横浜美術館で「ヨコハマトリエンナーレ2014 華氏451の芸術:世界の中心は忘却の海がある」夜間特別鑑賞会に参加しました。
夜間特別鑑賞会
日時:2014年8月8日(金)
スケジュール:
ミニレクチャー 18:30~19:00(レクチャーホール)
講師:ヨコハマトリエンナーレ2014
キュレトリアルヘッド:天野太郎
特別鑑賞会 19:00~20:00(横浜美術館会場のみ)
会場:横浜美術館
ミニレクチャー:
講師:ヨコハマトリエンナーレ2014
キュレトリアルヘッド:天野太郎
ヨコハマトリエンナーレ2014が開幕。世界各国から65組、79名のアーティストが参加。主会場の横浜美術館と新港ピア、市内5か所の創造界隈拠点など横浜の街電債がアートで彩られます。2001年にナショナルプロジェクトとしてスタート、今年で5回目の開催。今回は美術家の森村泰昌氏がアーティスティック・ディレクターを務め、「華氏451の芸術:世界の中心には忘却の海がある」というテーマを掲げました。またBankART1929や黄金町エリアマネジメントセンターと連携。象の鼻テラス、急な坂スタジオ、ヨコハマ創造都市センター(YCC)のアートプログラムなどと合わせ、「まちにひろがるトリエンナーレ」が楽しめます。
天野太郎のおすすめ2点
(会場の質問に答えて、高級レストランでどれが美味しいですかと聞くようなものだが、答えはどれも美味しい、と断りながら)
美術館のエントランスにある、芸術のためのゴミ箱、マイケル・ランディ「アート・ビン」。巨大な「芸術のゴミ箱」、森村泰昌も自らの作品を投棄。
「世界でたった1冊の本」、レイ・ブラッドベリ作「華氏451度」へのオマージュとして、特別に制作された世界でたった1冊の本「Moe Nai Ko To Ba」が閲覧できる。
ヨコハマトリエンナーレ2014
パブリック・プログラム
序章
ヨコハマトリエンナーレ2014
「華氏451の芸術:世界の中心は忘却の海がある」
私達はなにかたいせつな忘れものをしてはいないだろうか。人生のうっかりした忘れもの、現代という時代の特殊な忘れもの、人類の恒常的な忘れもの。ヨコハマトリエンナーレ2014は、それら様々な忘れものに思いを馳せる「忘却めぐりの旅物語」である。序章と11の挿話からなる心の漂流記。いざ「忘却の海」へ。
第1話 沈黙とささやきに耳をかたむける
第2話 漂流する教室にであう
第3話 華氏451はいかに芸術にあらわれたか
第4話 たった独りで世界と格闘する重労働
第5話 非人称の漂流
第6話 おそるべき子供たちの独り芝居
第7話 光に向かって消滅する
第8話 漂流を招き入れる旅、漂流を映しこむ海
第9話 「華氏451」を奏でる
第10話 洪水のあと
第11話 忘却の海に漂う
「ヨコハマトリエンナーレ2014」の代表的な作品を下に載せておきます。
ギムホンソック「クマのような構造物―629」
2013-2014年
ブロンズ、ステンレス、ビニール袋とファウンド・オブジェクト
ヴィム・デルボア「低床トレーラー」
2007年
レーザーカットしたコルテン鋼
マイケル・ランディ「アート・ビン」
2014年
塗装された鉄、ポリカボネート、美術作品
「横浜トリエンナーレについて・概要」
横浜トリエンナーレは、横浜市で3年に1度行われる現代アートの国際展です。これまで、国際的に活躍するアーティストの作品を展示するほか、新進のアーティストも広く紹介し、世界最深の現代アートの動向を提示してきました。2001年に第1回展を開催、その後回を重ね、2014年には第5回展開催を迎えます。この間、世界の情勢はより流動化し、前回の第4回(2011年)展開催前に東日本大震災が発生するなど、予断を許さない時代のなかで、横浜トリエンナーレは世界と日本、社会と個人の関係を見つめ、アートの社会的な存在意義をより多角的な視点で問い直してきました。
1859年の開港以来、さまざまな文化と積極的に受け入れ、それらが交流し、新たな文化を醸成し、そして発信する都市として発展してきた横浜は、2004年に市の政策として創造都市政策を策定し、文化芸術が持つ力を活かしたまちづくりを推進してきました。横浜トリエンナーレはそのリーディング・プロジェクトとして位づけられています。第4回展からは、横浜美術館が主会場のひとつとなり、継続性を視野に入れた新たなスタートを切りました。今後も会期中には、国内外よりアーティストや関係者が横浜に集い、豊かな創造性を持つ市民や個性的な活動を展開しているNPOなどの力が結集します。
横浜トリエンナーレは、アートを通して、まちにひろがり、世界とつながり、横浜のまちづくりに寄与しつつ、新しい価値を世界に発信することを目指します。