こんばんは。流れ星

 



早速ですが、考えてみたいと思います。

 



第59回試験・実技試験1・問2


今回は、図6及び図7(下)に基づき、本文を読みながら空欄を穴埋めしていきます。

まず、「予想図によると、18日21時には、地上低気圧の中心は500hPa面の渦度ゼロの等値線から推測される(①)の(②)に位置する。」とあります。

まず、図6(上)の500hPa面における渦度の分布を見てみます。本文の「渦度ゼロ」とは、北側の正渦度域と南側の負の渦度域の境界の部分にあたり、500hPa面の強風軸に対応します。すなわち、日本付近ですと九州北部から室戸岬付近を通り日本の南に達している線がそれにあたります。

このことから、福島県付近に予想されている低気圧中心は、渦度ゼロに対応する強風軸よりも北側になることがわかります。したがって、①は強風軸、②は下の枠内から北側となります。

次に、850hPa面では、低気圧の中心付近から南東にシアーラインがのびており、このシアーラインに沿ってくさび状に(③)K以上の相対的な高相当温位域がみられる。とあります。

図7(下)に着目しますと、地上の低気圧中心付近からは少しわかりにくいですが、南風と南東風のシアーラインが延びていますが、これに沿う形で低気圧中心に向かって等相当温位線がくさび状に進入しており、周囲よりも高相当温位域となっていることがわかります。その低気圧中心に最も近い等相当温位線の値は3Kごとに引かれていますので306Kと読み取ることができます。したがって、③は306Kとなります。なお、気象業務支援センター解答例は309Kも正解としています。

最後に、「これらの特徴から、低気圧は18日21時までには(④)し、850hPa面における(④)点は、北緯(⑤)°、東経(⑥)°付近にあると予想される。」とあります。

地上の低気圧中心の位置に対して、850hPa面の温暖前線と寒冷前線に対応する等相当温位集中帯の暖気側の縁(南縁)が2つに分かれている点は、南南東に離れた315Kの先端部、北緯35°東経143°付近にあります。この点のことを「閉塞点」とよんでいます。

問2(3)の前線解析では、24時間後の予想においては低気圧の閉塞が見られない予想でしたが、36時間後のこの状況になりますと、低気圧は閉塞期の段階に入っていると考えられます。したがって、④は閉塞、閉塞点は北緯⑤35°(気象業務支援センター解答例では36°も正解)、東経⑥143°となります。

では。バイバイ

 

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