青い日記帳×山種美術館ブロガー内覧会「水の音―広重から千住博まで―」に参加した! | とんとん・にっき

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青い日記帳×山種美術館ブロガー内覧会「水の音―広重から千住博まで―」に参加しました。

ブロガー内覧会

会場:山種美術館 ロビーおよび地下展示室

日時:2014年8月9日(土) 17:15~19:30(受付開始17:00~)

参加費:800円(当日入館料込、和菓子引換券付)

特別ゲスト・青い日記帳Takさんのトーク

山種美術館館長・山崎妙子によるギャラリートーク付

当日に限り、会場写真撮影可能(一部、撮影負荷の作品あり)


青い日記帳×山種美術館のブロガー内覧会も今回で4回目、僕は前回参加していると思います。


展覧会の構成は、以下の通りです。


第1章 波のイメージ

     海―躍動する波

第2章 滝のダイナミズム

第3章 きらめく水面

第4章 雨の情景


こんなにも千住博の作品を山種が所蔵していることは、僕は知りませんでした。まあ、でも7点ほどですが、大きいから存在感があります。赤坂のTBS、赤坂サカスへと至る東京メトロの出口にも大きな千住作品があります。エスカレーター脇の壁面いっぱい描かれた縦8m×横24m巨大な壁画は千住博の「四季樹木図」です。最近宣伝している、軽井沢千住博美術館、一度は行ってみようと思っています。建築の設計は西沢立衛、千住の絵とマッチして素晴らしい(らしい)。


逆に、といってはおかしいですが、山種が所蔵している横山大観の作品は意外に少ないらしい。祖父と大観は非常に親しく、大観の絵はいつでも描いてくれるので、ホイホイと人にあげてしまい、残っている大観の絵は意外に少ない、とは山崎妙子館長の話。今回の大観の作品は「龍」と「夏の海」の2点のみです。タイトルにある「広重から千住博まで」、広重の大判錦絵は「近江八景之内 唐崎夜飴」と「名所江戸百景 大はしあたけの夕立」が出ていました。山種の浮世絵は、保存がいいので発色もいい、とは館長の弁。


橋本関雪の六曲二双の大作「生々流転」は、なんと22年ぶりの公開だそうです。これの対抗馬は川端龍子の大作「鳴門」、こちらもすごい。鳴門といえば、奥村土牛の「鳴門」もあります。船から乗り出してスケッチを何枚もしたというから、こちらもすごい。


すごいばかりを連発していますが、四万十川の投網漁法を描いた、まっ白い花火が川面に溶け込んだ宮廻正明の「水花火(螺)」、これまたすごい。Takさんがこの絵の前で足を止めていたので、「すごいですね、この絵は」と声をかけたら、「う~ん」とうなっていました。


展覧会場風景

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展覧会場風景

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ギャラリートーク:山崎妙子館長


展示作品










「水の音―広重から千住博まで―」

海に囲まれ、山河の自然に恵まれた日本において水は身近な存在であり、美術の世界でも古くから様々な姿で表現されてきました。その形態を多様に変化させる水は、決まった形を持たないからこそ、常に画家のインスピレーションを刺激するものであったといえるでしょう。形のない対象をいかにして描くかという課題は、多くの画家が挑戦した重要なテーマでした。本展では、画面から感じられる「水の音」に焦点を当て、川、海、滝、雨の主題に沿って厳選した当館所蔵品を通して、近世から現代までの画家たちの試みを振り返ります。22年ぶりに六曲二双の全てを一挙公開する橋本関雪の大作《生々流転》をはじめ、突然の夕立に急ぐ人々の姿を臨場感豊かに描いた歌川広重の浮世絵、躍動する水の描写を試みた横山大観、川端龍子、奥村土牛らの近代・現代日本画、そして、激しい水飛沫をあげて勢いよく流れ落ちる迫力に満ちた滝を描いた千住博の「滝」シリーズ。これらの作品は、水の視覚的な造形美を伝えるとともに、雨や波、落下する水の音を想い起こさせ、私たちの聴覚にも訴えかけてきます。地球の温暖化とともに気温が上昇し、毎年猛暑が続く昨今、私たちの日々の生活に欠かせない水への関心は特に高まっています。江戸時代から現代に至るまでの絵画を通して、日本の人々が水に向けてきた眼差しや想いを感じていただく機会となれば幸いです。


「山種美術館」ホームページ


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