第1回:インフルエンザワクチンの「本当の予防効果」

第2回:インフルエンザワクチンの「デメリットと限界」

第3回:インフルエンザワクチン「医師 野上徳子の選択」

第4回:インフルエンザを遠ざける“マインドセット”

 

インフルエンザワクチンについて調べていると 

「保存剤が入ってるのが心配…」という声をよく聞きます。 

 

そこで今日は、よく使われる保存剤について 医師として簡単にまとめてみました。 

 

 

 

保存剤が入っている理由

インフルエンザワクチンには 1本の瓶を複数人で使うタイプがあります。 

 

開封後のワクチンに雑菌が入らないよう、 その瓶には 「保存剤」 が入っています。 

 

 

 

 

よく使われる保存剤:チメロサール

日本でも世界でも、最もよく使われているのが 「チメロサール」。 

 

これは水銀の一種を含んでいるため、 

「水銀=危険?」と心配されやすいのですが、 チメロサールに含まれるのは エチル水銀 というタイプ。 

 

魚に含まれる「メチル水銀」とは代謝のされ方が全く違い、 体内に長く残らず、数日で排泄されます。 

 

世界中の研究で、 チメロサールと発達障害・自閉症などの因果関係は否定されています。

 

 

 

妊婦さんは「保存剤なし」を選ぶのがおすすめ 

厚生労働省の添付文書には、次のように書かれています。

 

「妊娠中は、可能な限りチメロサールを含まない製剤を使用することが望ましい」 

「胎児への明確な有害報告はないが、妊娠中の接種は慎重に判断すること」 

 

つまり、

危険とまでは言い切れないものの、 より安全性を考えた場合は“保存剤フリー”が推奨 ということです。 

 

医療機関で 「単回使用の(保存剤なし)ワクチンがありますか?」 と聞けば教えてくれます。

 

 

日本のワクチンの現状

● 単回使用(1人分) → 保存剤なし 

● バイアルタイプ(複数人分) → チメロサール入り 

 

最近では、単回使用のワクチンも増えてきました。

医療機関によって採用しているタイプが異なるため、気になる場合はお問合せください。

 

 

 

最後に いちばん大切なのは “マインド”

安全性は確認されているとはいえ、 どう感じるかは人それぞれ。 

大切なのは、 情報を知って、自分の感覚で選ぶこと。

 

私個人的には、「打つ選択」「打たない選択」

どちらを選ぶにしても、マインドセットをしておくことをお勧めします。

 

 

 

 

 



野上徳子(のがみとくこ)
内科医・心理カウンセラー
1967年生まれ、岡山育ち。現在、愛媛県松山市在住。

医師として30年診療に携わる中で、昔から‟病は氣から”というように病気の原因は氣(潜在意識)が大きく関わっていることに気付き、現在は、病気や生きづらさの中に生きる価値を見出し、本当の自分として命を輝かせて生きるサポートをしています。