厚生文教委員会（3月6日開催）で、市からもくせい教室（適応指導教室）の今後についての行政報告がありました。もくせい教室については、平成29年12月定例会で市民から提案された「もくせい教室の環境改善を求める陳情書」が可決されています。ここまでの検討状況が整理されて提出されています。
◯「もくせい教室」とは？
「もくせい教室」とは、不登校となったり学校へ通いづらくなった児童・生徒が学習の機会をもち、学校へ戻るための訓練をする学び・居場所として本町シャトー別館３Fに設置されています（教育相談所と併設）。
移転に際しては、トイレ／教室／視線や声への配慮／運動できるスペース／調理実習、などの機能を考慮する必要があるのと、立地としては市内のどこからでも通えること／学校から離れていること／安全に通えること、などを勘案するとなかなか都合のよいテナントがないということでした（過去、移転を検討した時期もあるということでした）。
当時の陳情書に対する質疑でわかったことですが、現在のもくせい教室に見学に来たり通い始めた方が何らかの理由によって来れなくなる割合は約25％ということです。4人に1人はここにも通えなくなるんですね…。その原因としては「学習が中心になっている（運動するスペースがない）ため、気持ちを発散させたり、気を落ち着かせたい、というニーズに合わない」ことが考えられるようです。
さて、この度提出された「もくせい教室及び小金井市教育相談所に関する庁内検討委員会の検討結果について」です。
そして最後に結論がまとめられていますが、ここが議論になりました。
ここでは「第5次基本構想の策定等を踏まえ、適切に検討を進めていくことを確認した」とあります。
ええっ！？第5次基本構想の策定は2021年3月末でしょ？それから具体的に検討していくわけ？何年後になるの！？今のもくせい教室のままあと何年も「我慢して」というわけ？？
という意見が飛び交いました。
色々議論があったのですが、わかったことは「報告がわかりづらかった」ことと「最後の報告書の結論部分が報告と相違がある（誤解を生む）」ということでした。
◯整理すると
①結論に書いてあるように、抜本的にあり方を見直すことを検討しており（教育相談所との一体化、将来的には就学相談も機能として付加することも検討したい）、そのためには新たな方針であり大きな見直しと施設構築になるため、第5次基本構想にも位置づけ、大きな予算化を実現する根拠づけとともに着実に進められるようにする。
②いっぽう、教育委員会として今のママの施設の状態で良いとは思っておらず、緊急避難的に別の場所（テナント）に移るべくいくつかの物件も見に行くなど、検討を重ねている。今のテナント契約は途中解約もできるので、今のもくせい教室と教育相談所の仕組みのままとりあえず移転できる先を探す。
と、短期的対応と長期視点での改善を並行して検討を進めている、ということでした。
行政報告としての説明では、この「結論」部分がクローズアップされ、改善が先送りされた感がありました。もう少し、わかりやすく報告していただきたいところですね…。この報告書の「結論」部分は誤解のないよう、短期的対応のことも加筆するよう議員側から要望をしています。
いずれにせよ、一日でも早くこの検討が具体的なものになるよう、引き続き教育委員会のご尽力を期待したいところです。
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