シューベルト:交響曲第9番ハ長調 グッドマン指揮 ハノーヴァー・バンド (1989) | ~Integration and Amplification~ クラシック音楽やその他のことなど

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学生時代から断続的に聞いてきたクラシックCD。一言二言で印象を書き留めておきたい。その時の印象を大切に。
ということで始めました。
そして、好きな映画や読書なども時々付け加えて、新たな感動を求めていきたいと思います。

【CDについて】

作曲:シューベルト

曲名:交響曲第9番ハ長調 D944 (61:16)

演奏:グッドマン指揮、ハノーヴァー・バンド

録音:1989年9月11-13日 Tooting All Saints

CD:NI 5222(レーベル:Nimbus Records)

 

【曲に関して】

この「ザ・グレイト」は、繰り返しの多い曲ですね。その繰り返しを、採用するか省略するかは演奏家の考え方にもよるところではありますが、HIPでは当然採用する方向に行くのではないかと思います。採用したときにどういった演奏になるのかも、この曲の演奏の印象を左右するところだと思ったりします。

 

【演奏についての感想】

今年の初グレイトを聴いてみました。いつも聴いている感じなので、新鮮さは少々欠くのですが、やはり年初にあたり一枚聞いておこうとという算段です。今回は、グッドマンの指揮によるハノーヴァー・バンドの演奏。1980年に創設された古楽器オーケストラで、聴くのは初めてではありますが、一時期名前をよく見かけた記憶があります。バロックというよりは、古典派・ロマン派あたりが主なレパートリーなんですかね…。

 

ハノーヴァー・バンドの演奏、最初の序奏は少々ふらふらっとした感じがしたものの、極めてオーソドックスに演奏していっていると思いました。テンポやニュアンスもモダンオーケストラと似た感じで、ただただ響きだけがちょっと違っているというイメージでした。盛り上がるところはしっかり盛り上げて、迫力のある演奏をしています。繰り返しは実行されていますが、盛り上がりの少ない個所は、同じような雰囲気が続いて、少々長さを感じたりしました。音は金管がよく出ていますが、木管楽器が真ん中で残響のせいかぼやけ気味な気がしました。きわめてオーソドックスに演奏されているのですが、一方で、古楽器を使うという大変さはあるのではと思いました。

 

というのが聴いた感想ですが、古楽器の音もなかなか新鮮で楽しめました。ハノーヴァー・バンドは、ベートーヴェンやシューベルトの初の古楽器による交響曲全集を出したオーケストラですかね??その後、J.C.バッハの全曲録音なども手がけているのですね。HIPのオーケストラの基本的精神が、歴史的な考証による学究的なところだとすれば、その方向性をしっかり追求しているということでしょうか。イギリスの古楽器集団はこの傾向が大きいのかな??とか色眼鏡で見つつ、結論はありませんが、改めてこういった録音の意義や、そこに何を聴くべきかなどと考えてみるのでした。

 

【録音に関して】

古楽器の音がよく捉えられていて、面白く聴ける録音だと思います。ただ、残響が多めなのか、ちょっともやっとする部分も感じました。

 

【まとめ】

まずは、とりあえず今年初のグレイトです。HIPなので、どんなのかな?と思ったのですが、意外とスタンダードだったのでした。今後もグレイトはたまに登場しますので、よろしくお願いします。

 

購入:2023/12/23、鑑賞:2024/01/03

 

このブログから、グレイトの記事をリンクしました。もっとありますが、厳選5本(笑)。