぐ方向だ。


売却額は数億円程度になる見込み。



重複している事業を従業員ごと他の企業(この場合は


ファンドですが)に売却する手法です。単なる人切りと違うの


は人と事業を一緒に他の会社に移すわけですから雇用機会は


減りません。APさんは比較的真面目なファンドなので復活する可能


性もあります。赤字事業だったと思われるのでパナソニックの


体質改善につながります。実は外資は人員削減をするイメージ


が強いですが実はこういった事業売却のケースが多いです。


 ただ、GEなどでしたら重複事業などはもう買収前から売却


または清算計画を立てています(または引き取らない)。日本


企業の買収後計画(ポストアクイジッションプラン)のスピード


感のなさにはがっかりします。






見える化 -ハゲタカファンドはなぜリストラをしたがるか(人件費の話その6)

見える化経営コンサルタントのかわい たかしです。さて表題ですが


真面目なファンドや事業家でもう収益を生まない事業を整理して


きっちり筋肉質の会社にするため人員整理を含むリストラをする


場合もあります。一方ハゲタカの場合は志向が微妙に異なったり


します。特に上場企業の場合ですがハゲタカが乗り出すときは


株価は2足三文状態です。リストラをすると一時的に大きな費用


が出ますので凄まじい赤字となります。収益を生まない資産は


廃棄したり減損(大幅に評価減する)したり、割増退職金をはら


ったりとにかくありとあらゆる費用を集めて大幅に赤字にします。


 すると翌年はどうでしょうか。資産を廃棄、減損すれば償却


負担は少なくなり人員が少なくなれば当然人件費もかかりません。


いわゆるV字回復で株価も大幅に上昇ここで株を売却して


大儲けです。ハゲタカと真面目なファンドや事業会社と


の違いは一方で残った事業を回復させるためにどれだけ


努力しているかです。


 ハゲタカは比較的短期で売り抜けですからコスト削減には


熱心ですが、事業の回復の部分は今一つ力が入っていません。


金融業界の方が多いので事業を育てるという発想がない方が


多い気がします。(当然例外もあり素晴らしい方もいますが)


前回もコスト削減のデメリットを話しましたが、売上げが下がり


長期的には縮小均衡になっていくケースがおおいですね。