なぜカサンドラ症候群はつらいのか④-応用が難しい- | 共依存克服・夫婦問題カウンセラー大村祐輔 takeheartのブログ

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ASD傾向にある方は、

「応用することが難しい」

とよく言われます。

 

一度注意されたことを他の似たような場面で応用できない

ということです。


つまり、

一回一回都度カサンドラ側にダメージを与えていく

ということになります。

ダメージを与えながら学習していくのです(が、忘れることも多い)。

 

一回カサンドラ側にダメージを与えて、注意されて初めて気が付いて訂正していく、

ということです。

 

そして「こういう時はこうすると良いんだな」というように、(無限にある)個別具体的事例として学習していきます。

 

逆に言えば、

カサンドラ側は都度ダメージをくらって傷つかないといけない

ということになります。

そしてそれから「それはやめてね」となるわけです。

 

応用がきかず個別具体的に学習していかないといけないということが、カサンドラ側にこういったことを引き起こすのです。

 

カサンドラ側からすると、事が起こって初めてASD傾向にある方がわからないことがわかるということになります。

 

ASD傾向にある方がわからないことを前もってわかることができないのでダメージをくらうのを防ぎようがないのです。

 

個別具体的に学習していくとなると、無限にあるので、

ダメージを受けなくて済む状況になかなかなっていかない

のです。

 

これがつらいですね。

途方もない。

先が見えない。

見通しが立たないのがつらい。

 

お客様の話や私の経験からわかったことがあります。

 

それは、
注意した側(カサンドラ側)からすると「何度も同じ注意をしているのに何回言えばわかるの?」となりますが、ASD傾向にある方は全く違うことで怒られていると思っている、

 

ということです。

 

これについては両者共に頭に入れておいた方が良いと思います。


ASD傾向にある方は「何度も同じ注意をされた」という認識がないのです。
注意する側(カサンドラ側)は何度も同じ注意をしているので語気が強まっていくわけですが、ASD傾向にある方は同じ注意をされているという認識がないので、「なんでそんなに言われなくちゃいけないの?」となるのです。

ASD傾向にある方にとっては、全く違うことで怒られていると思っているので、「なんで(初めてなのに)いきなりそんなに怒るの?」となるのです。

このように、

認識の差や温度差があるということを両者が知っておく必要がある、

と思います。

場面は違っても注意されている本質の部分は同じだ

ということにASDの方はなかなか気付けないということが問題を大きくしています。

(注意されたことの本質を探ると、報告・連絡・相談にまつわるミスだったということが多いです)

 

これが応用できない原因なわけです。
Aという話とBという話は同じだよ、

同じ種類の話だよ、

というようなことがわかりにくいということです。

定型の人なら1教えてもらったら10わかることを、

ASD傾向にある方は1教えてもらったら1しかわかることができないということです。

 

理解力がないわけではなく、共通点を見出す力が弱いのです。

 

このような(複数の事象の特徴の共通点を見出して法則化するという)抽象化能力を向上させることは正直難しいと感じます。

 

やはり個別具体的に一つ一つ学習してパターンを増やしていくことが現実的かなと感じています。

私もそのようにサポートしています。

 

これまでにいろいろとASDとカサンドラについて書いていますが、両者が理解しないと修復は不可能です。

ネットや書籍を読んでいると、カサンドラ側だけにASDについての理解を求めることが多いですが、それはあまりにも酷な話です。

それは声を大にして言いたいと思います。
 

 

最後に一つ注意点をお伝えします。

 

発達障害と診断を受けていないパートナーに対して、発達障害だと決めつけることによって夫婦問題が悪化するというケースもあります。

 

決めつけた側がパートナーに対して非現実的な要求をしてしまい、それがどんどん過度になっていっていることに気付けなくなる、

ということが起きます。

 

「それって定型の人でも察するのは無理だよ」ということも「相手が発達障害だからわからないのだ」と判断してしまう、ということです。

 

こういう視点がないとモラハラの加害者になってしまう危険が出てきます。

 

こうならないためにも、第三者の目は必要に思います。

 

 

ご相談すること自体に悩まないでくださいね。

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<参考ページ>

共依存・アダルトチルドレンチェックリスト

アスペルガー症候群とカサンドラ症候群

 

<参考ブログ>

なぜ共依存から抜け出せないのか-サンクコスト効果-

カサンドラ症候群克服にはACの克服が最善策か

なぜ過去の同じ話を何度もされてしまうのか

なぜカサンドラ症候群はつらいのか①-自己完結について-

なぜカサンドラ症候群はつらいのか②-説明の困難さについて-

なぜカサンドラ症候群はつらいのか③-例え話について-

なぜカサンドラ症候群はつらいのか⑤-記憶について-

なぜカサンドラ症候群はつらいのか⑥-カサンドラの怒りについて-

なぜカサンドラ症候群はつらいのか⑦-受動型ASDについて-

なぜカサンドラ症候群はつらいのか⑧-話の一部を切り取って話す-
なぜカサンドラ症候群はつらいのか⑨-見たものだけで判断する-

なぜカサンドラ症候群はつらいのか⑩-「自分はそうは思わない」-

なぜカサンドラ症候群はつらいのか⑪-「普通」について-

なぜカサンドラ症候群はつらいのか⑫-知識がつくことによるつらさ-

 

 

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