これまで「いろ葉」について、オムツを使わない介護、鍵をかけない介護と
書いてきましたが、 その魅力はまだまだ語り尽くせません。
鹿児島の老人介護施設「いろ葉」では、 90歳を超えるおじいちゃん、おばあちゃん達が 穏やかに、のびのびと暮らしています。
代表の中迎聡子さんはこう話します。
「このおじいちゃん、おばあちゃん達は、地球そのものなんです。
だから、地球に優しくしないわけにはいかないんです。」
その想いから、施設では合成洗剤を一切使っていません。
使用しているのは、昔ながらの固形石けんだけ。
洗濯には洗濯マグちゃんを使っていて、 衣類の匂いがまったく残らないそうです。
食材は、地元の市場から直接買い付け。
料理はすべて、素材の旨みを引き出す重ね煮。
心にも体にもやさしい、滋味深い味が広がります。
さらに、 昔ながらの民間療法も生活の中に息づいています。
よもぎ、びわの葉、どくだみ、マリーゴールドなどを常備し、 虫刺されや小さな傷には、摘んだよもぎを揉んで貼る。
そんな光景が、日常の中に自然に溶け込んでいるのです。
「いろ葉」では、 人と自然、命と命が、 ゆるやかに循環しています。
地球にやさしい生き方が、 そのまま“人にやさしい介護”へとつながっている。
そんな場所なのだと感じます。







