小さな花のひとりごと -27ページ目

小さな花のひとりごと

乳がん再発の心の動きを綴っています。
現在、肺、縦隔、骨に転移していますが、治療のおかげで元気に過ごすことができています。
やれることをやれるうちに。

初発の頃の話⑨
 
手術が終わって、
治療は、抗がん剤(EC療法、次にタキソテール)になりました。
それが済んだらホルモン療法。
 
人並みに副作用はありました。
 
ある日、どうしても調子悪くてグダグダ、ゴロゴロしていたら
娘から「体調悪いのをわざと見せてる」と辛辣な言葉を言われました。
ちょっとばかり傷つきました。
口惜しくて、それからは
誰にもそんな素振りは見せるもんかと、変な負けん気で頑張り抜きました。
結果的には、つわりの方がよほど辛かった、かもしれません。
 
女の子は母親にキツイ面があると思いませんか?
手術した日は泣いて電話してきたくせに・・

あの頃、よく食べていたものに「小豆アイス」があります。
カチカチに固い小豆のアイスキャンディです。
つわりの頃は「チョコミント」ばかり食べていました。
どうやら私は、気持ち悪いときは冷たいアイスキャンディが食べたいようです。
 
そういえば娘たちは、つわり中のチョコミントで育ったせいか、
小さいときから選ぶアイスはチョコミントです
 

漢方では、

元気がない時(治療中は「気虚」です)は、甘いものを補充します。

糖質はすぐにエネルギーになりますからね(^^♪

本能で甘いものが欲しかったのかもしれません。

 

 回数が重なる度に、副作用も重たくなっていきました。

でも!抗がん剤が1回済めば、終わりも一つずつ近づいてきます。

こんなに具体的な終了はありません。

楽しみな目標でした。

 
桜続きの記事です。
 
昨年の桜の季節は、呼吸苦で歩くことが怖かったので、
桜を観に行くなんて無理だし、行く考えもなかったのですが、
勢いで行っちゃったんです。
それもちょっと坂のある桜山公園に。

 

その時(昨年)の桜の画像です↓
途中まで車で行けるからありがたいです。
桜前線はとっくに通り過ぎた時期だったので、落ちた花びらで道はピンクの絨毯。
キレイな風景は生きてる喜びを呼び起こしますね。
行って良かったです。
 
流れに身を任せてみるのも、
諦めて一度身をかがめるのも、
なにくそと頑張ってみるのも、いろいろありだなと桜を観て思います。
 
桜山に、咲き終わりのこぶしがポツンと咲いていました。
漢字では辛夷(しんい)と書きます。
この花の蕾は生薬です。
漢方薬に「辛夷清肺湯」というのがありますが、
「辛夷」の字と「肺を清める」という字で構成された薬名で分かるように、
辛夷の蕾が肺に良い効果を出してくれますよ、という意味が読み取れます。
 
鼻に良い働きをしてくれるのが辛夷の蕾です。
鼻がスッキリするシネオールという精油成分が辛夷に含まれているのです。
鼻と肺はつながっているので、鼻がスッキリしたら肺もスッキリ。
 
最初に辛夷の勉強をしたときには、
シネオール成分が花に含まれているのを知って「へえ~」。
それだけが頭にインプットされてしまいました。
シネオールは葉に多く含まれる成分なのです。
それが白く可愛いこぶしの花に・・!
漢方の奥深さや面白さに惹かれた植物の一つです。
 
こぶしの蕾の香りを嗅いでみたいのですが、
モクレンはあってもコブシには、なかなか巡り合えません。
もし、身近にコブシの花が咲いている方がいらっしゃったら、
ぜひクンクンしてみていただきたいです。
スッキリ爽やかなシネオールの香りだけでなく花の香りも加わって
きっときっときっと、素晴らしい香りだと思います(^^♪
 
 
久しぶりに散歩しました。
風邪をひいたり、とにかく家でゴロゴロしたり、
引きこもり気味の数週間でしたが、
TVで早咲きの桜が紹介されていたのを観て、お出かけしました。
 
少しだけ電車に乗ります。
電車にのる工程だけで、息切れがします。
当然ながら坂や階段が辛いです。
 
これは肺に新しく悪い子が出現したから?
単に運動不足が祟ったから?
風邪から完全に復調できていないから?
ちょっとしたことに過敏になりますが、行けるところまで行ってみよう。
(ヘルプマークを忘れことを後悔)
 
ドキドキでしたが、
あれ?気が付けば息切れは忘れていました。
結論:楽しければ忘れていられる程度の運動不足だったんだ(^^♪

大寒桜(安行桜)

温かい風が花びらを散らす景色は、どれだけ観ても飽きませんね。

春の景色そのもの。
 
桜景色は、人の数だけ感情がありますね。
楽しく嬉しい思い出も、辛かったときの思い出も、悲しい思い出も、
桜の季節と共に記憶が蘇ります。
病気(がん)になった人(私)にとって、
桜には、心から湧き上がる感情がたくさんあって、言葉にならない感謝もたくさんあります。
 
桜は、思い出だらけです。
桜の花に「ありがとう。また観ることができました」
そして、来年も観られますように。
目標であり、区切り。
 
春は、やりたいことを後押しをしてくれる季節。
たくさんの皆さまに幸せや前向きの花びらが舞い降りますように。
気持ちが自然に前向きになれた桜散歩でした。
 
 
 
 
 
初発の頃の話⑧
 
本で得た情報では、術後は腕が上がらず大変だとか。
痛いから大事にしているとホントに上がらなくなると書いてあったので、
入院中からせっせと自己流のリハビリに励みました。
 
退院してからは、実生活でのリハビリです。
朝ごはんに卵焼きを焼くのに、フライパンを持ち上げることが出来なかったのには驚きました。
車の運転するのにハンドルまで腕を伸ばすのが辛いとか、ハンドルを回す時も痛いとか、
話に聞いていた「洗濯物を干すのに腕が上がらない」だけではなく、
予想以外のところで腕って使うものです。
 
怠け者の今では考えられないけれど、当時は退院して初日から通常の家事をしていました。
おかげさまであっという間に日常に戻り、
日常でないことは唯一、抗ガン治療が始まることだけでした。

あの頃

心から願ったのは、

お願いだから注射が苦手な人は、この部署に配属されないで。

 

注射が上手な看護師と苦手な看護師の腕がこうも違うとは・・。

(それまでは滅多に注射をする機会もないのだから知る由もありませんが)

いつも3~4度刺されていたので、あれから注射嫌いになってしまいました。

どんどん血管は細くなり、いつも採血する血管が隠れていきました。

ますます看護師泣かせの血管になっています。

 

初日は赤い点滴の色や点滴を送る機械を見て、ほんと怖かったです。

でもいつの間にか慣れきって、点滴中は寝ていたっけ。

漫画を持ち込んだこともありました。

 

点滴が始まり、1分くらいで口の中が薬剤の匂いになります。

イヤだけど、その匂いで抗がん剤が身体を巡っているのを感じていました。

(造影剤も匂いがしてきますね)

 

看護師さんとも顔見知りになり、行けば楽しい(?)けど、

とにかく早く終わらせたいために、仕事と思って通ったのが思い出です。

 

 

2月下旬からずっと風邪で、
微熱、咳、頭痛が続いていました。
 
白血球低下中の風邪はなかなか回復せず、身も心も気持ちが落ち込みました。
暇さえあればベッドの中で過ごしていたら
それがクセになったのか、何もしなくても平気で1日過ごせるようになってしまった。
食欲もイマイチ。
動いていないからお腹も空かないです。
 
全てが面倒になってきた。
面倒の一番はメイクなので、ちょっとくらいの用事をなかったことにしてノーメイク。
ひきこもりか!くらいのダラダラ生活です。

昨日の診察は
4週間前に撮ったCTの結果を聴く日でもありました。
 
新しい所見としては、肺に新しく悪い子が出現していました。
 
淡々と受け止めておきながら、あとになってグジグジと考えてる自分。
半年前は無かったところに3センチに育ってるのは、普通のスピードなの?早くないの?
イブランスは効果がなくなってきたの?
帰宅してからいろいろと質問したいことが出てきます。
なんでその時(昨日)に思いつかないのかなー。
 
元気に希望に満ちた新年を迎えられて、大好きな春本番の3月が来たのに、
こんなモヤモヤやる気が出ないのは時間がもったいないです。
なんとか奮い立たせて、まずは風邪を治す!
肺のアイツらなんか(言葉が悪いけど)クソッ!どこかに行っちまえ。