小さな花のひとりごと -37ページ目

小さな花のひとりごと

乳がん再発の心の動きを綴っています。
現在、肺、縦隔、骨に転移していますが、治療のおかげで元気に過ごすことができています。
やれることをやれるうちに。

食欲は変わらずありますが、すぐに食べる気がなくなります。
食べることに飽きてしまうのです。
味覚が微妙に変化している気がします。
美味しいと感じるのは最初だけで
すぐに(こんな味だった?)と疑問が浮かび、箸が進まなくなります。
薬の副作用なのか、私のわがままなのか?
 
初詣に行きました。

懐かしい神社です。

子供たちが小さい頃、何度かお参りに来たところ。

そして、必ずおそばを食べて帰っていました。

 

その思い出をたどって、こちらも何度か行ったことのあるお蕎麦屋さんへ。

ここのお蕎麦は好きだったのですが、なんか違う。
 
残してしまいました。
残すのは、食べ続けることで体調が悪くなったり背中が痛くなるのを恐れるからです。
それがないと分かっていれば「お腹いっぱ~い」と言いながら食べたいのです。
ここでも自分の味覚が変わったような気がしました。
味覚障害というほどでもありません。
 
でも、食べられるものは食べたい!という欲求はあるので、
ますます偏食になりそうな予感・・
困った味覚の変化です。
 
 
 
年月の移り変わりと共に、同じようで変わってきたお正月の過ごし方。
一番多かったときは7人家族で元旦の料理を囲みました。
そこに里帰りした家族が加わると人数の把握ができなくなる時も。
おせち料理を作る量は半端なく、下ごしらえが私の仕事。
手は水で冷えて、サトイモやごぼうを切り続ける指先はアクで真っ黒、ガサガサ。
暖かい火の前に立つ仕事は義母。
・・・お盆とお正月に良い思い出なんかありません。
 
今では、子供たちが巣立ち、義母が亡くなり、義父は施設で過ごしています。
ついに今年は夫婦2人きりになりました。
私は病気だし、夫婦仲はけして良いとは言えません。
もうおせち作りは卒業すると宣言しました。
 
でも、寂しそうに言うわけですよ、夫が。
「え~・・食べたいな」と。
面倒だなと思ったのですが、
もし今年作らなかったら、更に来年はどうなるかわかりません。
一人でお正月を迎えている夫を想像してしまいました。
ただでさえ丸い背中をますます丸めてお酒を飲んでいる姿が浮かびました。
 
夫婦仲は悪くても長年の付き合いがあります。
可哀そうというよりも哀れさが漂う夫の姿しか浮かばないのです。
私がまだいるのに何も作らないのもなんだかな・・と考えなおし、作ることにしました。
そうして、我家の元旦はいつも通りに過ぎました。
 
やっぱりおせちを作る作業って1年の締めくくりにいいですね。
ずっと長年やって来たことをピタッとやめてしまうのは、
年末に何をしたらいいか、手持無沙汰でむしろ暇すぎます。
ミッション達成って感じです。
 
今年も小さな日々の目標をクリアして、
毎日に感謝して、
小さな喜びを見つけて、一生懸命に生きていきたいと思います。
皆さまにも楽しく美しい思い出がたくさん降り注ぎますように(^^♪
 
 
2023年の大晦日。
 
当たり前に迎えていた日がいつか当たり前でなくなる事は
誰にでも平等に来ると分かっていても、本当に、実際に、
こんな形で自分の目の前に突き付けられた2023年でした。
 
今日の日は、出会ったすべての人や出来事に感謝しか思い浮かびません。
いただいた言葉、心配り、さりげない思いやりの数々。

再発が分かり、先がないと言われた頃は、

なにも欲しいものがないと思っていたのに、

少し元気が出たら、とたんに不満や欲求が出てくるところが

人間(私)って・・・と呆れます(苦笑)。

 

そんな欲だらけの私ですが、

思い起こせば1月に再発との付き合いが始まったことは、おのずと謙虚になる1年でした。

見守ってくれた友人たちの温かさや、

ブログや知り合いのガン友たちの勇気に、たくさん励まされてきました。

すべての皆さまに幸せな新年が訪れますようにと

心からお祈りします。

 

 
空と海の境界線も同じようなブルーの穏やかな晴れた日。
冬のひたち海浜公園に行きました。
ネモフィラやコキアで有名な丘が、冬はどうなっているのか興味があったのと、
思い出のアップデートのために。
言葉にできない感情が湧きあがります。
 
変わっていないね、変わってしまったね。
ここが変化したね、こんな風に進化したんだね。
思い出の確認と、新しい思い出の追加。
同じ人と行ってもいいし、一人で確認しながら行くのもいい。
次は来れるかな、来れないかな。
ただ楽しかっただけの思い出に、二度目では感傷的な感情も追加されます。
たくさんの感謝と感情がアップデートされました。
来年のためのネモフィラの養生の丘になっていました。
太陽の光の反射で白く輝ていますが、この下に芽がたくさん見えました。
 
こういうのを見ると、
どれだけの人が作業して、どれだけの種が蒔かれたのだろうと現実的なことを考えてしまう私・・・。
(まだ人件費のことを考えないだけいいかな)
 
アイスチューリップが満開。
仮想の春を体験させて冬に花を咲かせるのをアイスチューリップと呼ぶそうです。
 冷蔵庫の中のような気温で咲いているため、花が長持ちするという特徴があるそうです。
蕾や花がキリっと締まっていて美しい形のチューリップです。
 
明日は大晦日。
いろんなことがあった1年でした。
無事に年越しができますように♡
 
 
 
美味しいお味噌汁を飲みたいので、味噌は手作りしていました。
2月、おそくても3月に作っています。
が、
今年の2~3月は、再発で先が見えないと言われていた頃です。
数か月先に完成する味噌を作ることは、のんびりすぎるというか、今さら作る必要がないのでは?というか。。
 
もし無理して作っても数か月後に誰がその味噌を解禁できるんだろう?
梅雨明けに天地返しは誰がやるんだろう?←自分ができるとまったく考えていない様子
きっと忘れ去られて床下収納で朽ち果ててしまう可能性大と思われたので、
作りませんでした。
 
そうして数か月経ちました。
味噌の在庫はなくなりましたが、まだまだイケる自分がいます。
こうなると、リベンジ。
作ろう!と決心しました。
米麴のほのかな甘い香りとふわふわ感は、幸せな時間。
画像、これだけです。
疲れ切って撮るの忘れました。
 
今回は実に疲れました。
午前中に別の用事を済ませ、午後から始めたことが理由かもしれません。
胃腸の不調で食欲が戻らないまま取り掛かったからかもしれません。
でも作ることができました。
出来上がる来年の秋は、どうなっているかな。
この味噌は
二度とできないと諦めていたのに、作れたことが奇跡の味噌󠄀です。
お味噌󠄀も私も、奇跡だらけ。

美味しくできますように(^^♪