CM徒然
俺は広告屋だが、クライアントと広告屋の間には、深くて大きな川が横たわっている。
CMのプレゼンテーションの時は、絵コンテを持っていってCM全体の流れを提言する事があるが、
この時クライアントは起承転結のはっきりした絵コンテを好む。
分かりやすいからだ。
クライアントの事を考えなければそれでCM制作すればすむが、
間違いなく商品の売り上げは伸びない。
よく出来た四コマ漫画でも、何度も見て笑い続ける人はいないからだ。
だからクライアントには、「転」だけ見せて後は視聴者に想像してもらうのが、
うまいCMのつくり方だ。
この「転」だけ見せる見せ方が上手いのがいいプレゼンだといえる。
俺の人生も「転」ばかりだが、、、、、、。
RYU
CMのプレゼンテーションの時は、絵コンテを持っていってCM全体の流れを提言する事があるが、
この時クライアントは起承転結のはっきりした絵コンテを好む。
分かりやすいからだ。
クライアントの事を考えなければそれでCM制作すればすむが、
間違いなく商品の売り上げは伸びない。
よく出来た四コマ漫画でも、何度も見て笑い続ける人はいないからだ。
だからクライアントには、「転」だけ見せて後は視聴者に想像してもらうのが、
うまいCMのつくり方だ。
この「転」だけ見せる見せ方が上手いのがいいプレゼンだといえる。
俺の人生も「転」ばかりだが、、、、、、。
RYU
氷点
東海林さだおさんという漫画家、エッセイストがおられるらしい。
なぜ「らしい」なのかは漫画は基本的に読まないせいか、故中島らも氏が、「砂をつかんで立ち上がれ」(集英社)でこの作家を紹介するまで知らなかったからだ。
中島らも氏いわく「人間のミジメなあり様をこれほど執拗に何十年も描き続けてきた漫画家は、東海林さだをを除いて誰もいない」らしい。
昨日の記事でミジメさについて書いたから東海林さだおのミジメさを検証してみたい。
どんなミジメさかというと、東海林さだおの「氷点」という作品の要約を例にとって書くと、
「支社」と看板のかかったビルから中年のサラリーマンが出てくる。
髪の毛がかなり淋しい。
50歳前後だろうか。
そとは雪がかなり降っている。
男は思う。
「今夜もいつもの“ひさご”に寄って、里いもの煮っころがしでお銚子を2本、しめくくりに焼きうどん、とこんなとこでいくか」
ここで男は本社から飛ばされて北の支社に単身赴任できたのだということがわかる。
「で、アパートに帰ってコタツにあたりながらテレビを見てションベンして寝ちゃう、と」と思っている間にひさごの前につく。
男はハッとする。
ひさごのガラス戸に張り紙がしてあって、
「雪のため本日臨時休業」
と書いてあるではないか。
男のもくろみはガタガタ崩れてしまう。
里いもの煮っころがし、お銚子2本、焼きうどんの予定がガタガタこわれてしまう。
しかし男は負けない。
自分の手でこの予定を敢行しようとするのだ。
アパートに着く。
電灯をつけ、ガスストーブに火を点けた男は、ちゃんちゃんことももひき姿になって台所に立つ。
そして流しの下から里いもを取り出して、皮をむき始める。
里いもをむきながら男は、
「グス」
と、少し落涙してしまう。
しかし、やがてコンロの上の鍋の中で里いもが、ぐつぐつと煮え始める。
裸足の足先が冷えて、そのせいか男は尿意を覚える。
でトイレにいって小便をする。
トイレから帰って、またコンロの前に立つ。
ここが大事なところなのだが、男はモノをしまうのを忘れて、ももひきから露出させたままになっている。
露出させたまま男は、「んーと今夜の献立は、里いもの煮っころがし、おしんこ、ワンカップの日本酒。素うどん。だいたいこんな感じでいこう」
と考える。
しかしすぐに気がかわる。
「まてよ、いっそめんどうだから」とうどんを里いもの鍋の投入してしまうのである。
ついでに「いっしょにすすりこめば同じだから」
とワンカップも鍋の中に投入してしまうのである。
そして男は台所に立ったまま、この三種混合鍋からずずーっとうどんをすすり込むのだ。
このとき、男はまた落涙する。
泣いたせいで手元が狂って、うどんが大量にこぼれてしまう。
そのうどんは、男の露出していたモノにからまる。
男は「アヂアヂアヂ」
と絶叫し、バスルームの水風呂に腰から下をつからせ、
また静かに泣くのであった。
これが「氷点」のあらましである。
一読してみたいような、したくないような作品である。
RYU
なぜ「らしい」なのかは漫画は基本的に読まないせいか、故中島らも氏が、「砂をつかんで立ち上がれ」(集英社)でこの作家を紹介するまで知らなかったからだ。
中島らも氏いわく「人間のミジメなあり様をこれほど執拗に何十年も描き続けてきた漫画家は、東海林さだをを除いて誰もいない」らしい。
昨日の記事でミジメさについて書いたから東海林さだおのミジメさを検証してみたい。
どんなミジメさかというと、東海林さだおの「氷点」という作品の要約を例にとって書くと、
「支社」と看板のかかったビルから中年のサラリーマンが出てくる。
髪の毛がかなり淋しい。
50歳前後だろうか。
そとは雪がかなり降っている。
男は思う。
「今夜もいつもの“ひさご”に寄って、里いもの煮っころがしでお銚子を2本、しめくくりに焼きうどん、とこんなとこでいくか」
ここで男は本社から飛ばされて北の支社に単身赴任できたのだということがわかる。
「で、アパートに帰ってコタツにあたりながらテレビを見てションベンして寝ちゃう、と」と思っている間にひさごの前につく。
男はハッとする。
ひさごのガラス戸に張り紙がしてあって、
「雪のため本日臨時休業」
と書いてあるではないか。
男のもくろみはガタガタ崩れてしまう。
里いもの煮っころがし、お銚子2本、焼きうどんの予定がガタガタこわれてしまう。
しかし男は負けない。
自分の手でこの予定を敢行しようとするのだ。
アパートに着く。
電灯をつけ、ガスストーブに火を点けた男は、ちゃんちゃんことももひき姿になって台所に立つ。
そして流しの下から里いもを取り出して、皮をむき始める。
里いもをむきながら男は、
「グス」
と、少し落涙してしまう。
しかし、やがてコンロの上の鍋の中で里いもが、ぐつぐつと煮え始める。
裸足の足先が冷えて、そのせいか男は尿意を覚える。
でトイレにいって小便をする。
トイレから帰って、またコンロの前に立つ。
ここが大事なところなのだが、男はモノをしまうのを忘れて、ももひきから露出させたままになっている。
露出させたまま男は、「んーと今夜の献立は、里いもの煮っころがし、おしんこ、ワンカップの日本酒。素うどん。だいたいこんな感じでいこう」
と考える。
しかしすぐに気がかわる。
「まてよ、いっそめんどうだから」とうどんを里いもの鍋の投入してしまうのである。
ついでに「いっしょにすすりこめば同じだから」
とワンカップも鍋の中に投入してしまうのである。
そして男は台所に立ったまま、この三種混合鍋からずずーっとうどんをすすり込むのだ。
このとき、男はまた落涙する。
泣いたせいで手元が狂って、うどんが大量にこぼれてしまう。
そのうどんは、男の露出していたモノにからまる。
男は「アヂアヂアヂ」
と絶叫し、バスルームの水風呂に腰から下をつからせ、
また静かに泣くのであった。
これが「氷点」のあらましである。
一読してみたいような、したくないような作品である。
RYU
遠い記憶と原風景
俺が4歳の時父が病死した。
母もピアノを教えていたので、経済的には何の不自由もなかったが、
俺は一人っ子。
自然に鍵っ子になった。
今思えば家は結構豪邸だった。
小学校から家に帰ると正規の玄関は使わず、台所の鍵を開け家に入る。
薄暗い室内の蛇口からポトポト水が落ちていた。
俺は寂しさや惨(みじ)めさという言葉を覚える前に、それらを身体で感じた。
これが俺の原風景だ。
寂しさはさておき、ミジメさを俺は徹底的に憎んだ。
起業してある程度成功すると、湯水のごとく金を使った。
そのほとんどは、クルマや新地のクラブや服代に消えた。
浪費する度、自分の中で「ざまあみろ!」という感覚があった。
俺自身なんで「ざまあみろ!」なのか?
何に対する「ざまあみろ!」なのかずっと分からなかった。
ある時、気づいた。
原風景であるミジメさに対する復讐だと。
散々、復讐したおしたつもりだったが、ヤツは息の根を止めていなかった。
それは愛用のマックのインターネットバンキングで娘の養育費を送金する時、
お泊まりで遊びに来ていた娘を送った帰りの一人のクルマ、
何かの拍子に自分のちっぽけさを知った時etc,
またヤツは抜け目なく浸食してくる。
今、浸食を中和する「何か」を模索中だ。
たぶんそれは、日本語で「アイ」呼ばれるものだろうと思う。
RYU
母もピアノを教えていたので、経済的には何の不自由もなかったが、
俺は一人っ子。
自然に鍵っ子になった。
今思えば家は結構豪邸だった。
小学校から家に帰ると正規の玄関は使わず、台所の鍵を開け家に入る。
薄暗い室内の蛇口からポトポト水が落ちていた。
俺は寂しさや惨(みじ)めさという言葉を覚える前に、それらを身体で感じた。
これが俺の原風景だ。
寂しさはさておき、ミジメさを俺は徹底的に憎んだ。
起業してある程度成功すると、湯水のごとく金を使った。
そのほとんどは、クルマや新地のクラブや服代に消えた。
浪費する度、自分の中で「ざまあみろ!」という感覚があった。
俺自身なんで「ざまあみろ!」なのか?
何に対する「ざまあみろ!」なのかずっと分からなかった。
ある時、気づいた。
原風景であるミジメさに対する復讐だと。
散々、復讐したおしたつもりだったが、ヤツは息の根を止めていなかった。
それは愛用のマックのインターネットバンキングで娘の養育費を送金する時、
お泊まりで遊びに来ていた娘を送った帰りの一人のクルマ、
何かの拍子に自分のちっぽけさを知った時etc,
またヤツは抜け目なく浸食してくる。
今、浸食を中和する「何か」を模索中だ。
たぶんそれは、日本語で「アイ」呼ばれるものだろうと思う。
RYU
素顔
素顔
夜の顔を鏡で映せば
なんて悲しい顔なの
強がりばかりで素直になれない
なんて悲しい顔なの
こんな私のどこが好きなの
なぜに そんなにやさしいの
私が かわいそうに見えるから
それとも なつかしく思えたから
気まぐれだったら やめてちょうだい
本気で好きになりそうだから
あなたの前では きれいでいたいし
かわいい女で いたいの
厚化粧は嫌いでしょう でも今の私
昔の私じゃないから
「私は いつも 嘘をついてきたわ!」
お前はいつも そう言うけれど
けして それは裏切りじゃないんだし
そこまで 自分を責める事もないさ
お前の素顔がきれいだったからこそ
あの時 手鏡おくったんだ
お前の過去を化粧でかくすためじゃなく
素直な 心を映せばいい
誤解しないで 聞いて欲しいんだ
俺が今までして来たことは
時の手のひらの中で お前に示した
精一杯の愛だったんだ
さあ化粧をおとしたら 髪をとかして
このまま静かに眠ろう
~ 作詞 / 長渕剛 ~
夜の顔を鏡で映せば
なんて悲しい顔なの
強がりばかりで素直になれない
なんて悲しい顔なの
こんな私のどこが好きなの
なぜに そんなにやさしいの
私が かわいそうに見えるから
それとも なつかしく思えたから
気まぐれだったら やめてちょうだい
本気で好きになりそうだから
あなたの前では きれいでいたいし
かわいい女で いたいの
厚化粧は嫌いでしょう でも今の私
昔の私じゃないから
「私は いつも 嘘をついてきたわ!」
お前はいつも そう言うけれど
けして それは裏切りじゃないんだし
そこまで 自分を責める事もないさ
お前の素顔がきれいだったからこそ
あの時 手鏡おくったんだ
お前の過去を化粧でかくすためじゃなく
素直な 心を映せばいい
誤解しないで 聞いて欲しいんだ
俺が今までして来たことは
時の手のひらの中で お前に示した
精一杯の愛だったんだ
さあ化粧をおとしたら 髪をとかして
このまま静かに眠ろう
~ 作詞 / 長渕剛 ~
嵐の夜
「来たな」という感じだった。
たまに閉塞感と共に鬱(うつ)がやってくる。
正確には鬱ではない。
原因があるからだ。
お葬式で泣いてる人を、鬱病とは言わない。
強いていうなら反応性鬱だ。
これとも長い付き合いだ。
哀しみは無理に否定や遠ざけようとすると、
よけいまとわりつくので、
持病と思って共生してきた。
普段はなんとか折り合いをつけるのだが、
たまに手がつけられなくなる。
何もする気がしなくなって、
すべてがうつろで面倒くさい。
そういう時は、
じっと嵐が通り過ぎるのを待つしかない。
これも生きるという事か?
流れ流され捨て石人生、
娑婆(しゃば)は、ろくなもんじゃない。
RYU
たまに閉塞感と共に鬱(うつ)がやってくる。
正確には鬱ではない。
原因があるからだ。
お葬式で泣いてる人を、鬱病とは言わない。
強いていうなら反応性鬱だ。
これとも長い付き合いだ。
哀しみは無理に否定や遠ざけようとすると、
よけいまとわりつくので、
持病と思って共生してきた。
普段はなんとか折り合いをつけるのだが、
たまに手がつけられなくなる。
何もする気がしなくなって、
すべてがうつろで面倒くさい。
そういう時は、
じっと嵐が通り過ぎるのを待つしかない。
これも生きるという事か?
流れ流され捨て石人生、
娑婆(しゃば)は、ろくなもんじゃない。
RYU
冬枯れの街の中山美穂
この時期になると多分何度も記事にしているが、
決まってある妄想が浮かぶ。
冬枯れの街を、ヒールをコツコツいわせながら、
中山美穂が、会社にケーキの差し入れに来てくれるというものだ。
内田有紀ちゃんも好きだが、内田有紀でもファンクラブに入っている、
AYUでも駄目なのだ。
なぜか中山美穂なのだ。
今日、会社でそう呟くと秘書さんが、真顔で「もうそんな時期なんですね、、、、。」
と言った。
RYU
決まってある妄想が浮かぶ。
冬枯れの街を、ヒールをコツコツいわせながら、
中山美穂が、会社にケーキの差し入れに来てくれるというものだ。
内田有紀ちゃんも好きだが、内田有紀でもファンクラブに入っている、
AYUでも駄目なのだ。
なぜか中山美穂なのだ。
今日、会社でそう呟くと秘書さんが、真顔で「もうそんな時期なんですね、、、、。」
と言った。
RYU
君が好き
君が好き
(LIVE73)
詞:岡本おさみ 曲:吉田拓郎
バネのきしむ喫茶店で
トーストをかじりながら朝刊をひろい読む
こんな暇つぶしの午後に 君が好きだ
病んだ町を見おろしながら
野うさぎが吹き鳴らす草笛のように笑う
そんな壊れやすい午後に 君が好きだ
退屈が誘う夕暮れに
ワインを飲みながら寂しさをうるおしている
こんな暇つぶしの夜に 君が好きだ
誰も叫ばぬ夜の街で
野うさぎが吹き鳴らす草笛のように笑う
そんな淋しい夜に 君が好きだ
(LIVE73)
詞:岡本おさみ 曲:吉田拓郎
バネのきしむ喫茶店で
トーストをかじりながら朝刊をひろい読む
こんな暇つぶしの午後に 君が好きだ
病んだ町を見おろしながら
野うさぎが吹き鳴らす草笛のように笑う
そんな壊れやすい午後に 君が好きだ
退屈が誘う夕暮れに
ワインを飲みながら寂しさをうるおしている
こんな暇つぶしの夜に 君が好きだ
誰も叫ばぬ夜の街で
野うさぎが吹き鳴らす草笛のように笑う
そんな淋しい夜に 君が好きだ
こころのリハビリ期間
薄幸の人、
不運の人、
哀しみの人、
こころの病の人、
みんな見ただけでは、
分からない。
身体の怪我は、
分かりやすい。
足にギブスをしていれば、
皆、親切にしてくれる。
こころの傷は、深傷(ふかで)でも、
見た目は分からない。
ここにこころの問題の根本的難しさがある。
こころにも、リハビリ期間が必要なのだ。
人が分かってくれないなら、
強制的に
自分でつくるしかない。
人は色々言うだろうが、
絶対気にしてはいけない。
あなたの人生なのだから。
RYU
不運の人、
哀しみの人、
こころの病の人、
みんな見ただけでは、
分からない。
身体の怪我は、
分かりやすい。
足にギブスをしていれば、
皆、親切にしてくれる。
こころの傷は、深傷(ふかで)でも、
見た目は分からない。
ここにこころの問題の根本的難しさがある。
こころにも、リハビリ期間が必要なのだ。
人が分かってくれないなら、
強制的に
自分でつくるしかない。
人は色々言うだろうが、
絶対気にしてはいけない。
あなたの人生なのだから。
RYU