明日、7月1日の8時59分60秒のうるう秒が実施されるようです.

「うるう年は知ってるけど、うるう秒なんってあるの?」
なんって声も聞こえてきそうですが...実際にあるんです!

ちなみにうるう年とはなんぞやって話からしましょう。

16世紀末に現在の「グレゴリオ暦」が制定されて
地球が太陽の周りを公転して季節が一巡するのに
365.2422日かかることがこの時点でわかっていました。

これを咀嚼してみますと一年は365日ですが
地球が公転して太陽の周りを一周するには
365日と5時間48分46秒ほどかかっているといえます。

その誤差、5時間48分46秒超過している分を
補正するために4年毎に366日である年が巡ってきます。
それがうるう年なわけです。

公転を4回転するのに要する時間は1460.9688日であって
うるう年によって4年間は1461日になってしまうと
今度は補正しすぎで超過してしまうことになります。

そこでグレグリオ暦ではうるう年実施に
以下のようなルールを決めて超過補正を防いでいます。
・西暦が4の倍数となる年はうるう年として一年は366日
・西暦の下二桁が「00」となる年は平年として一年は365日
・西暦が400の倍数となる年に限ってはうるう年として366日

400年単位という人間の寿命を超えたスケールですが
公転400回分は365.2422日×400日=146,096.88日
上記のうるう年実施ルールにあわせて400年を計算すると
365日×303回(平年)+366日×97回(うるう年)=146,097日
誤差は400年で2時間52分48秒で年間26秒弱となります。

このように、うるう年というのは公転にかかる時間と
暦上の経過時間のズレを補正する知恵なんですね。

うるう秒も暦と実際の経過時間のズレを補正することが目的です。

地球は公転とともに自転もしています。
本来、自転周期をベースに時間が決められていたのですが
地球が生きていて日々変化していることから
微妙なズレが生じていることがわかったことにより
それを補正するために1972年から始まったのが
うるう秒なのです。

年に2回(6月末と12月末)補正実施が予定されていますが
ズレが小さく補正の必要性がない場合には当然実施されません。
1972年からの42年間84機会で実施されたのは25回で
全てが正の補正だったようです。
ちなみに前回のうるう秒は2012年7月1日でした。

今回は正の補正がなされるので、8時59分60秒が追加されます。
これは協定世界時に9時間を加えた時刻が日本の標準時となるためで
協定世界時の6月30日23時59分60秒と同時刻となります。

負の補正ががなされる場合は協定世界時23時59分59秒が省略されて
23時59分58秒の次の1秒は翌日の0時0分0秒として補正されます。