先日、和田裕美さんの講演を聞く機会がありました。 

その中で紹介されたのが、「陽転思考(ようてんしこう)」という考え方。

 

 

 

これは、“良かった探し”をする思考法。 

どんな出来事にも「良かった理由」を見つける、というものです。 

 

たとえば、

「貸したお金が返ってこなくて良かった。なぜなら○○。」 

 

というように、一見ネガティブに思える“良くなかったこと”を、あえて「良かった」と言ってみるのです。 

 

 

 

 

小学生の“陽転”の力 

和田さんによると、小学5年生の授業でこのワーク行ったところ、

子どもたちは次々に素敵な「良かった」を見付けるそうです。 

 

「サッカーの試合に負けて良かった。なぜなら――」 

 

・負ける悔しさを学んだ 

・相手を勝たせて良かった 

・攻略をみんなで考えられて良かった 

・チームが団結して良かった 

 

そして、ある家庭では、

お母さんが「雨の日に登校の旗当番イヤだな」と言ったら、 

子どもがこう言ったそうです。 

 

「雨の日も良かったよ。鳥のフンが落ちてこなくて良かったね!」 

 

思わず笑ってしまいますが、まさに陽転思考の真髄です。 

 

 

 

 

陽転思考は“チョー簡単” !

陽転思考法のすごいところは、とにかく簡単。 

たった一つの公式に当てはめるだけです。 

 

「ネガティブな出来事が良かった。なぜなら○○。」 

 

これを言葉にすると、脳は自動的に“良かった理由”を探し始めるのです。 

 

 

 

 

医療現場でも活かせる「陽転の力」 

カウンセリングでは、クライアント様と一緒に丁寧に「陽転」を行いますが、 

外来の患者様にはそう多くの時間をかけられません。 

 

でも、この陽転思考なら、待ち時間の間にもできるのです。

 

実際、患者様の中には、 

「痛い」「つらい」「不安」と、 

ネガティブなことばかり口にする方も少なくありません。 

 

以前から私は「感謝日記をつけてみましょう」とお伝えしてきましたが、 

「毎日同じ生活で、感謝なんて何もない」と言う方もいらっしゃいました。 

 

そんな方にこそ、陽転思考の練習がぴったりです。 

そして、これに「感謝日記」を組み合わせば、

 

ネガティブな出来事が陽転し、さらに感謝へと変わります。

まさに最強の心の処方箋です。 

 

 

 

 

今日からできる「陽転思考+感謝日記」 

・今日あった“うまくいかなかったこと”を思い出す 

・「△△で良かった。なぜなら○○」と考える 

・今日感謝できることを1つ2つ書き出す

 

たったこれだけで、脳と心がどんどん幸せ回路に切り替わっていきます。 

 

 

 

 

まとめ 

陽転思考は「悪い出こと」も「を良かった」に変える魔法の公式 

「なぜなら?」の問いが脳のスイッチを切り替える 

感謝日記と組み合わせれば、幸福感が育つ

 

 

 

私も、さっそく今日から始めてみようと思います。 

一緒に“良かった探し”を始めてみませんか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 



野上徳子(のがみとくこ)
内科医・心理カウンセラー
1967年生まれ、岡山県育ち。現在、愛媛県松山市在住。

医師として30年診療に携わる中で、昔から‟病は氣から”というように病気の原因は氣(潜在意識)が大きく関わっていることに気付き、現在は、病気や生きづらさの中に生きる価値を見出し、本当の自分として命を輝かせて生きるサポートをしています。