シューベルト:交響曲第9番他 C.デイヴィス指揮 ドレスデン・シュターツカペレ(1995) | ~Integration and Amplification~ クラシック音楽やその他のことなど

~Integration and Amplification~ クラシック音楽やその他のことなど

学生時代から断続的に聞いてきたクラシックCD。一言二言で印象を書き留めておきたい。その時の印象を大切に。
ということで始めました。
そして、好きな映画や読書なども時々付け加えて、新たな感動を求めていきたいと思います。

★7月に聴くために買った14枚のCD(その5)

7月のCD、5枚目はまたグレイトを一枚買ってしまいました。お安かったのでつい…ということで、どんなもんだろか…と聴き始めます。いつ聴いても楽しい安定の曲です。

【CDについて】
①作曲:シューベルト
 曲名:交響曲第9番 ハ長調 グレイト D944 (62:02)
②作曲:ベートーヴェン

 曲名:レオノーレ序曲第2番 op72a (15:38)
演奏:コリン・デイヴィス指揮

   ドレスデン・シュターツカペレ①、バイエルン放送交響楽団②

録音:1996年7月2-4日 ドレスデン ルカ教会①

   1995年5月15-25日 ミュンヘン ヘルクレスザール②
CD:BVCC-38310 (レーベル:RCA、販売:BMGファンハウス)

 

【曲について】

大作曲家を時代順に並べると、ベートーヴェンの次にシューベルトということになるのではと思いますが、没年は1年しか違わないのですね。そして、ベートーヴェンの第九の初演が1824年で、シューベルトがこの曲を作曲したのが1826年。ほとんど同時代でした。とはいいつつ、この曲はベートーヴェンでいえば、第7番の交響曲に雰囲気が似ていると思います。

 

【演奏について】

コリン・デイヴィスのイメージといえば、フィリップスレーベルで、ハイディンクと共に活躍していた堅実な指揮者というものなのですが、代表的な演奏というと、私はあまりなじみが無く、ぱっと出てきません。CDも数枚しかもっていないようです。しかし、巨匠といわれた指揮者の一人でもあり、どんな演奏が聴けるのだろうと楽しみに聴き始めます。

 

序奏がゆったりと始まります。オーケストラはドレスデンの音色、これはさすがに美しいですね。とても柔らかい音です。そして第一主題に入って活き活きとリズムを刻み始めます。冒頭の聴きどころですねぇ。コリン・デイヴィスの演奏は整然と続きました。何か、しっかり一定のところにはまっていて、大きく逸脱しないような、枠の中で美しく鳴っているような雰囲気を感じます。ふんわりと型にはまった感じ。変な表現ですが…。そして抑制された表情と適度な緩急で第一楽章を終えました。

 

第二楽章に入っても堅実なテンポで進んでいきます。それは、第3楽章を経て最後までそのままで、というか、ますます正確に刻まれるテンポが目立ってくる感じでした。終楽章に入ると、永遠に、いつまでも、いつまでも、いつまでも、いつまでも、このテンポが続いていくように思われました。確かにそういう特徴をもった曲ではあるのですが、そこまで感じさせる演奏というのも面白いものだと思ったのでした。

 

【録音に関して】

オーケストラの柔らかい感触が見事に捉えられていると思います。

 

【まとめ】

シューマンはこの曲を、「すばらしい長さ (天国的な長さ)」と賞賛したという事ですが、この演奏ではまさにそういった面を感じさせるものでした。一度音楽に乗ってしまうと、永遠に続いていくという感じがしました。

 

購入:2023/06/22、鑑賞:2023/07/04