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橋本健二氏の「新・日本の階級社会」読了
居酒屋ネタで有名な社会学者 橋本健二氏の「新・日本の階級社会」を読んでみました。
日本社会が格差社会ではなく、その格差が固定した「階級社会」になっているのではないか、という問題意識から書かれた本年前半のベストセラーのひとつ。
例として、著者としての階級の類型である資本家階級、新中間階級、労働者階級、旧中間階級間を示し、その格差や階級間の移動状況の経年的な変化を見て、著者は資本家階級への他の階級からの移動が困難になったこと、労働者階級からの他の階級への移動が困難になったことを挙げ、さらにはなぜそうなったのかを分析します。そして、いわゆる「アンダークラス」の固定化を指摘します。また、女性に関しては、配偶者の有無やその所属階級と女性本人の階級意識などについても組み合わせごとに分析し、女性特有の現象である配偶者との死別や離婚によるアンダークラスへの階級移動をあぶり出します。
SSMデータや2016年の首都圏調査データをもとに議論は展開され、その暗澹たる分析を消化しながら読みました。
ちなみに、著者の意識はというと、今の日本や世界の経済状況、政治状況が未来永劫続く、という世界を前提として、非常に静的に社会をとらえていることがよくわかりました。実際には今後、日本社会も世界全体も急速に老いて行き、その中での高齢化の重圧や人手不足など、社会全体の大部分が不幸になるのでは、とさえ考えられている非常に流れの速い社会、というのが実態です。その未来像の中で、本書が示した階級社会像はというと、実は楽観的ですらあります。
なお、橋本氏のデータの集約や分析は大変興味深く、行政の現場で感じている空気感に非常にリンクする点もあり大変参考になりました。しかし、アンケート調査のデータの取り方に恣意性があったり、比較的荒っぽい本だなあ、と思いました。
一方で、氏は社会学者であることもあり、ラストの処方箋部分については、実務的にも理念的にもイマイチ、という感想を持ちましたが、データを見るだけでも読む価値はあるのではないかと思います。








