武庫川女子大学建築学科・大学院建築学専攻 主催/
東京センター 共催 講演会シリーズ
わが国の近代建築の保存と再生
第20回「21世紀に甦る辰野金吾の建築」
日時：平成31年1月12日 午後1時～
会場：東京都千代田区丸の内1-4-6
日本工業俱楽部会館 2階大会堂
プログラム
13：00 開会
13：00～13：10 趣旨説明
13：10～14：50 清水重敦先生 講演
京都工芸繊維大学 デザイン科学域長
デザイン・建築学系 教授
「世界を見た辰野金吾」（100分）
休憩（15分）
15：05～16：45 津村泰範先生 講演
長岡造形大学建築・環境デザイン学科 准教授
「世紀を超える辰の建築の魅力」（100分）
16：45 閉会
清水重敦先生 講演
「世界を見た辰野金吾」
辰野金吾（1854-1919）
・明治時代を代表する建築家
・工部大学校造家学を首席で卒業し、
ヨーロッパに官費留学
・帰国後、工部大学校、帝国大学造家学科教授
として建築教育に従事
・造家学会の創設、工手学校等での建築教育等、
建築界の育成に貢献
・日本銀行本店、東京駅丸の内駅舎といった国を
代表する建築を設計
本日の内容
１．辰野金吾研究の新展開
２．辰野金吾の生涯を再考する
３．欧州留学とグランドツアー
４．辰野金吾の作品の再解釈
津村泰範先生 講演
「世紀を超える辰野建築の魅力」
辰野金吾：
工学博士、帝国大学工科大学学長、建築学会会長
帝国大学では後進の指導にも励み、多くの人材を輩出した
工手学校（工学院大学）の創立（明治20年）を推進し運営した
1902年（明治35年）工科大学を辞職
1903年（明治36年）葛西萬司と辰野葛西事務所を解説（東京）
1905年（明治38年）片岡安と辰野片岡事務所を解説（大阪）
「辰野式」建築の特徴
・赤煉瓦に白色の石がストライブ状に入る華やかな壁面意匠
・ゴシック様式と古典様式の混淆
・建物の隅に設けられるボリュームのある塔屋
・特異なドームや屋根、塔屋によって形成される賑やかなスカイライン
岩手銀行赤レンガ館 沿革
・明治29年 盛岡銀行開業
・明治44年 旧本店本館は森岡銀行の本店行舎として落成
・昭和11年 旧本店本館北側に直に接続する地下1階・地上4階建て
の新行舎（鉄筋コンクリート造）が増築される
・昭和35年 岩手殖産銀行、岩手銀行と改称
・昭和59年 盛岡市「保存建築物」第一号に指定される
・平成6年 「重要文化財」に指定される
保存修理事業
辰野金吾の建築
（「近代建築史図集」より）
講演会参加証
「岩手銀行」については、過去にこのブログで取り上げました。
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