【胎児微小キメラ細胞】
~大人になった娘たちが、いまも私の身体の中で生きているという不思議~
最近、「胎児微小キメラ細胞(Fetal Microchimerism)」という、
とても興味深い現象を知りました。
これは、
妊娠中に赤ちゃんの細胞が母体へ移行し、
出産後も数十年にわたって生き続ける
というもの。
しかも驚くことに、
ただ“残っている”だけではなく、
母体の傷の修復や、血管の保護、
免疫の調整などに関わる働きをしていると言われています。
■ 妊娠は「細胞の交換」でもある
胎児由来の細胞が母体に入り始めるのは、妊娠4〜5週頃からとされています。
その後、
胎盤がしっかり形成されるにつれ、
さらに多くの細胞が母体へと渡り、
まるで 母と子が“体の奥深くで対話している” かのよう。
そして、
その細胞たちは、出産後も、
母の体の中で静かに生き続けるのです。
■ 娘たちの細胞が、いまも私の中にいる
この話を聞いた瞬間、
胸がじんわり温かくなりました。
私には、二人の娘がいます。
今では立派な大人になり、
ときには憎まれ口を叩くこともあるけれど(笑)
その二人の細胞が、
私の身体のどこかで今も息づいている。
そう思ったら、
なんだか涙が出るほど嬉しくて…。
遠くに住んでいても、 なぜかずっとそばにいるように感じる。
寂しさをあまり感じないのも、 思っていることが何となく分かるような瞬間があるのも、もしかしたら、細胞レベルでつながっているからなのかもしれません。
■ 母体の心やストレス状態が、細胞の振る舞いにも影響する?
最新の研究では、
母体のストレス反応やホルモン環境が、
胎児由来細胞の動きに影響する可能性も示唆されています。
・炎症があると修復に向かう
・ストレスが強いと免疫系の調整に関わる
・産後や更年期のホルモン変化にも反応する
まるで「お母さん、今ちょっと大変だね。手伝うよ。」
そんなふうに寄り添ってくれているようにも見えるのです。
■ 胎内記憶の世界で言われてきたことが、科学で証明されていく
胎内記憶ではよく、
「赤ちゃんは、お母さんを助けるために生まれてくる」と語られます。
正直、
医学部では決して習わない考え方でした。
でも、
この胎児微小キメラ細胞の研究を知ると、“赤ちゃんが母を助ける”ということが、
生物学的にも証明されつつある。
そう感じて、鳥肌が立つほど驚きました。
■ 母と子は、切り離されることのない存在
へその緒が切れた後も、
子育てが終わっても、
娘が大人になって家を出ても、
細胞レベルでは、
母と子は今もつながっている。
なんて美しい仕組みなんだろう、と。
いのちの神秘を改めて感じた瞬間でした。








