日本の綺麗種
ニシキキンカメムシ
岡山県西部
2016年06月08日
(飼育大失敗?)
「夜中までは雨は降っていたが、翌日6月8日は昼までは曇り空で昼すぎから現地は雨に変わる。」
それが昨日のテレビから流れる天気予報であった。
早朝、一番に出発するつもりで用意をして前日は就寝についた。
目覚めると、直ぐに身支度を整え、朝4時から姫路バイパスを西に車を走らせた。
暗い中、兵庫県南西部を車を走らせる間は、星空もしばしば見えた、しかし内陸部に向かうにつれ雲が空を隠しはじめ、気持ちを不安にさせる。
現地に7時30分についた。
あたり一面 真っ白の深い霧の中でした。 ”やっぱり”と”ガッカリ”
ここは岡山県の石灰岩台地、珍蝶ベニモンカラスシジミ(☜ベニモンカラスシジミの記事にリンク)の産地のすぐ近くである。
石灰岩の岩の殿堂に囲まれた台地
都会とは違い、足には山靴がステータス?な場所である。
ここは、石灰岩台地では当たり前のことであるが踏み外せば、ただでは済まない危険な場所には間違いない。
おまけに、今日は雨の後、石灰岩の上にたまった泥化した赤土が山靴でも思った以上に滑ってしまい、気がひけない。
念には念を入れて前進。
話は戻りますがここで、この虫との初めての出会いを記しておきたい。
かつてに見つけた此処ニシキキンカメムシの産地は偶然の出会いでありました。
ベニモンカラスシジミの探求で訪れていましたが、一向にベニモンカラスシジミは現れないので、しびれをきらして、見切りをつけてその場を離れ、昼食を摂っていたところ、ぶーんと羽音がしてスズメバチと感じて頭をかがめると目の前に綺麗なカメムシが地面にとまっていました。
焦る事この上なく、慌てておにぎりを石の上に置き、ポケットに入っていたフイルムケースにおさめた。
これは何という美しく大きなカメムシと感じ、当時は名前もわからぬまま帰宅したのを覚えています。
後にベニモンカラスシジミに訪れた都度、確認のため、こちらにも足をのばすのですが、毎年出会える訳ではないようです。
餌となるホンツゲ(チョウセンヒメツゲ)はその一帯に産しているのですが、出会えるポイントは、狭いポイントだけで6月の天気の良い日だけである。(今のところ私はそうおもっている。)
カメムシ特有の悪臭は文献によると有すると書かれているのだが、私はまだその悪臭には飼育の際に苦労した事が無い。
ただ採集の瞬間だけは、一時の瞬間のみカメムシ特有の匂いは少しばかり匂ってくる。
余談ではあるがホンツゲはツゲ目ツゲ科で、髪の毛に飾る「櫛(くし)」に使われる植物で、庭などの垣根にあるツゲはモチノキ科のイヌツゲの改良種を使われている事が多く、別の植物であるので間違わないようにして頂きたいです。
また山野の谷間や湿原周辺に見られるの多くは全てイヌツゲで、ホンツゲは石灰岩や蛇紋岩の地域に見られる事が多いです。
ニシキキンカメムシの飼育の際、実験で鑑賞用の金ツゲ、玉ツゲ、山野の生えるイヌツゲで飼育してみたが、案の定すべて失敗に終わった。エノキも使用してみたが思うようにはなっていない。
ホンツゲが手に入らない時はアケビの茎で代用ができると文献にあるがまだ実験はしていません。
空腹にした、ニシキキンカメムシを用いてアケビの茎(青い茎と茶色の茎)で実験をしてみましたが、私の実験においては、見向きもしませんでした。
前置きと理屈が長くなってしまったが早い話、当年、当シーズン3度目のベニモンカラスシジミもニシキキンカメムシも大失敗に終わってしまいました。
ポイントで長い時間を待っては見たものの、ターゲットは現れず、時間が流れただけに終わりました。
現地では、霧一面で周辺の植物は露でしっかりと濡れ、霧が晴れても曇り空。やはり天気は重要です。
しかしこんなに綺麗な昆虫を紹介したいので以前に撮影(コンデジ撮影)した個体を掲示します。
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追記
後日採集成功は記事下に、リンクを紹介していますので是非ともご覧ください。
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崖から身を乗り出して 撮影。 岡山県 野外個体 A
2012年06月06日
目の前に落ちた個体 岡山県 野外個体B
2012年06月06日
飼育状況
こんな飼育環境
飼育状況2012年06月07日
飼育状況 2012年06月07日
飼育状況 2012年06月07日
飼育状況 a♀ 2012年06月10日 産卵
飼育状況 b♀ 2012年07月01日 産卵
s
2012年06月14日
卵の中に目玉が目だってきました
2012年06月16日 孵化
2012年06月16日 孵化の当日に色付きます
虹色クワガタではないのでこれはダメですよ!
2012年06月21日
第一回目の脱皮です
これがかつての飼育状況でした。
この後、餌の確保が出来ず、また代用となる餌も見つけられず全滅でしました。
やはり他にブログを書かれている人と同じ結果になってしまいました。
なおこの生息地の隣になる兵庫県では約40年前の記録を最後に確認が採れていません。(伝聞)。
また生きている間にしか、この輝く見事な綺麗さはなく、標本にしてしまうと変色してしまいます。
この昆虫を目的に行かれる際には先ず写真に収める事をお勧めします。
そして節度ある採集をお願いします。
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追記
私のブログ内でのニシキキンカメムシの記事へのリンク(まとめ)を紹介しておきます。
2016年06月08日 記事 ➡本記事
2017年06月06日 記事 ➡リンク
2017年09月06日 記事 ➡リンク
上の記載リンクからこのブログ内の各記事へ移動が出来ます。
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今回の岡山採集の成果は次の写真です。
ささゆり
ピカピカのキタテハ
モンキアゲハ
クロアゲハ
お粗末さまでした。