小さな花のひとりごと -41ページ目

小さな花のひとりごと

乳がん再発の心の動きを綴っています。
現在、肺、縦隔、骨に転移していますが、治療のおかげで元気に過ごすことができています。
やれることをやれるうちに。

自分が骨転移してみて、思い出す人がいます。
骨転移がなくても出会った乳がん仲間のことは、一度でも会話していれば覚えていますけどおねがい
 
10年くらい前。
アロマやハーブの講座に来てくれていた人です。
いつもにこやかで、アロマに詳しくて、いつか自分でも教室をやりたいと言っていました。
彼女は、乳がん骨転移がすでにあり、骨折もしていました。
不便だったと思いますが、杖をついて通ってきてくれました。
 
個人教室であればもっと親しくなりたかったのですが、
その講座は別会社からの委託で30名の受講生がいました。
個人的に会話をする時間がなく、詳しく話をしたことがありませんでした。
 
覚えているのは「私は色白が取り柄だから抗がん剤で色黒になるのがイヤで拒否した」と言っていたことです。
私は、抗がん剤は色黒になるの?そんな理由で拒否するの?と驚きましたが、他にも訳があったのかもしれません。
私が意見できるものではないので、うなずくだけでした。

少なくとも私は抗がん剤の経験はあったので、経験談として助言ができたかもしれませんが、
当時は先生と生徒の関係です。
余計なことを言って傷つけてしまうことは、講座を進める上で避けなければなりません。
 
私よりずっと若かった彼女が、私よりも先に逝くことになったのは残念でした。
あの頃は、近所にも亡くなる人がいました。
自分よりあとに罹患した人が先に逝ってなぜ自分が残るのか、どんな意味があるのか。不思議な思いがありました。
 
治療に関する考えは十人十色。
でも、治療を受け入れる or 受け入れないは2択です。
私も抗がん剤にはずいぶん悩んだ一人なので、2択だからこそ悩むのはすごく分かります。

彼女も最後には治療をしたらしいと風のうわさで聞きました。

試行錯誤しながら夢に向かって頑張っていたと思います。

夢は大事。

人は前に進むようにできていますね。

 

 
今年の春は、季節を感じる余裕がない春でした。
気持ちも身体も混乱の真っただ中。
先が読めないというよりも、先を諦めていました。
 
当時、春にやる予定だったハーブの講座を中止にしました。
「延期」と言ってお断りしたのですが、自分では「中止」と思っていました。
 
本当の理由(再発)を言える人もいるでしょうが、私は本当のことをなかなか言えないタイプです。
半年経って集まってくれた人たちとは、元気な私で会えたことがホントに嬉しいです。
 
悪い方にも良い方にも、進む先は変わります。
まさか良い方に進むなんて、
ハーブの講座を再開できる日がくるなんて、
本当に信じられません。
迷惑をかけた受講予定の人たちに感謝。
会場を快く提供してくれる知人に感謝。

数人を相手にすると、座学はともかく実習がとっても疲れます。
ちょっとしたトラブルは必ず起こると覚悟しておきます。
今回もありましたが、それも懐かしい感触でした。
そうそういつもこうだったっけ。全てがなつかしい。
ひとまずこれで中途半端になっていた仕事は終わらせました。
もっとやりたい気持ちもあるけれど今は達成感に浸っています。
自分の身体には、よくやったね、お疲れ様。
 
「ティートリー」は、思い出深い精油です。
まだアロマテラピーを知らずに初めて買った精油です。
初めて嗅いで自然そのものの香りを教えてくれた精油。
初めてアロマを教えてもらった時にも使った精油。
 
香りは思い出と深いつながりがあります。
認知症にアロマが効果的と騒がれたのも、そのためです。
香りを嗅ぐことで思い出が蘇り脳を刺激することが、認知症に良いそうです。
オレンジの香りで冬を思い出す人がいますが、
みかんと炬燵=冬。と連想ゲームのように思い出すそうです。
 
私とティートリーも、思い出でつながっている精油です。
 
ティートリーの実物(葉)を初めて知ったときは、
力強い精油の香りとは打って変わって、優しい繊細な香りに驚きました。
実際の葉は、柔らかくて優しくて爽やかな香りです。

数年後、仕事で行くようになった植物の専門学校にも、ティートリーは室内で育てられていました。

ある年、その鉢植えは外に出されていました。

みるみる葉が紅葉していき、

珍しく雪が降った日に力尽きたのか、その学校で見かけなくなりました。

 

一番の思い出は、

乳がん初発の時に知り合ったガン友たちとオフ会(旅行)にいった大多喜ハーブガーデンです。

そこで初めてティートリーを見つけたのです。

20年前の話です。

あの時のティートリーにもう一度会いたいと、ずっと思っていました。

念願かなって大多喜ハーブガーデンに行くことができました。
たぶんこの子かな。
大きくなったね(^^♪
 
ティートリーは、免疫力アップの精油とも言われています。
抗菌、抗真菌、抗ウイルスに優れた精油ですが、
テルピネン-4-オールが副交感神経を優位にするとも言われているのです。
リラックスすることで免疫力にも関わってくれる精油、そう思います。
あくまで私個人の考えなので、これで薬効は求めないでくださいね。
精油は、医薬品ではありません。
原液を使うのも、飲用するのもお薦めできません。

 

 
アメトピに掲載されました。
ありがとうございますおねがい
 
寒暖差が激しくて、秋なのか冬なのかよく分からない日が続いていますが、
暦の上では冬になりました。
これから冬至まで、陰がどんどん極まっていく時期です。
冷え症の私には厳しい季節です。
 
もともと寒さは苦手でしたが、去年から一段と冷え症になりました。
異常なくらいの冷え具合で、家の中にいても指先が冷たくて氷のような冷たさです。
何をしても温かくならない指先。特に左手の指。

ほぼ、一日中冷たいのが当たり前の冬です。

困る事はいろいろあるけれど、やはり採血が一番困ります。

 

冷えがかなり気になったのは去年。
年齢のせいかと思っていました。
でも再発が分かったときに、
再発していたからこそ冷え症が進んだのかな、と思うようになりました。
 
冷えごときに治療を邪魔させたくありません。
冷えがいろんな症状を悪化させているイメージが浮かぶのです。
なんといっても、自分の指ながらも、持て余すほどの冷たさなのがすごくイヤです。

スパイスで馴染みのあるシナモンは、生薬名は桂皮、桂枝です。

シナモンの働きは身体を温めること。

血行が促進されて、温かい血液が体内を巡ります。

(シナモンには妊娠中は控えるという注意点があります)

 

桂皮はシナモンの樹皮、桂枝はシナモンの枝(先端)で、生薬では分けて処方されます。

桂皮は身体中心部の冷えに、桂枝は身体の末端の冷えに効果があります。

ただし桂枝は、お店ではなかなか見かけません。

 

シナモンだけを熱湯に浸したシナモンティーは、甘い香りとスパイシーな味で美味しいお茶です。

そのままでも美味しいのですが、

やっぱりミルクやクローブも使って、大好きなチャイを飲んでいこうと思っています。

すこしでも効果がみられると良いな。

 
 
再発が分かった当時、身辺整理をしました。
そして、仕事関連の道具や資料も断捨離しました。
当時の私には不必要なものだと思っていました。
 
処分することが惜しいという意識はゼロでした。
生徒さんに貰ってもらうことで、この道具たちも喜ぶだろうと、どんどん差し上げていました。
 
手作り石鹸の講座も行っていたので、たくさんの植物油がありました。

あの頃は、コツコツと断捨離と石鹸作りをしていました。

最近になって、まさかの回復に気を良くして講座を再開してみました。
 
講座には、やっぱり楽しい実習が付き物です。
すると、大変なことに気が付いたのです。
容器がない、材料が足りない、資料がない。
材料(ハーブや精油)を新しく購入するのは、10か月以上の空白があったので仕方のないことですが、
容器が無くなっていることに「あ~あ、断捨離を早まったか・・・」。
 
こんな日が来るとはまったく予想外だったと、断捨離をしていた日々を思い出しました。
後で必要になることなど、これっぽちも思わなかったあの頃。
定期的に講座を行うことはできないけれど、今できる幸せにしみじみ感謝しています。