【模型】ムーンバス製作その2
1/55ムーンバス製作その2でございます。
・壁際クッションの改修
この壁際の緑のクッションのような部分ですが。
キットのパーツはこうなっております。
矢印部分に謎の段差がある。なぜ?
このムーンバスは窓の部分が若干奥まっており、この奥まり具合が壁の厚みと考えてよいと思うのですが、
この壁の厚みをスルーしていて、外壁の裏側にすぐクッションがあるようになっています。そうすると辻褄が合わないので、本来は無い段差を追加しているのでしょう。
なので段差はカットし、半分から上を半分から下に直接接着。壁の厚みの分をプラバンで追加しています。
この後で前回説明した、前方向への延長部分を継ぎ足しています。
・後方外側と内側の改修
後ろの外側です。なかなか良いディティールですが、位置が違います。図のエンピツで斜線を引いた部分をカットし内側に寄せます。
こう。
WAVEのモールドプレートでディティールを追加。
室内側。
外側の丸いディティールが内側に出っ張ってしまっている(赤丸部分)のと、その下の丸いダクト様の部分が、劇中と形状が異なっています。
このように新たに一枚壁を作成。
ご覧の通り。
さらに続きます。
【模型】ムーンバス製作その1
では1/55ムーンバスの製作編でございます。
古いキットだけに改修点が多く、高価なガレージキットを使用せず、極力手に入りやすいマテリアル等を使用して劇中の姿を再現することをコンセプトに進めていきました。
まずは最も大きな改修点。
車内中央の隔壁で囲われた部分(仮に通路と呼びますが)、この位置が全く違っており、実際にはより前方寄りとなります。
なぜこのような間違いが起こったかと言うとおそらく、外部のスラスターユニット(図の青丸で囲んだ部分)と通路が同じ位置にあるであろうという思い込みと、窓5つが並んだとなりにあるシャッターのような部分(図の青四角で囲んだ部分)が完全に見落とされたからでしょう。
なので、これらを修正。具体的には、
1)客室床を前方側に延長
2)客室窓下の緑色のクッション?部分を前方側に延長
3)通路部分の床を作り直し
4)隔壁の高さを短縮
5)運転席左右壁側のパーツ(物入れ?)の前後長さ調整
6)窓シャッター様の部分を追加
と、書いている分には単純ですが…部品に手を入れれば入れるほど狂いが生じてきますので、辻褄合わせが大変で…また塗装の段取りも難しくなるので、通路と隔壁全体を取り外せる様にしました。
1)通路延長。床のディティールは荷物で隠れて見えないだろうとタカをくくって省略したら、そうならなかった…
2)客室窓下の緑色のクッション?部分を前方側に延長
既存のパーツを型取り。当節流行りの簡易な複製方法である「プラスチックねんど おゆまる」を使用。
型に光硬化パテを薄く塗って硬化させ、また塗って…を繰り返し。
ででん。
上手くいったように見えたんだが…精度が低い。今後の課題。
3)通路部分の床を作り直し
4)隔壁の高さを短縮
隔壁はカットし縦の長さを詰め。
ついでに通路左右壁のパーツも作り直し。実は左右で形が違うんですよね。
で、こうなる。床は複雑な模様があったんですが再現不可能なので只のプラ板。
カットモデルにした時に見えてしまう壁の裏側にテキトーにゴチャメカを。
6)窓シャッター様の部分を追加
窓枠周辺にプラ板追加して。窓と窓の間の柱はプラ棒。
シャッター自体はWAVEのOPTION SYSTEMよりモールド・プレート2を使用。
ついでに窓周辺に一切ディティールが無いので、窓と窓の間の柱状の部品やら、クッションを追加です。
クッションはプラ丸棒。本当はもっと平らに近いんだが。
段取り失敗。追加したプラ板と天井の境目を曲面でつなぐのが大変で…パテ盛って削って盛って…くれぐれも柱やら天井の梁やらを取り付ける前に天井の処理する様、ご注意を…
この辺の方々には今回大変お世話に。
続きます。
【映画評】スターリングラード ハリウッド製とは趣が異なる、もうグッチャグチャの戦場のリアル
スターリングラードでございます。
ジュード・ロウ主演の方ではないです。
1993年のドイツ映画だそうで、これはノーチェックでした。アマプラのお勧めで出て来て、評価が高かったので視聴。
タイトルこそ「スターリングラード」ですが、舞台がスターリングラードであることを示すものって、どっかに出てきたっけ?いやもう、そんな細かいことはどうでもいい。
キャメラワークは平板というか、引きの画が多い。音楽も前半はほとんど無く、やたらと人が出てくる。戦闘シーンも、ワサワサと人がいて、ヘルメットかぶって機関銃構えてはいるけど、中世の戦争のごとく、グチャグチャになってどつき合う。
ビルの一室に立てこもる。これも部屋中に兵隊がギッシリといる。
野戦病院はやたらと広く、床にけが人が隙間無く寝ていて、あっちこっちで叫ぶ声が上がる。兵隊は自分の同僚を先に治療しろと医者をどつく。
ともかく画にスマートさや整理されたところが無い。脚本も整理されてるとは言い難い。
でもそのスッキリしなさ加減が、戦争そのものである、という作り手のメッセージでしょう、これは!
戦争映画というジャンルの中でも、末端の兵士から見た戦争、戦争の大義もクソも無く、ただただ嫌な、やりたくない、逃げたい戦争を描いてる、なかなか腹の座った反戦映画です。
敵を描くよりも、上官の理不尽さや戦略の適当さ、前線の状況を無視した指示など、軍隊の不条理を中心に描いてるのも特徴。逃げる自国の兵を撃ち殺すソ連軍。適当な兵站計画でジャングルに兵を追いやり餓死させた日本軍。どこの国もやってることは一緒だねえ。「戦争は敵に対してではなく、自国民に対して行われる」ってなことが書いてあったのは『1984年』だったっけ?意味するところは違いますがなんとなく、そんなことを思い出させられました。
戦争でひどい目に合うのは、間違いなくワタシら平民です。このごろ日本もきな臭くなってるし、オリンピックやら万博やら原発の再稼働やらで、国民の支持があろうがなかろうが、お上がやると決めたことは強行されるんだということが、ここ数年の我が国を見てると良く分かる。毛ほどの効果も無いかもしれんが小なりと言えども我々は戦争反対の声を上げ続けないとならない…と改めて思った次第です。ハイ。