new暴れん坊商人~視覚障害者の呟き~ -56ページ目

会社までが遠い

ここ新しい一戸建てに引っ越してから通勤距離が2倍となった。
わしの早歩きで20分。
今までは12糞ってとこだったかなぁ?

けんど前の家から北へ距離が伸びただけなので相変わらず自宅から南へ南へずぅーとひたすら下っていけばいい。
北側にある玄関を出て右へ10歩歩きまた右へ折れてまっすく歩く。
住宅街の狭い道をひたすら南へ330歩。
近所は姫路城のすぐ近くで名前からも想像できるように刀かじの職人が住んでいた小さな町。
お城に住む侍さんの刀を作っていたのであろう。
おじいちゃんおばあちゃんが多い。

狭い4差路を渡りひたすら南へ。
途中お寺が何軒もある。
時々お線香の匂いやお経を唱える声が聞こえる。
今までも通っていた小さな路地を通り、右手の家に寝そべっている犬のジョン君に挨拶をする。
広い信号のある交差点を渡りコンビニのサンクスを右に見てひたすら南へ。
この交差点までは小さな4差路が7本ある。

靴の卸問屋を右手に見てよくトラックが停まっているので注意する。
インド料理や喫茶店を右に見るがこの駐車場からはみ出て歩道に駐車している車が時々あるので注意する。
もう一つの信号機がある広い交差点をわたる。
ここまではずっと視覚障害者のための誘導ブロックが敷設されている。
ここまでは小さな4差路一本あり。

ひたすら南へ3分ほど歩いて右手に折れた右側がわしの勤務する会社である。
ここまで小さな4差路が2本ある。
 
携帯の歩数系で片道早足で2500歩ってとこである。
距離にして2キロはない。
こんな道を毎日歩くといいかげんあきてくる。
けんど下手に他の道を通ると時間もかかり迷ってしまうかもしれない。
あぁー、明日からも歩いていくっしかないのかなぁ?

自分は悪くない症候群

最近は仕事をする上で「自分は悪くない症候群」が多いという。
つまり他罰だそうな。
昔の日本人は何か不手際があると
「私が悪いんです。申し訳ございません。」
と自罰であったのに、最近は、
「私が悪いんじゃあないんです。あの人がちゃんと指示してくれないからできなかったんです。」
と他の人のせいにする人が多いんだそうな。
 
そういえばわしの仕事場でも何か言われると、
「私は言われたとおりにしただけで何もわからない。」
と逃げ腰になる人が多い。
わしも以前はそうだったような気がする。
けんど最近はこの仕事をするには相手側が分かりやすく即役にたつように資料を作るようにしているつもりである。
「あの人は何をしているんじゃろうねぇ。こうしたらいいのにねぇ。」
と影でいろいろ言う人がいると、
「そう思うのならあなたがそういうようにしたらいいんじゃあないんでしょうか?言われたことをやるだけじゃあなくてこうしたらいいと思えば積極的に意見して行動に移しましょう。」
とこれにつきるのではないかなぁ?
とえらそうに書いてるけんどわし自身もっとしっかりせんにゃあいけんと思うのでした。

生卵はいつまでもてるのか?

今朝のラジオで1年間冷蔵庫で保管していた生卵は食べられるのか?との話題があった。
ほんまに1年間保管していた生卵を割ると全然普通の様態である
匂いもないそうな。
けんどこの生卵をそのまま卵ご飯で食べていいのかの疑問のお葉書があったとのこと。
調べてみた結果、なんと卵は1年間保管していても生のまま食べる事ができるとのこと。
けんどそれは保管状態にもより、一定の温度で乾燥しすぎずまた湿気のない状態で保管されなければならないとのこと。
 
それではなぜスーパーで販売している卵の賞味期限が2週間なのか?
これは3万個に1個の割合で鶏が産み落とした時からサルモネラ菌が卵の中に混在していることがある。
そのサルモネラ菌が増殖するのが2週間だとのこと。
けんど加熱して食べれば問題ないので冷蔵庫で保管していれば安心だとのこと。
 
それとわしの勤めるスーパーでもそうだが売場の冷陳ケースの中で卵を販売しているのはあまりよくないとのこと。
それは冷たい上体で販売されているものを購入し家に帰るまでに温度の差で結露が生じて水分が生卵の表面に付着すると雑菌が繁殖しやすいとのこと。
販売されている卵の表面には目には見えない無数の穴が人工的にあけてあるのでそこから菌が入り込む可能性もあるとのことである。
卵賭けご飯の好きなわしにとっては興味のある話題でした。

わしに眼鏡は必要か?

わしは中学時代から眼鏡をかけている。
その当時は黒縁の眼がねであった。
社会人になってからも黒縁で丸い眼鏡をかけていた。
30歳になった頃からRPのために徐々に視力が衰え矯正しても視力がよくなることはなかった。
40歳近くになりますます見え難くなりぶつかったりして眼鏡を何度も壊した。
そんで最近は眼鏡をかけてもあまりかわらないのでかけることをやめた。
唯一通勤の時にだけ銀色のふちの眼鏡をかけている。
多少なりとも周辺部に視野が残っているので、夜に会社から帰る時などは該当の明かりを頼りに歩行するのに必用なのである。
けんど家の中でも家族と外出する時でもかけることはない。
よって最近わしを知った人はわし自身が眼鏡をかけているとは思ってない。
昔から知っている人はまさにわしは眼鏡人なのである。
将来また眼鏡をかけて視力復活する日がくるんじゃろうかなぁ?

両親戻る

今日は両親が実家から戻ってくる日である。
残業せずに家に戻る。
「ただいま、無事に帰ったかね?」
と声をかける。
「ただいまぁ、これからもよろしくね。」
と親父の声。
けんどおふくろの声がしない。
寝室からわしを呼ぶ声がする。
なんと帰りの新幹線でここ姫路に着いて降りようとした時に尻餅をついたらしい。
おふくろはリウマチで股関節に人口骨を入れていてひざも曲がり難い。
一度こけると自力で立ち上がれない。
よってこけるとまともに支える事ができずに思いっきりお尻を打ったらしい。
タクシーで整形外科に行きレントゲンをとってもらい骨に異常はないとのこと。
打撲だけですんだようである。
 
せっかく何もなくヒメジに着いたことで気がゆるんだらしい。
「まあ済んだ事はしゃあないし、骨が折れた訳じゃあないんだからよしとしようや。ゆっくり寝て養生しんさい。」
と声をかける。
妻はどっちにしろ今日は疲れて食事も作るのが大変だろうと早めに会社から帰り両親の夕食も作るつもりだったそうな。
食事をしている両親から実家の様子を聞きながら気をまぎらわせてあげる。
「ちゃんと手すりを握っていないからだ。」とか「私がこけたのに他の人に頼むばっかりで自分で起こしてくれようとはしなかった。」だのけんか腰になる両親を「お互いさまじゃよ。二人でこうしているからいろいろあってもやっていけるんよ。お互いに感謝の気持ちを忘れたらいけんよ。」と諭すわし。
どっちが親なんじゃろうかと思うがしゃあないか。
まあ、我が家に戻ってきたんだから安心しんさいと言うしかないのでした。

散髪

散髪に行った。
「いつもどおりに横は刈り上げてあとは適当に。」
とお願いして居眠りモードへ・・・。
気がついて鏡を見ると頭の右半分がバリカンで3枚にきれいに坊主頭となっている。
「なんじゃ、こりゃぁ。」
とおらぶ、わし。
「こんなふうにしてくれといった覚えはないでぇ。」
とおらぶが店員は涼しげな顔をして残りの半分も刈り上げていく。
どうなっているんじゃぁ。
と思っているうちに目が覚めた。

そう、夢でのできごとだったのである。
夢の中ではよく見えているわし。
坊主頭の刈り上げた髪の毛一本一本までくっきり見えていた。
冷静な店員の顔もよく見えている。
一体これは何を予測しているんじゃろうか?
 
50近い年になっても白髪がひとつもないといわれている。
親父も白髪にはなっているがはげる気配はない。
このまま自分の髪の毛を大事にしていかねばと思うのでした。

赤ワイン

赤ワインを買った。
とは言っても1.8リットルの箱入りで780円。
アルコールの度数は11度だそうな。
いつもは焼酎をオンザロックにしたりジュースで割ったりして飲んでいる。
たまにはこりゃまた安い1.8リットル1000円の日本酒も飲む。
けんど、時々こうやってワインを銀銀に冷やして飲むとうまい。
豚肉と水菜と豆腐と茸の鍋にまたよくあうのである。

誕生日やクリスマスなんぞは720ミリリットルのちとええ価格のワインを飲むが、これは一晩で飲んでしまう。
ちと飲みすぎか?
けんどおいしいもんはおいしいんじゃもんねぇ。
だからワインはたまにしか買わないのでした。

娘のイベント通い

高校1年の娘がイベントに行った。
アニメ専門のお宅系の集まりで自分の作ったものをバザー形式で販売するそうな。
娘も自分の書いた小説、自分の書いたアニメキャラをラミカでアイロンでラミペットして持って言った。

昔からお絵描きすることが好きだった娘。
学校での勉強は苦手だったけど、詩を書いたり工作したりするとちょいちょい学校代表になり賞をもらっていた。
まあその好きなことをしている時のエネルギーはすんごいもんである
高校卒業してもそれ系の専門学校行ってそれ関連の仕事をぼちぼちやりたいとのこと。

人間、何かひとつはとりえを持っているもんである。
いくらかせげるのかぁ?
娘よ、けっぱれぇ。

両親の帰省?

おやじとおふくろが帰省した?ってか、現在わしと一緒にここ姫路で同居しているのでもともとの親の家に様子を見に行ったのである。
6月の終わりにこちらにきて2ヵ月半。
残した荷物の整理と家の空気を入れ替えて庭の草むしりをするとのこと。

おふくろはこちらにきてわしと同居することになってせいせいしたとは言っている。
おやじも何かあった時にわしと妻と一緒に住んでいれば安心だと喜んではいるんじゃろうが、なんせおやじが自分で建てた一軒家である。
転勤が多いサラリーマン生活を定年退職して30年近くそこに住んでいたのである。
やっぱし気になるらしい。
そんでわしの姉ちゃん、つまりおやじとおふくろの実の娘が車で送った。
携帯メールで無事着いたとの知らせがあった。
たった3ヶ月でも家の中はかび臭く、庭は草ぼうぼうになってたそうな。

電気はそのままにしていたのでブレイカーを上げれば使える。
水道とガスも事前に電話してここ姫路に帰る24日までは使えるようにしてあるとのこと。
小さいテレビはあるが、冷蔵庫もガスコンロも電子レンジもこちらに持ってきている。
外食ばあなんじゃろうなぁ。
まあ姉ちゃんが一緒にいるから車で移動できてどうにかなるんでしょう。

久しぶりにわしら家族3人となる。
2世帯の両親の住んでいる1階に降りてみる。
3ヶ月といえどもいつものおやじのプロ野球観戦している姿とおふくろの台所を片付けている姿がないと寂しいもんである。
早く帰ってこんかなぁ。

電子印鑑

わしの会社では勤怠システムが確立していて、出勤スキャンと退勤スキャンをすればその間が自動的に労働時間で確定し残業もきちんとつく。
けんど、それでは時間管理ができず残業代としての経費がかさむため、残業をする時には上司に「超勤支持申請書」を提出しなければいけない。
けんどわしは視覚障害のため直筆でそれを記入することができない。
よってパソコンでエクセルファイルで作成してある申請書に直接入力して印刷して印鑑を押して提出している。
 
けんど、こりゃまた印鑑を自力で押すことができない。
よって周りの同僚に毎日
「印鑑、押してぇ。」
と頼まなければいけない。

そんでインターネットで検索して「エクセル電子印鑑」なるフリーソフト発見。
それをインストールして印刷すれば申請欄に自動で印鑑が押せるようになった。
それを家族や同僚に見てもらうと、
「キレイに印刷されてるね。けれどあまりにキッチリしていていかにも印刷しましたって感じだね。」
と言われた。
当然、それがどのような状況のことなのかはわしには見える訳でもなく、とりあえずそれで上司に提出した。
けんど、案の定、
「これはあまりに安易すぎるね。だめだよ。」
と言われてしまった。
ガーーン。
せっかく他の人にいつも迷惑かけんで済むと思ったのになぁ。
しゃあないので、再び
「押してぇ。」
攻撃を再開したのでした。