見える化 -現代的ブラック企業の経営 その5
見える化経営コンサルタントのかわい たかしです。
現代的ブラック企業の経営手法で低賃金、長時間労働&
サービス残業、マニュアル的作業の3種の神器は一定の
合理性があるという話をしました。
ただ、その前提として「社員はいつでも取り替え可能な部品」
ということがあります。取り替えができるということは新しい
部品(社員)の供給が確保されていなければなりません。
そういった意味では現代の若者の就職難がこの合理性
を支えているといえるでしょう。したがって、求人難であれば
合理性はないわけで、「ブラック企業」という概念が就職
活動において浸透し、就職を避けた方がよい企業と
認識しはじめられた今、このモデルが合理的かどうかは経営
上も問題になっていくと思われます。
見える化 -現代的ブラック企業経営 その4
見える化経営コンサルタントのかわい たかしです。
前回現代的ブラック企業の経営において、価格競争
が厳しく、人件費率が高い業界で現代的ブラック企業は
存在しやすいという話をしました。
現代的ブラック企業の労務管理の特徴は低賃金・長時間
労働&サービス残業・マニュアル的単純作業のいわゆる
「ブラック三種の神器」があります。低賃金で長時間労働&
サービス残業で酷使しなければならないので当然離職率は
高くなります。したがって、いつでも替えが可能なように
オペレーションはマニュアル化した単純なものになります。
これも一定の経営合理性はあります。
ただ、比較的現代的ブラック企業が多いとされる居酒屋
チェーンにおいてもタッチパネルを顧客に操作させること
によって注文のミスや手間を少なくしたり、ワタミなどでは
セルフサービスのお店などが誕生しているようです。
個人的にはやや味気なくてあまり好きではないですが、
長時間・サービス残業で人件費を下げるのではなく、
このような工夫で人件費を下げようとしている姿勢であれば
好感が持てます。
見える化 -現代的ブラック企業経営について その3
見える化経営コンサルタントのかわい たかしです。
今野晴貴さんの著書「ブラック企業」で取り上げられている
㈱大庄について財務諸表をみてみましょう。
| (単位:億円) 2012年8月期 | |
| 売上 | 780 |
| 売上原価 | 277 |
| 売上総利益 | 503 |
| 人件費 | 253 |
| その他販管費 | 228 |
| 営業利益 | 22 |
売上原価比率は35.5%、飲食業の原価率の3割という相場から
高めです。一方人件費率は32.4%、居酒屋の人件費率
36.2%(TKC調査)から低めになっています。低価格居酒屋
で勝負するために単価は低くなりますから原価率は高くなりがち
です。利益を出すためには最大の費用項目である人件費
を抑えなくてはならないというのは経営的には合理的な
判断でしょう。単純にいえば人件費が1割増えてしまえば赤字に
転落してしまうのですからうなずけます。
あまり、製造業のブラック企業というのは聞かないですが
製造業ですと、売上10億以上の企業ですと、人件費率
は10%程度ですからこのあたりにあるかもしれません。