息を引き取る瞬間に立ち会うことに、まわりがこだわることはない | 看取り看護師めぐ〜死ぬとは最期まで生きること

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「間に合わなかったんですね…」

先日、息を引き取ったあとに到着したご家族が肩を落としていました。

 

人生にいいもわるいもありません。

ただただ、本人は自分の人生を完結させました。

どんな最期であれ、本人は生ききったんです。

 

 

ときどき私は思うんです。

本人が自分の人生を完結させているんだと。

 

だから、息を引き取る瞬間に立ち会うことに、まわりがこだわることはない。

 

 

 

何度もそう思う経験があります。

 

 

 

もう息が続かなくなりそうなのに、「あともう少しで娘さんがくるよ!」と声をかけ続けたら、娘さんがくるまで待っていてくれた患者さんがいました。

すごい!間に合った!

そう思っていたら、娘さんが「おじいちゃんももうすぐくるよ!」と言った途端に、患者さんは息を引き取ったんです。

 

数分後に患者さんのお父さんが到着。

患者さんに歩み寄り「親より先に逝きやがって…」と泣き崩れていました。

 

どんな理由があれ親より先に逝くのは、本人も家族もとてもつらいものだと思います。

きっと患者さんは、お父さんの泣き顔を見たくなかったんだろうなと思いました。

 

 

 

 

こんな経験もあります。

 

 

「母さん、いつまで生きてるんだよ!母さんの入院費で俺たちの生活費はカツカツだよ!」

毎週のように着替えを洗濯してもってきてくれるものの親に悪態をついていく息子さんがいました。

意識はないものの、まだ息が続くと思っていた患者さんでしたが、あるとき息子さんがこう言ったんです。

 

「母さん、わかったよ。もう好きなだけ生きていいよ。俺、仕事頑張るからさ…」

 

その言葉を伝えた日に、患者さんは亡くなりました。

 

双方のために、喧嘩別れはしたくなかったんじゃないでしょうか…

 

 

 

 

他にも、ある患者さんの息がもう続かないだろうと思ってご家族を呼びました。

 

深夜0時すぎです。

 

ずっと面倒を見てくれていたお孫さんが「ばあちゃん、がんばって!」と声をかけると少し持ち直します。

 

その日の21時まで、患者さんは息が続いていました。

 

親族も十人くらい付き添われていたのですが、ずっと面倒を見てくれていたお孫さんがこう言ったんです。

 

 

「ばあちゃん、もう頑張らなくていいよ。私たちもう大丈夫だから。私たち、今日はもう帰るよ。」

 

 

そう伝えた数分後に患者さんは息を引き取りました。

 

安心したのではないでしょうか。

 

 

 

 

もちろん全てではないですし、私の捉え方の問題かもしれませんが、本人は自分で完結させるタイミングを決めているんじゃないかと思うことがあります。

 

 

 

そして、まわりの緊張は本人に伝わるように思うんです。

だから、おだやか雰囲気の中、おだやかに見送ってあげたい。

 

 

息を引き取る瞬間に立ち会うことに、まわりがこだわることはない。

 

 

人生にいいもわるいもありません。

ただただ、本人は自分の人生を完結させました。

どんな最期であれ、本人は生ききったんです。

 

 

いままで生きてきてくれてありがとう。

そう感謝で見送りたいと思っています。

みなさんは、どう思いますか?

 

 

 

 

 

後閑愛実

 

 

 

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イベント情報

 

「看取りを語らナイト!」

本イベントでは、後閑愛実(ごかん めぐみ)の講演を聞いた後、みんなで「看取り」について本音を語り合います。

過去の開催では、語ることで思いを吐き出し、すっきりして帰っていく人が多数!

ここにはあなたを否定する人も傷つける人もいません。

あなたも思いを吐き出しにきませんか?

 

【参加者の感想】

 

・看取りはチームで行うこと、自分ひとりで背負うことはないことを改めて人から伝えられて、気持ちが楽になった。

 

・何度来ても毎回思う感情が違うと思いました。その時その時の感情を大切にして、口に出すって自分にはとても良いことだと、めぐみさんのお陰で気付けました。

 

・普段、自分の話をオープンに話す場が少ないので、恥ずかしながらボロボロ泣いてしまいました。これから改めて母と過ごす一日一日、一瞬一瞬を大切にしていこうと思います!もっと多くの人がこの場を経験できたらいいなと思いました。

 

・後閑さんのブログを読ませていただいていますが、実際にご本人とお会いして、何かホッとするような、心が穏やかになるような印象を受けました。「死と向き合う」ことは、いよいよ死が迫ってきた時では遅すぎること、怖いことではないこと、自分も当たり前に死が来ること…もっと死を身近に感じてできることをたくさんの人に考えてもらえたら嬉しいです。

 

 

 

後閑愛実の話を聞くだけでなく、あなたのツラい気持ちを吐き出しにきませんか?

 

次回の「看取りを語らナイト」は

2018年 9月17日(月)です。

 

 

【昼間開催】愛実の「看取り」を語らナイト!#19

14:00〜15:30

詳細はこちら

 

愛実の「看取り」を語らナイト!#20

19:00〜20:30

詳細はこちら

 

場所:文京区民センター内フミコム 4階 活動室B

           東京都文京区本郷4-15-14

 

参加費1000円

2回目以降の方は、500円

 

 

 

あなたも思いを吐き出しにきませんか?

 

 

 

 

 

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後閑愛実(ごかん めぐみ)

 

▼ホームページ    :http://www.megumitori.com/

▼公式ブログ  : http://ameblo.jp/theadventan<wbr>gel

▼公式ツイッター   : https://twitter.com/MeguGOKAN

 

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