彼の赴任先への出張も終わり、
いろいろとひと区切りつきました。
最後に彼と話しているうちに、
そもそも彼とは割り切った関係だったんだよなと
思い返して、
出会った頃の事から書こうと思いました。
いきなり10年以上前の話になります。
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彼と出会って、相性という言葉に関して、
これほど深く考えさせられたことはなかった。
1番最初に2人きりで出かけたのは、真面目なテーマの大きなシンポジウム。お互い仕事モードの服装だった気がする。まだ彼のことをよく知らなかった段階なのに、肩が触れただけでドキッとする感覚があって、いったいこれはなんなんだろうと思った。
その後、何度か映画を観に行ったりして、飲み物の受け渡しなどでほんの少し手が触れただけでも毎回ドキッとしていた。ドキッというより、ビリビリッという方が正しいかもしれない。
その度に、他の人には感じた事がないほどの何かを感じるようになってしまった。
何か、というのは、極めて性的なこと。
どうしてなのかわからないけれど、
まだ真面目な話しかしない関係性の時から
奥の方まで激しく彼に抱かれる妄想をしていた。
いま思うと、他の誰とも
そこまでの行為をしたことがなかったのに。
(もちろんそんなことは彼にひと言も言っていない)