実技試験《第65回試験・実技1・問1(1)前半》(考察編)
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。今回は考察が長くなりそうなので、①〜⑤を前半、⑥〜⑫を後半に分けることにしました。第65回試験・実技試験1今回と次回は、本文を読みながら空欄に入る適切な語句、数値などを考えてみます。まず、『図1によると、潮岬の南東110kmには中心気圧975hPaの(①)(②)台風第XX号があって北西へ6ノットの速さで進んでいる。』とあります。今回の実技試験1は、2023年8月14日21時を初期時刻とする、台風7号(2307号)を主とする内容になっています。①と②は問題の冒頭にありますように、①は台風の大きさ、②は台風の強さが入るわけですが、この台風の初期時刻の概況はどうなのか、図の右下にある英文を直訳してみますと、台風 第XXXX号中心気圧 975hPa台風中心の位置 北緯32.7°東経136.5位置の確度 正確移動方向と速度 北西6ノット中心付近の最大風速 65ノット最大瞬間風速 95ノット中心から70海里以内の範囲では風速50ノット以上中心から180海里の東半円内、及び150海里の西(その他の)半円内では風速30ノット以上。となります。(気象庁HP:知識・解説>台風について>台風の大きさと強さ より)以上を踏まえて台風の大きさと強さの階級を上表で見ますと、大きさの定義については「風速15m/s以上の半径」とあります。ノット(KT)から秒速(m/s)に換算するときですが、1ノットとは1時間に1,852m進む速さですので、これを1時間=3600秒として1,852(m)÷3600(s)≒0.514m/sと換算されます。すなわち風速15m/s=30ノットと考えればよいことになります。まず大きさですが、台風中心から180海里の東半円を最大の大きさと考えてkmに換算しますと、1.852(km)×180(海里)=333.36(km)となります。したがって、「大型」の階級の最小値である半径500kmに満たない大きさであることから、問題冒頭の「台風の大きさまたは強さを表現しない場合は「−」と答えよ。」との指示がありますので(① −)となります。また強さについては中心付近の最大風速が65ノットであることから表より「強い」に階級にあたりますので(②強い)となります。次に、『台風はこの速度を維持したまま進むと約(③)時間後に潮岬に最も接近する。』とあります。台風の中心は、潮岬の南東110kmにあって、これが北西すなわち潮岬に向かって6ノットで進んでいますので、110kmを海里に換算しますと、110(km)÷1.852(km/h)≒59.4(海里)59.4海里を60海里と考え、6ノットで割って時間を求めますと,60(海里)÷6(ノット)=10(時間)となります。したがって(③10)、なお気象業務支援センター解答例では(③11)も正解としています。次に、『なお、台風の中心位置の確度は正確で、その推定誤差は(④)海里以下である。』とあります。台風の中心位置の確度の推定誤差につきましては覚えるしかありませんが、・正確(GOOD):概ね55km(30海里)以下・ほぼ正確(FAIR):概ね55km(30海里)超、概ね110km(60海里)以下・不確実(POOR):概ね110km(60海里)超(気象庁HP:知識・解説>天気予報等で用いる用語>気圧配置、台風に関する用語 より)となっています。したがって(④30)となります。次に、『一方、東北地方北部から日本の東にかけて停滞前線がのび、東シナ海には1002hPaの低気圧があって東へ(⑤)ノット以下の速さで進んでいる。』とあります。東シナ海の低気圧に着目しますと、Lマークの右下に低気圧の移動速度を示す表現として「SLW」と記されています。これはSlowlyの略で、「ゆっくり(速度5ノット以下で進行方向が定まっている)」ことを表しています。したがって、(⑤5)となります。では。