顧問CFO川井隆史のブログ -277ページ目

見える化 -現代的ブラック企業の経営 その5

見える化経営コンサルタントのかわい たかしです。


現代的ブラック企業の経営手法で低賃金、長時間労働&


サービス残業、マニュアル的作業の3種の神器は一定の


合理性があるという話をしました。


ただ、その前提として「社員はいつでも取り替え可能な部品」


ということがあります。取り替えができるということは新しい


部品(社員)の供給が確保されていなければなりません。


そういった意味では現代の若者の就職難がこの合理性


を支えているといえるでしょう。したがって、求人難であれば


合理性はないわけで、「ブラック企業」という概念が就職


活動において浸透し、就職を避けた方がよい企業と


認識しはじめられた今、このモデルが合理的かどうかは経営


上も問題になっていくと思われます。 

見える化 -現代的ブラック企業経営 その4

見える化経営コンサルタントのかわい たかしです。


前回現代的ブラック企業の経営において、価格競争


が厳しく、人件費率が高い業界で現代的ブラック企業は


存在しやすいという話をしました。


 現代的ブラック企業の労務管理の特徴は低賃金・長時間


労働&サービス残業・マニュアル的単純作業のいわゆる


「ブラック三種の神器」があります。低賃金で長時間労働&


サービス残業で酷使しなければならないので当然離職率は


高くなります。したがって、いつでも替えが可能なように


オペレーションはマニュアル化した単純なものになります。


これも一定の経営合理性はあります。


ただ、比較的現代的ブラック企業が多いとされる居酒屋


チェーンにおいてもタッチパネルを顧客に操作させること


によって注文のミスや手間を少なくしたり、ワタミなどでは


セルフサービスのお店などが誕生しているようです。


個人的にはやや味気なくてあまり好きではないですが、


長時間・サービス残業で人件費を下げるのではなく、


このような工夫で人件費を下げようとしている姿勢であれば


好感が持てます。



見える化 -現代的ブラック企業経営について その3

見える化経営コンサルタントのかわい たかしです。


今野晴貴さんの著書「ブラック企業」で取り上げられている


㈱大庄について財務諸表をみてみましょう。


(単位:億円) 2012年8月期
売上 780
売上原価 277
売上総利益 503
人件費 253
その他販管費 228
営業利益 22



売上原価比率は35.5%、飲食業の原価率の3割という相場から


高めです。一方人件費率は32.4%、居酒屋の人件費率


36.2%(TKC調査)から低めになっています。低価格居酒屋


で勝負するために単価は低くなりますから原価率は高くなりがち


です。利益を出すためには最大の費用項目である人件費


を抑えなくてはならないというのは経営的には合理的な


判断でしょう。単純にいえば人件費が1割増えてしまえば赤字に


転落してしまうのですからうなずけます。


 あまり、製造業のブラック企業というのは聞かないですが


製造業ですと、売上10億以上の企業ですと、人件費率


は10%程度ですからこのあたりにあるかもしれません。