骨転移で思い出すことは… | 小さな花のひとりごと

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乳がん再発の心の動きを綴っています。
現在、肺、縦隔、骨に転移していますが、治療のおかげで元気に過ごすことができています。
やれることをやれるうちに。

自分が骨転移してみて、思い出す人がいます。
骨転移がなくても出会った乳がん仲間のことは、一度でも会話していれば覚えていますけどおねがい
 
10年くらい前。
アロマやハーブの講座に来てくれていた人です。
いつもにこやかで、アロマに詳しくて、いつか自分でも教室をやりたいと言っていました。
彼女は、乳がん骨転移がすでにあり、骨折もしていました。
不便だったと思いますが、杖をついて通ってきてくれました。
 
個人教室であればもっと親しくなりたかったのですが、
その講座は別会社からの委託で30名の受講生がいました。
個人的に会話をする時間がなく、詳しく話をしたことがありませんでした。
 
覚えているのは「私は色白が取り柄だから抗がん剤で色黒になるのがイヤで拒否した」と言っていたことです。
私は、抗がん剤は色黒になるの?そんな理由で拒否するの?と驚きましたが、他にも訳があったのかもしれません。
私が意見できるものではないので、うなずくだけでした。

少なくとも私は抗がん剤の経験はあったので、経験談として助言ができたかもしれませんが、
当時は先生と生徒の関係です。
余計なことを言って傷つけてしまうことは、講座を進める上で避けなければなりません。
 
私よりずっと若かった彼女が、私よりも先に逝くことになったのは残念でした。
あの頃は、近所にも亡くなる人がいました。
自分よりあとに罹患した人が先に逝ってなぜ自分が残るのか、どんな意味があるのか。不思議な思いがありました。
 
治療に関する考えは十人十色。
でも、治療を受け入れる or 受け入れないは2択です。
私も抗がん剤にはずいぶん悩んだ一人なので、2択だからこそ悩むのはすごく分かります。

彼女も最後には治療をしたらしいと風のうわさで聞きました。

試行錯誤しながら夢に向かって頑張っていたと思います。

夢は大事。

人は前に進むようにできていますね。