こちらに、2023年10月31日時点のプロ棋士の Glicko rating を計算したものが記載されています。2023年11月15日分までしか入力されていないようなので、「月末時点」の数値としてはこれが最新になるかと思います。

一方、こちらには Elo rating を計算したもの (の2023年10月版) が記載されています。

中田宏樹追贈九段は片方にしか記載されていないので除外し、それ以外のプロ棋士の Glicko, Elo 値を回帰分析してみたところ、傾きの係数として

  • Glicko * 0.886883116512795 = Elo
  • Elo * 1.127544297 = Glicko

が得られました。相関係数もほぼ1に近い値でしたので、係数だけ意識しておけばプロ棋士の rating はどちらを使っても違いは大きくなさそうです。


なお、プロ棋士は多くの公式戦を通して cluster が1つになるように (複数の clusters に分裂しないように) 対局が組まれているからこのようなことができるのであり、アマチュアの場合は地域ごとに (更には棋力ごとに) clusters ができているので、そう簡単ではないです (特に Elo rating の使用には問題があります)。

「生徒の欠席に悩む学校、洗濯機置いたら劇的に改善した」という記事があります。以下は抜粋です。

公立校での欠席状況は、最近までは紙に記録されていた。無断欠席者数や平均出席率といった数字だ。そして、無断欠席に学校は罰則で応じていた。

〔中略〕

転機になったのは、15年に教育改革に関する「すべての生徒が成功する法(略称=ESSA)」が成立したことだった。折しも、さまざまなデータの電子化が進み、長期欠席も重要事項として全米レベルで認識されるようになった。17年までには、州の大多数も学校運営の基本指標として長期欠席の数値を見るようになった。

その記事に対するこんな呟きを見つけました。

各地域ごとに紙で維持されていたデータがデジタル化で共有される事により社会の問題がより浮かび上がる時代となり、そういうデータを活用して実際に取り組みとして応用されて、企業もそれに応えて社会奉仕と自社の社会的価値の向上のために協力するのはとても良い。

その通りだと思います。


将棋界もそろそろそういう取り組みができるといいのですけどね。

「この○年間でこの市町村の将棋の場に来てくれた小学生は○人、そのうち2回目も来てくれた人は○人、2か月以上続けてくれた人は○人、2年以上続けてくれた人は○人」みたいな情報がほしいところです。

以前も書いたと思いますが、子どもが将棋に興味を持ってくれる期間で子どもを分類すると、2か月程度・2年程度・20年以上、みたいに分類できるかと考えています。その中で「2か月程度」の子にどうやって更なる興味を持ってもらうのか、というところが割と重要な気がします。上達が実感できるかどうかが鍵ではないかと考えています。

あと、統計調査というよりも事例研究になりますが、初めて将棋の場に来た子どもがどういう表情・動きをしているのか、録画して分析してみたい気持ちもあります。例えば初めての対局だったらあれこれ口を挟むのはダメで、基本的に子どもに好きなように指させてあげる (そして負けてあげる) ことが重要かと思います。そういうことも、録画しておけばかなりはっきりするような気がします。

先日、支部の役員同士でちょっと打ち合わせをしました。

その際、自分で発言しながら「私にとっての理想形は例会を『0人で運営』することなんだな」と再認識しました。

…この表現はちょっと語弊があります。実際には以下の作業を担当する運営員は必要です。

  • 会場への盤・駒搬入
  • 会場内での机・椅子配置場所の指定
  • 終了時の結果報告
  • 後片付け後の (公民館への) 鍵や報告書の返却

机・椅子の配置や後片付けは来た人みんなでやればいいです。


web 上に server を用意し、参加者は対局結果を自分で入力し、それに応じて参加者が自動的に勝ち数順に並べられて表示される。手動で手合いを組みたいならその画面を見て手合いを組めばよいし、機械任せにしてよいなら自動で手合いが決まる。手合いが決まったら画面に表示され、会場用 PC でも参加者手持ちの携帯電話でも次の対局相手が分かる。

そんな仕組みが理想です。

『ヒカルの碁』第2局でこんな場面が出てきます。

初めてこの場面を読んだ時、「うわ、最善の定義と最強の定義を区別するのか」と感じました。

以下、私の勝手な定義 (解釈) です。

  • 最善の一手 : 自分の手番の後、相手が最善手を選んだ場合に評価が最も自分に有利となる手。将棋 AI の方針と基本的に同じ。
  • 最強の一手 : 相手の計算資源を大量に消費させることで評価の期待値が最も高くなる手。多くの選択肢がある局面に引きずり込む。いわゆる「羽生マジック」はこれに含まれると思われる。

相手側の計算資源消費量なんて推測のしようがないので、主観的確率になってしまうのですけどね。


私の棋力でこんなこと書くのは大変恥ずかしいのですが、入門者と対局する場合、私は相手の思考負荷みたいなものを意識するようにしています。

…まあ、大したことはしていないのですが、例えば数の攻めの場合、こちらの攻めがギリギリ成立しないくらいの局面を2~4手くらい続け、その後に攻め駒を1枚足してみます。相手がすぐに対応してくれれば「数の攻めを理解している」となりますし、対応してこなければこちらもすぐに攻め込まずにもうちょっと待ちます。

「そろそろ飛車で攻めてもうまくいくかなあ、どうかなあ」などと呟いて相手の思考をこちらの戦場に誘導します。将棋 AI で言うと探索部に対して枝の優先度を提示する感じです。(こうすることで、先ほどよりも思考負荷は減っているのではないかと思います。)

それでも気付いてくれない場合…は悩みますね。思考を一旦誘導してしまったら、どこかで攻撃を開始するしかないのですが、こちらが龍を作ってしまうと強すぎて形勢が傾くので私にとっても難しくなります。

一旦作ってしまった自龍を打ち消すには、相手の駒台に角を送り込んで王手飛車を食らうのを待つなどの手を考えます。そのためには、数の攻めで最終的に龍が出来上がる地点に合わせて事前に自玉をちょうどいい場所へ持っていき、「あ、もしかして一気に勝てそうかも」などと呟いて自角と相手金を交換したり、などの手を考えます。

一気に攻め込む際は、こちらの攻めが最終的に届かないことを確認してからにしています。龍を作ってもあまり振り回さずに持ち駒を全部使い切る感じでバンバン打ち付けることが多いかも知れません。

まあ、棋力が低い人間の戯言と思って読み流して下さい。

虚言・暴言が少なくない 5ch ですが、以下のような本音が拾いやすいので、時々読んでいます。

以下、指し将が増えないのは何故か から抜粋。1件目。下線は私がつけています。

マジレスすると、強くなれないと楽しくないから

すぐ強くなる人もいるが大半はそうではない
それなのに、弱い人が楽しく遊べる場所はない

指導対局が駒落ちなのもつまらない
弱いと結局平手で指す機会自体なくて
プロの将棋に憧れてもおなじような戦型を試して遊ぶこともできない
もちろんぴよ将棋とかでやればいいんだけど
人相手に指すのが楽しいのにってなる

下線を付けた3か所、とても重要だと考えています。

弱い人が楽しく遊べるためには、下位の棋力分布密度がある程度必要です。多くの将棋の場では下位の棋力分布密度が低いため弱い人が楽しめなくなっています。初心者が楽しむためには、20級以下の参加者が最低5人はほしいです。(ただし「必ず負けてあげる人」がいれば、その人数を含めてもよいと思います。)

入門者・初心者が駒落ちを嫌うこともよく分かります。駒落ちは思考の焦点が絞られて上達しやすい側面がある、ということは事実だと思うのですが、それは「楽しさよりも強さ (強くなること) を優先したい」と決意した人に向く方法であり、強くなることより楽しさを優先したい人にはあまり向かないと思います。

対 COM 将棋より対人将棋の方が楽しい要素が多いことは言うまでもないかと思います。

2件目

プロの将棋見てるとどんだけ強くなっても上には上がいて結局はるか上にAIがいるってなる

将棋の場で「下には下がいる」と感じてもらえればかなり緩和されるのではないかと思います。そのために、誰が相手でも必ず負けるという参加者がいるとよいです。

3件目

ぴよの1番弱い奴をボコボコにしばき倒すとこから始めたらええんちゃうか

この発想はちょっと危険かな、と感じます。ぴよ将棋の一番弱い level を選び、さらにぴよ側を8枚落ちにして、それで何とか勝負になるかな、くらいの人もいます。ぴよ将棋を導入に使うなら、最初は確実に勝てる設定にすることが重要だと思います。「手合い違いだ」と思うくらいあっさり勝てたら、2回目から調整すればよいです。

4件目

弱けりゃ弱いで力の似た者同士で指せばいいじゃん

それが簡単に実現できたら苦労しない、というやつですね。「力の似た者同士」をいかに集めるか、で日本全国苦労していると思います。

5件目

小学校の頃休み時間に遊んだりはした
お互いにルールしか知らないから無敵囲いとか無駄な角交換とか酷い手だったけどそれなりに楽しめた
本格的にやるとなると分からん殺しが多いし、かけた時間分強くなる実感もないしでしんどい

これはかなり的を射ていると思います。

小学生の頃に体験したこの楽しさをある程度保ったまま原始棒銀の初歩まで辿り着ければ、強くなる楽しさが実感できて将棋を継続しやすくなるのではないかな、と考えています。

「囲碁の大会方式①」から抜粋。

筆者が子どもの頃に出ていた県内の子ども大会は、独自の大会システムであったと今では記憶しています。囲碁はハンデ戦とノーハンデ戦の2通りの大会があります。上記で記載している県代表選手を決める大会は全てノーハンデ戦です。筆者が子ども大会に出ていたのは30年前以上ですが、その時は4回戦方式のリーグ戦でした。県代表選手を決める場合、今はノーハンデですが、昔は4回戦の内、3回戦目までがハンデ戦という変則的な大会でした。その3回戦目までの成績優秀者4人が県代表選手決定戦に進出する流れでした。最終4回戦のみノーハンデで、勝者が県代表選手2人として選ばれます。

上記は変則的な選出のため、3回戦まで3連勝していたのにも関わらず、最後の県代表選手決定戦で敗れ代表になれなかった等のケースは多くありました。逆に3回戦で1勝2敗の選手が県代表選手決定戦に進出し、勝利し代表になるというケースもありました。

とてつもなく恐ろしい話を読んでしまったように感じます。

県代表を選ぶ将棋大会で平手以外の手合いがあったら大問題になるような気がします。

今では子ども大会の運営に多く携わるようになり、選手にとって何が一番公平な大会方式であるかを毎年考えて運営をしています。負けても勝っても、選手が納得出来る大会方式をこれからも改良・更新して行かなければなりません。

記事を書いた小野さんも、子どもの頃の大会の公平性に疑問をお持ちなのだと思います。

こういう方が大会運営に携わると大会が少しずつ改善されていく気がします。

第八十五手 「子ども囲碁人口の推移」から抜粋。

山口県内でも例にもれず参加人数は減っています。筆者が子ども時代であった30年前は県内だけでも100人以上の参加がありました。10数年前は40人から60人前後を推移していました。この時代は下松市の囲碁教室だけで40人前後の参加があったくらいです。それはその時の指導者の方が素晴らしく尽力されたお陰でもあります。直近3年間の県内参加人数は2021年に小学生12人、中学生7人の合計19人、2022年は小学生19人、中学生6人の合計25人、2023は小学生9人、中学生8人の合計17人の参加でした。

2023年に「17人」、という数値を頭に残して続きを読みます。

県内の囲碁教室自体も減っており、周南・下関・宇部・柳井の4〜5教室しか活動をしていません。また、筆者の教室は例年10人以上が参加しているため、他地区で囲碁をする子どもたちが減っている傾向も見受けられます。

「17人」のうち10人以上がこの方の囲碁教室の子、ということは、残る3~4教室からの参加者は本当に少ないのでしょう。

ついでに第九十三手 「2023年くらしき吉備真備杯こども棋聖戦」からも抜粋します。

特に低学年の部(1〜3年生)代表戦が1人しか参加者がいませんでした。囲碁はハンデ戦もあるため1〜3年生で囲碁を始めたばかりの選手はハンデ戦の部で出場します。来年以降、低学年の部代表戦に出る実力者が育つことを願うばかりです。

私の県の将棋大会では、以前、小学生団体戦で参加校が1校しかなくて対局もせずに県代表が決まったことがあるらしい、という話は聞いたことがありますが、個人戦で参加者1人というのはとても厳しい状況である気がします。

山口県の人口は約130万人なので、その規模の県でも参加者1人という事態がありうることを考えると、かなり気持ちが沈みます。

第六十九手 「2022年山口県内の囲碁振り返り(山口県囲碁界)」より抜粋。

2つ目は「子ども囲碁大会の参加者減少」です。7月に開かれた「文部科学大臣杯少年少女囲碁大会」の参加人数は15人、11月に開かれた「くらしき吉備真備杯こども棋聖戦」の参加人数は16人です。一地域の大会ではなく、「県全体」での人数のため囲碁文化の衰退を大変危惧しています。2018年時には47人、それ以前は80人超参加することも珍しくなかったため、いかに少なくなっているかは一目瞭然でしょう。

私の県でも子ども将棋大会の参加者が少しずつ減っていることを痛感しています。

子ども大会の全国参加人数のピークは平成15年です。小・中学生合わせて6,512人の参加があったと日本棋院の冊子に掲載されています。対して、残っているデータでは平成30年には4,200人弱の参加と、ピーク時の3分の2の参加数になっています。

将棋大会も数値で把握しておく方がよいかも知れません。

第六十四手「これからの囲碁大会とスポンサー①」から抜粋。

小・中学校囲碁団体戦は、主催は公益財団法人日本棋院、後援は文部科学省、NHK、特別協賛は日野自動車で行われている小・中学校の囲碁日本一を決める大会です。2004年に設立され、毎年1回開催で過去16回行われています。その名の通り各校3名での出場、他校とはチームは組めません。2019年を最後に中止となっていますが、この大会のスポンサー集めに苦慮されている様です。とある囲碁関係者がこの大会を実施するのにかかる費用の目安を、大会実施関係者に聞いたところ「1千万弱」かかるようでビックリしました。ですが、全国から来る選手達の交通費・宿泊費を考えると納得した次第です。

その金額には私もビックリです。それだけの金額を出してくれる sponsors へ「この大会にはそれだけの価値がある」ということを示さないといけない、と考えると気が重くなりそうです。

もちろんその「価値」とは、囲碁界・将棋界にとっての価値ではなく、sponsors にとっての価値です。

筆者は子どもの頃から全国大会に出場し、交通費・宿泊費を主催者側が負担して頂けるといった大会が普通だと思っていました。ですが、他競技等ではその補助がないという事を聞くのも珍しくありません。囲碁はそういった部分では助かっている競技です。

実は私はこの点もビックリしました。招待選手だったら旅費は主催者持ちだと思いますが、県代表が全国大会に参加する場合は自己負担が一般的ではないのかな、という感覚を持っています。

山口県は囲碁大会には恵まれている県です。県内アマチュア囲碁大会にスポンサー提供をして頂いている企業様にはこの場を借りてお礼を申し上げます。今後、企業にもより一層メリットがあるような大会を開いていく提案をして行かなければなりません。

この記事を書いている小野さんのこういう記述に、好感を持ちます。