昆虫漂流記

昆虫漂流記

西日本を中心に昆虫を追いかけています。✌
近年は、昆虫だけにとらわれず、自然全体から、
観察する眼を持ちたいと思いますのでよろしくお願いします。

        当ブログ内で紹介させて頂いております

動物、植物の詳細な生息地につきましては、撮影、採集に関わらず、情報の拡散、乱獲、の懸念に、お尋ね頂きましても、ほぼお断りさせて頂いております。

           身勝手な判断ですが、大変申し訳ありません。


テーマ:

カトカラ(Catocala)と云う

美しい蛾の仲間

 

 

世の中の昆虫の中で蛾は大変多くの種類が存在しますが
その中にヤガ科と云われるグループがあります。
そのヤガ科は蝶類、蛾類を合わせた鱗翅目最大のグループになります。

 

と説明の端から
ヤガ科って何種類あるの?
と聞かれても返答は専門家ではないので不可能です。
大凡で国内のヤガ科は約1000種と云われているそうですが~?

このヤガ科の中にも幾つかの○○〇亜科と云われるグループに分かれていて、
その中にカトカラと云われる蛾の仲間が存在します。


日本産ヤガ科1000種と云われる中でカトカラの仲間は31種と云われています。
ちなみに世界ではカトカラは約280種と云われているそうです。

以前はカトカラの仲間はシタバガ亜科( Catocalinae)と云われるグループに含まれていましたが、
現在の考え方はトモエガ亜科(Erebinae )に含まれているようです。
(近年の図鑑はそうなっているらしい)

 

当方は専門的な難しい話は手に負えないので先に話を進みますが、

カトカラの仲間には紫色、黄色、赤色、白色とそれぞれの模様を持つ種類がいます。
紫色にはムラサキシタバ、
黄色には○○キシタバ、
赤色には○○ベニシタバ、
白色には○○シロシタバと
見た通りの名前が付いているのですが、
今回は白いシタバ蛾の仲間が揃いましたので紹介する事に致しました。
つきましては他の色の仲間も可能な種類だけ紹介し、
通常図鑑等でも翅裏面は紹介されていないので並べてみたいと思います。

 

シロシタバ 兵庫県宍粟市産

2013-10-12採集
Catocala nivea
カトカラの中では1位2位と云われる大型の蛾
7月頃から出現し本州では平地から山間部までの桜で見られるようです。
北海道では少ないとされているようです。

 

 

オオシロシタバ 北海道産

2001-07-25
Catocala lara
シロシタバよりは小型になりますがやはり大きな部類になります。
こちらは北海道ではよく見られるとされていますが、本州では西に行くほど少なくなります。
九州、四国においては希少種になり、中国地方では記録が見当たらないようです。

 

 

 

エゾシロシタバ 北海道産

2001-07-25
Catocala dissimilis
本州から九州にかけての冷温帯。
すなわちミズナラが生える標高域に生息します。
後翅表の模様はカトカラの模様とはかけ離れているようですね。

 

 

コシロシタバ 兵庫県姫路市産

2018-08-26採集
Catocala actaea
クヌギが生える温帯域に生息する種で東北地方では稀になり、関東では地域的に多産する場所もあるようです。
中国地方や九州には産していますが四国には瀬戸内方面で確認されているようです。

 

 

ヒメシロシタバ 岡山県蒜山高原産

2016-08-10採集
Catocala nagioides
コシロシタバに似ていますが後翅の白い斑紋の大きさの違いで見分けが付きます。
添付した写真は。ヒメシロシタバの中でも斑紋がコシロシタバによく似た大きな個体。
実際はもう少し小さな斑紋個体が多い。
こちらは北海道から九州まで確認されていますが、食草がカシワに限られる為に
生息域もカシワ林となり生息域も局地的になります。
四国の情報は皆無。

 

 


オニベニシタバ 兵庫県姫路市産
Catocala dula

2018-07-09採集
国内産の赤いカトカラと云えばエゾベニシタバとベニシタバと本種の3種に限られますが、
食草がミズナラ、クヌギをはじめとする各種のブナ科の植物をホストにするので生息域も広く、
出会う事が多い種です。
この個体は採集場所にクヌギ、コナラ、アベマキが生えていましたのでそれらが食草かと?。

 

 


オニベニシタバ 岡山県県北部産

2013-07-09採集
Catocala dula
上記と同様ですが、こちらは採集場所にはナラガシワ、クヌギが生えていました。
海外ではロシア沿海州、サハリン、朝鮮、中国北部に産しているようで、ゼフィルス蝶ハヤシミドリシジミと生息場所が重なっている地域が多いようです。

 

 

キシタバ 兵庫県宍粟市産

2010-08-14採集
Catocala patala
国内産の黄色いシタバ蛾の中では一番大きな種類。
フジを食草とし、本州から九州まで産しています。

 

 


クロシオキシタバ 兵庫県姫路市産

2013-07-22採集
Catocala kuangtungensis
かなり新しく見つかった仲間のカトカラ。
1960年代に高知県や静岡県で見つかった種類で食草がウバメガシ。
その事からウバメガシの北限がこの種の北限となるが、近年は施設の垣根などにも使われる事から、住宅地周辺等でも見つかっています。
この個体も姫路市の市街地中心で目の前に飛んでいた処をキャッチ。

 

 

ジョナスキシタバ 兵庫県宍粟市産

2017-10-14採集
Catocala jonasii
本州から九州までのケヤキで発生。
この個体はケヤキを見た事も無い地域の山間部の照明で採集。
書籍によると夏場にそのような事例もあると記載されていました。なるほど。

 

 

アサマキシタバ 兵庫県姫路市産

2014-06-01採集
Catocala streckeri

小型のキシタバの仲間の1つ。
書籍によると、生息地は北海道から本州に至り最西部は岡山県とされています。
食草はミズナラ、コナラ、アベマキとされています。
この個体は上記のクロシオキシタバと同地で採集。
周りにはウバメガシしかないが、同時刻に10頭程を採集。
なお最西部と云われる岡山県でもオニベニシタバと同時期に出会う事がありますが、
周辺にはクヌギ、ナラガシワの林が主体。何処か他に食草があるのかな?

 

 

マメキシタバ 兵庫県姫路市産

2017-07-23採集
Catocala duplicata
カトカラの中では一番小さい種類。
食草もブナ科の多くを利用しますが、

その割には一度に多個体を見つける事がありません。
私はこの種に出会う際は、隣でクワガタの食事中が多い。
最近はクワガタを採るかマメキシタバを採るか悩む事も無くなった。
勿論、カメラを取り出す事が先決になりましたが
「二兎を追う者は一兎をも得ず」いつもの事でなるほど。

 

 

ムラサキシタバ 兵庫県産
Catocala fraxini
日本国内の中では美しい人気種の蛾。
シロシタバと大きさを競う大型種。
北海道と本州の高標高地域では見られるようですが、

西日本では中々出会えない。
毎年、在住県内で挑戦してみるが未だに出会えていない。

 

カバフキシタバ 兵庫県産
Catocala mirifica
書籍によると日本特産種で近畿地方を中心に生息。

滋賀県、京都、兵庫、岡山、島根で産すると記されています。
東に目を向けると、長野県木曽谷、福井県、伊豆半島、栃木県大平町。

四国は香川県と記され何処も局地的とされています。
食草はカマツカとされています。
この標本は、我が師に協力して頂き撮影させて頂きました。
なお下記ブログ後半にて再度紹介の私の初恋?

 

 


カクモンキシタバ 兵庫県豊岡市産

2016-07-14採集
Chrysorithrum amatum
他の仲間によく似ていますがCatocalaではなくChrysorithrumの仲間。
しかしカトカラと同様でヤガ科シタバ亜科に含まれます。
カトカラではないですが「シタバ」の名があります。
Chrysorithrumの仲間は他にウンモンキシタバがあるのみ。
此の種の幼虫はヤマハギを食し、驚かすと飛び跳ねて落ちる。
この個体の採集場所は、一面がヤマハギで埋め尽くされた草原だった。

 

 

 

ツキワクチバ 兵庫県宍粟市

2010-08-14採集
Artena dotata
こちらもカトカラではありませんが、近似種という事で~。
ヤガ科シタバ亜科に含まれる種類。
暖地性の蛾と云われていますが、北は宮城県でも採集されています。
成虫は柑橘類の汁を吸う害虫とされ、幼虫はマテバシイとされています。
この個体はやはり兵庫県の北部山間部の燈火においでになってました。

 

 


フクラスズメ 兵庫県宍粟市

2017-10-14採集
Arcte coerula
こちらもカトカラではありませんが、近似種という事で~。

「スズメ」と名前が付いていますがスズメガ科の仲間ではありません。
ヤガ科シタバ亜科に含まれ身近な雑木林で見つかる普通種です。
何処でも出会う種類なのに、後翅のムラサキ模様で他の種を思い出し「ドキッ」とさせる蛾。
樹液で集まっている事が多く、幼虫も道端のコアカソやカラムシで出会う事が多い。
ムラサキ模様が綺麗なので、そんなに嫌いでもない蛾。

 

 

 

自分の手持ちに無かったので、紹介したい為に私の師のコレクションから協力を頂き、ムラサキシタバ等も紹介させて頂きました。

私は、夜間採集や樹液採集を、現在は滅多に致しませんので
今回紹介しているカトカラ類も、昼間に偶然見つけた個体ばかりになります。

夜間採集をしないで蛾を集めるなんて~、
カブト、クワガタを採集に出かけるなんて~、
とんでもない馬鹿な奴の昆虫ブログだと思いますがご勘弁下さい。
馬鹿な虫屋には「普通は~、通常は~」と云う固定概念は皆無なのです。

 

 

文中に紹介しましたカバフキシタバが
現在まで昆虫と付き合う事になったきっかけとも思えます。

採集地と私の本名は入れ替えてあります。

 

中学の夏休みの宿題で作成の鱗翅目の標本が、昆虫研究家に見つけられたのがきっかけでした。
実は、その昆虫研究家こそが今の我が師になります。
中学生の小遣いで買い求めた安価な図鑑には、
カバフキシタバは記載されてなく、同定を誤ったのですが今では笑い話。
小さな田舎町で虫を集めていた趣味が今では海外の昆虫までが標本箱に並ぶようになりました。
また、未だに名前の付いていない昆虫も知ってからは、
昆虫の名称と共に、産地、日付等のデータの大切さも知る事になりました。

 

中学生時代の少年の考え方が
今の私が虫と付き合う考え方の基本なのかも知れません。
されば、!!現在の昆虫少年達には
「ガンバレ」と今の私はエールを送りたい。

 

 

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