彼が、いま書いているという本の原稿の一部を
見せてくれて、
しかもそれをまとめるきっかけは私だった、と
いうので、とても嬉しくなった。
その流れでつい私も言ってしまった。

奇遇なんですけど、私もすごく久しぶりに作品作りたいなって思ったんです。


着想のきっかけが彼とのディープなセックス中の感覚だというのは、恥ずかしいから詳しくは言わなかった。どんな内容?と聞かれたけれどお茶を濁した。


“tefeさんの作品もできたらぜひ見せてくださいね


はい





お互いがお互いにインスピレーションを

与え合う関係であるかのような

そんなやり取りに、精神的に大きな充足感を感じた。

こういう関係こそ、私が大好きな形で、

いつもどこかに求めていたものだ。

私はそういうことははっきり分かる。


最近の私がそれを求めていた相手は、

趣味や価値観が似ている

女友達に対してだったり、趣味を通して知り合った

とても尊敬できる男性Lに対してであったりした。


まさか、身体だけの関係でスタートした彼と

こんな風になるとは予想もしていなかった。




ーーー


彼との新しい(?)関係を嬉しく思いながらも

不思議がっていると、

何かがフラッシュバックした。


“視聴覚をハックする”

“サブリミナル効果を入れて狙った効果を出す”

“目隠し”

“音だけで見る”

“空間の映像を4面で撮る”

“一緒に映画に行く”

“映像を撮られる”

“本当に好きだと思うものしか撮らない”

“よりフィットする撮影機材を追求する”


高校〜大学生前半頃の思い出だ。

Kとはよく本の貸し借りをしたり、美術館や

映画を観に行ったり、カメラや映像の話をしたりした。

そのうち私を被写体に映像を撮り、

その映像を使って作品を作って美大の構内で上映会を

やったりもした。

映像だけではなく、絵も楽器演奏も上手かった。

アートと社会を繋ぐ活動などを学部生のうちから

精力的にやったりもしていて、

彼が運営に関わった、大きな美術館での展示に

誘われては顔を出していた。


そしてKはその後、日本の美大から

海外の映像制作スクールに行き、

本当に映画界にデビューした。

商業性の高い映画ではなく

芸術性を追求した方面の作品ばかり作っている。

撮影、編集から、助監督まで“出世”(?)した。

(長らく会ってはいないので、ネットで見ただけだけれど)


そして、大学生の後半の時期に夢中になっていた相手も

ジャンルは違うが本質的には似たようなことを

やっていた。



そんな風に、お互いにインスピレーションを

与え合いながら

それぞれが何かを作っていくというプロセスが私はとても好きなのだ。

正確には、私がなんらかのインプットやインスピレーションの源になり、それにインスパイアされた人が何か突拍子もない作品を作っていくプロセスを見るのが好きなのだ。

その中に、何かを作って表現したいという純粋なモチベーションだけではなくて、作り手の野心(?)例えば鑑賞する人の考え方や行動を変えたい或いは

manipulateする、したいという要素も入っていたりした。


そういう体験をした最初の相手はKだった。


もしかして私は

彼を通してKとのあの頃の追体験をしているのかも?と思った。


そうだとしても、彼とはセックスだけの関係で

始まって、趣味とか人間性とかほとんど知らずにスタートしたのに、結局こういう形になったというのは

本当に不思議なことだ。


私の中にはずっと、

“【インスピレーションを与え合うことができる相手】と【耽溺できるセックスができる相手】は

両立しない”というポリシーがあったのに。


彼は両方を満たしてくれる。

そんな人は初めてだ。




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