TRAアカデミーのブログ -6ページ目

比較の対象は「同種のもの」に限る!

みなさん、こんにちは。TRAアカデミー講師のテリーです。


せっかくの紅葉シーズンのはずなのに、最近週末になるといつも天候が崩れるようです。
そういったときはいっそうのことTOEIC等の「英語漬けの週末」にしてみてはいかがでしょうか!?
私見では、TOEICとTOEFLを両方勉強すると、
非常にバランスのとれた英語力が身につくと思っておりますが・・・。

さて、今日の問題です。今日は「比較級における並列構造」を扱います。
日本人がよくやりがちなミスですよ!
レベルは中級です。


----------------------------------------------------------------------

■No.26■

Part6「誤文指摘問題」

As the climate of Hawaii is milder than Japan, it is one of the most popular tourist destinations among Japanese, according to a recent survey.

(A) As
(B) than Japan
(C) among
(D) according to

----------------------------------------------------------------------

《語注》
climate=気候
destination=目的地、行き先
survey=調査

みなさん解けましたか。

正解(=誤りの箇所)は(B) than Japanです。
========================================

比較の対象は「同種のもの」でなくてはなりません。

例えば、「私の給料はあなたよりも多い」を英訳するときに、つい日本語につられて、“My salary is higher than you.”とやってしまいがちですが、よく厳密に考えてみてください!
salary(モノ)とyou(人間)を比較しては、いくらなんでも失礼です!(笑)
給料は給料同士でないと比較の対象にならないので、your salary を意味するyoursとするのが正しい英語です。

さて、本問では何が比較されていますか?
比較されているのは「ハワイ」と「日本」ではなく、あくまでも、the climate of Hawaii=「ハワイの気候」と「日本の気候」のハズです!
実はこのようなときに、代名詞のthatを使うのです。
つまり、that of Japanとするのが正解になります。

このように、比較級のthanが出てきたら、その前後には「同種のもの」が並ぶはずです!
つまりthanをはさんで前後が「並列構造」になっているのです。
(「並列構造」については、またいつか次の機会にテーマとして取り上げる予定です。)

いかがでしたか。今回もまた「代名詞」が登場してしまいましたね!
英語ではそれだけ代名詞を精密に使用するという証ではないでしょうか。


★990点獲得のツボ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
比較の対象は「同種のもの」に限る!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


それでは今日の類題です。同じく「比較級における並列構造」の問題です。
正解はどれでしょうか?

----------------------------------------------------------------------

■類題26■

The advantages of buying a house have turned out to be much better than ---------- living in a rented house.

(A) that of
(B) those of
(C) one of
(D) these of

----------------------------------------------------------------------

《語注》advantage=メリット

正解は(B) those of
==================

advantagesと複数形になっていますので、これを指す「指示代名詞」はthatの複数形のthoseになります。
「借家のメリット」と「持家のメリット」同士の比較ということになります。
また、このような場合にtheseは使えませんので注意してください。


『千里の道も一歩から』(He who would climb the ladder must begin at the bottom.)と言います。
いつの日かきっと叶う990点を目指して、今日という日を大切に!(Let's make each day count!)

それではみなさん、また次回をお楽しみに!

代名詞は『数の一致』と『格』をチェックせよ!

みなさん、こんにちは。TRAアカデミー講師のテリーです。


日曜日にTOEICを受験されたみなさん、どうもお疲れ様でした。
今日からまた、来月27日の第119回TOEIC公開テスト(今年最後です!)を目指して頑張っていきましょう。
また、来年1月15日の第120回TOEIC公開テストの申込みは11月1日からです。
これから受験を考えている方は1月のテストを目指されてはいかがでしょうか。


さて、今日の問題です。
ここ何回かにわたって「要注意の代名詞」を取り上げてきましたが、
今日は代名詞の最後として、TOEICで最もよく見られる「代名詞の基本問題」を扱います。
レベルは初級です。

----------------------------------------------------------------------

■No.25■

The accounting firm adopted -------- current name in 1913 from 28-year-old Arthur E. Andersen, the founder of the company.

(A) its
(B) it's
(C) their
(D) theirs

----------------------------------------------------------------------

《語注》
accounting firm=会計事務所
adopt=採用する founder=創立者

みなさん解けましたか。

正解は(A) itsです。
===================

The accounting firmを指す代名詞で、current nameを修飾する形ですから、答えはもちろんitの所有格のitsです。

「こんなの間違えるはずない!」と感じる方も多いと思いますが、実際、本番では、意外と(B) it'sに引っかかってしまう人も多いのです。
(B) it'sは短縮形であって代名詞ではないのですが、一見、所有格のitsと見間違えてしまいそうです。
実はTOEICの文法・語彙問題では、このような受験生の「見間違い」といったケアレスミスをさそう選択肢を並べるのが常套手段です!
もうひとつ代名詞でよくある「ヒッカケ」を紹介すると、本問ではどちらも不正解ですが、(C) theirと(D) theirsに注目です。
これも一文字違いですね。実はこれ、Part6の誤文訂正で頻出の「ヒッカケ」なんです。

みなさん、くれぐれも出題者のワナに嵌められないように気をつけましょう!

いかがでしたか。TOEICは「言われてみれば、ナ~ンダ」というような超基本問題が多数出題されます。
しかし、終わってから「こんなこと知ってたよ!」とぼやいても何の意味もありません!
「ケアレスミスも実力のうち」なのですから・・・。


★990点獲得のツボ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
代名詞は『数の一致』と『格』をチェックせよ!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


それでは今日の類題です。とにかく引っかからないように注意!
正解はどれでしょうか?

----------------------------------------------------------------------

■類題25■

Part6「誤文指摘問題」

The Malaysians are warned to stop slash-and-burn farming to protect its forests.

(A) The Malaysians
(B) warned to
(C) slash-and-burn
(D) its

----------------------------------------------------------------------

《語注》
warn=警告する
slash-and-burn farming=焼畑農業

正解(=誤りの箇所)は(D) its
===========================

(D) itsは何を指しているのでしょうか?
おそらく「マレーシア国家」を指しているのでしょうが、残念ながら、英文中のどこにも「マレーシア国家」は出てきていません。
英文に出てきているのは、The Malaysians=「マレーシア人」です!
よって、代名詞は彼らを指すtheirにする必要があります。


『千里の道も一歩から』(He who would climb the ladder must begin at the bottom.)と言います。
いつの日かきっと叶う990点を目指して、今日という日を大切に!(Let's make each day count!)

それではみなさん、また次回をお楽しみに!

itとoneを正しく使い分けよ!

みなさん、こんにちは。TRAアカデミー講師のテリーです。


明日TOEICに臨まれる方、自分の実力を信じて頑張ってください。
本番では、自分の『直感』を信じて後を振り向かずに進んでいくことが大切です。
後で見直しなどしようとは思わないことです。(実際見直す余裕などほとんどないはずです。)
あまり深く考えなくても、いつも直感が当たるようになる、それが『実力』の証です!


さて、今日の問題です。今日は、『人称代名詞』itと『不定代名詞』oneの違いを扱います。
レベルは中級です。

----------------------------------------------------------------------

■No.24■

Part6「誤文指摘問題」

Almost all of my co-workers seem to have a business card file, so I think I must have it, too.

(A) Almost all of
(B) seem
(C) it
(D) too

----------------------------------------------------------------------

《語注》
business card file=名刺入れ
co-worker=同僚

みなさん解けましたか。

正解(=誤りの箇所)は(C) itです。
================================

代名詞とは、同じ名詞の「繰り返しを避ける」という機能をもつ言葉です。

そして、『人称代名詞』itと『不定代名詞』oneとの違いは、
it は「特定のもの」を指すのに対して、oneは「不特定のもの」を指す点にあります。
つまり、it=the+名詞 、one=a+名詞 という関係が成り立つのです。

本問の場合、itだとthe business card file ということになり、
「同僚の名刺入れ」そのものを指すことになってしまうので誤りです。
one=a business card file に訂正する必要があります。

以上がitとoneの根本的な違いですが、実は両者の違いはまだまだたくさんあるのです!

(1) it の複数はthey 、one の複数はones ですが、「複数の不特定のもの」はones で指すことはできず、theyを用います。
ex.) “Do you like dogs?”“Yes, I love them.”
例文のthemは「不特定の犬」を意味していますが、onesに置き換えることは出来ません!

(2) it は修飾語を一切置くことが出来ませんが、one は前に修飾語を置くことが出来ます。
ex.) “Do you have pens?”“Yes, I have some good ones.”
なお、後に修飾語をおく場合は、通常that/those を使います。
ex.) Our monthly usage fee is lower than that of our competitors.

(3) 数詞・所有格・these/thoseの直後に通常one/onesは置きません。
ex.) ×four ones ⇒ four ×my one ⇒ mine ×these ones ⇒ these
ところが、間に形容詞が入るとOKなのです。
ex.) ◎ four big ones ◎my old one ◎these blue ones

いかがでしたか。
非常に細かいルールですが、やはりこの辺をバッチリ決めないと、
いくら他の部分が正しくても「変な英語」という烙印を押されてしまいますので、気をつけましょう!


★990点獲得のツボ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
itとoneを正しく使い分けよ!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


それでは今日の類題です。
実は、『不定代名詞』oneには、もう一つ使用上の注意点があるのです。
正解はどれでしょうか?

----------------------------------------------------------------------

■類題24■

“Would you care for some wine?”“Yes, I'd like ---------.”

(A) a red one
(B) red one
(C) some red ones
(D) red

----------------------------------------------------------------------

《語注》care for=~が欲しい

正解は(D) red
=============

実は、oneは可算名詞しか受けることができないのです!
したがって、wineのような物質名詞(不可算名詞)はoneで受けることは出来ず、
「赤ワイン」であれば、red wineと繰り返し言うか、あるいは単にredと言うのが正解です。


『千里の道も一歩から』(He who would climb the ladder must begin at the bottom.)と言います。
いつの日かきっと叶う990点を目指して、今日という日を大切に!(Let's make each day count!)

それではみなさん、また次回をお楽しみに!

「再帰代名詞」はS=Oの関係を確認せよ!

みなさん、こんにちは。TRAアカデミー講師のテリーです。


最近毎日雨ばかりで、私は少し体調を崩してしまいました。
来週の日曜日は、いよいよ第118回TOEIC公開テストですから、風邪をひいている場合ではありませんね!
今日も「全開バリバリ」で行きます!('80年代風のノリ!?)

さて、今日の問題です。今日は、「再帰代名詞」oneself を扱います。
レベルは中級です。

----------------------------------------------------------------------

■No.23■

Part6「誤文指摘問題」

All members of the gymnastics team should be proud of them for their past accomplishment.

(A) All members
(B) should be
(C) them
(D) their

----------------------------------------------------------------------

《語注》
gymnastics team=体操チーム
accomplishment=実績

みなさん解けましたか。

正解(=誤りの箇所)は(C) themです。
==================================

この英文の文意をよく考えて見ましょう。要するに、「自分自身のこれまでの実績に自信を持て」という意味ですね。
つまり、この文の主語(S)のAll membersと目的語(O)のthemとは、同一人物です。
「再帰代名詞」oneselfは「~自身」という意味で、S=Oの関係が成立するときに、Oとして使う代名詞です。

したがって、本問では、(C)は themselves にしなければいけません。

いかがでしたか。
例えば、He killed him.とHe killed himself.とでは大違いなんですよ!
前者は「他者を殺人」したことになるのに対して、後者は「自殺」になってしまいます!
気をつけましょう。


★990点獲得のツボ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「再帰代名詞」はS=Oの関係を確認せよ!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


それでは今日の類題です。「再帰代名詞」のヒッカケ問題です。
あなたは出題者の魔の手から逃れることができるカナ!?
正解はどれでしょうか?

----------------------------------------------------------------------

■類題23■

Part6「誤文指摘問題」

Welcome to the Shawshank Prison. Starting from the left, please introduce yourself.

(A) Welcome to
(B) Starting
(C) the left
(D) yourself

----------------------------------------------------------------------

【訳】ショーシャンクス刑務所にようこそ。左の方から順に自己紹介してください。

正解(=誤りの箇所)は(D) yourself
================================

再帰代名詞の複数形には注意しましょう!
ourselves / yourselves / themselvesの3つです。
セコイようですが、TOEICでは“themself”などというイヤラシイひっかけを平気で出してきますから・・。
出題者のくだらない罠に落ちないように!!

本問では、Starting from the leftとあることからも、刑務所の新入生は複数人なので、yourselvesとする必要があります。


『千里の道も一歩から』(He who would climb the ladder must begin at the bottom.)と言います。
いつの日かきっと叶う990点を目指して、今日という日を大切に!(Let's make each day count!)

それではみなさん、また次回をお楽しみに!

「不定代名詞」の用法をおさえよ!

みなさん、こんにちは。TRAアカデミー講師のテリーです。


10月も早半ば、来週の日曜日(10/23)はTOEIC公開試験です。受験されるみなさん、時間配分などの最終調整をしっかりやって本番に臨みましょう!
ついでではありますが、明日は「英検1次」ですね。こちらを受ける方も頑張ってください。


さて、今日の問題です。今日は、注意を要する「代名詞」の用法を扱います。
レベルは中級です。

----------------------------------------------------------------------

■No.22■

Part6「誤文指摘問題」

Both of candidates have promised to cut taxes although neither offers specific plans for doing so.

(A) Both of candidates
(B) although
(C) neither
(D) doing so

----------------------------------------------------------------------

【訳】両候補者とも減税を約束したが、どちらもそのための具体案を提示していない。
《語注》specific=明確な、具体的な

みなさん解けましたか。

正解(=誤りの箇所)は(A) Both of candidatesです。
================================================

「代名詞」と言えば、ふつうhe, it, theyのようなものを思い浮かべると思いますが、実は代名詞にもいろいろな種類があり、今日取り上げるのは「不定代名詞」と呼ばれるものです。
(こういった文法用語を覚える必要はないですよ。)
具体的には、all/both/most/some/none/each/one などがあります。

これら「不定代名詞」の使い方は、たとえばsomeを例に挙げると、

some of the staff members=何人かの職員
some of my friends=私の友人の何人か

というように、後に、

of the/one's+複数名詞(又は不可算名詞)

という形が続きます。

本問では、Both of the candidates とtheをつける必要があります。
ここでスルドイみなさんは、“Both candidates”はダメなのか?と当然疑問に思うでしょう。
このようにof the/one'sをつけない形も正しい英語です。
ただしこの場合、厳密に言えば、bothは代名詞ではなく「形容詞」として使われているのです!

みなさんとしては、ムズカシイ理屈は無用ですので、単純に、「all/both/most/some/none/each/oneの後にofがあったらtheも必要」と覚えてください。

いかがでしたか。
TOEICは「名詞」「代名詞」「前置詞」「冠詞」に関しては、結構細かいことを出してきます。
我々日本人が得てしてこの辺を弱点にしているので、その「日本人の弱点を突いてくる」のです!

「ア~ヤダヤダ!」← Who's this?


★990点獲得のツボ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「不定代名詞」の用法をおさえよ!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


それでは今日の類題です。ここでちょっと例外を一つ。
正解はどれでしょうか?

----------------------------------------------------------------------

■類題22■

Part6「誤文指摘問題」

All the students cracked up when the big dog jumped onto the teacher's desk and began to lick him in his face.

(A) All the students
(B) jumped onto
(C) to lick
(D) in his face

----------------------------------------------------------------------

【訳】大きな犬が先生の机の上に跳び乗り、彼の顔をなめ始めたとき、生徒たちはみんな大笑いした。
《語注》crack up=大笑いする

正解(=誤りの箇所)は(D) in his face
===================================

まず、(A) All the studentsは誤りではありません!

通常「不定代名詞」は、of the がまとめて付くか付かないかです。
ex.) ◎each of the students ◎each student

ところがall は例外であり、ofなしに theを付けることもできるのです。
細かいルールではありますが、実際によく出てくる用法なので、改めて認識しておいてください。

本問では、「彼の顔をなめる」は lick him in the faceとするのが正しく、所有格のhisではダメなのです!
これも細かい知識ですが、「動詞+人+前置詞+the+身体の一部分」を公式として覚えておいてください。
ex.) He hit me on the head.


『千里の道も一歩から』(He who would climb the ladder must begin at the bottom.)と言います。
いつの日かきっと叶う990点を目指して、今日という日を大切に!(Let's make each day count!)

それではみなさん、また次回をお楽しみに!