1979年のアルバム(その98 Sanctuary. / The J.Geils Band)
1979年のアルバム・シリーズ
あと残りも僅かですが・・・
1978年~1979年にかけて1番聴いたロック・ナンバー
これが、The J. Geils Bandの One Last Kiss
ポップなギターのイントロから始まる、ポップなロック・ナンバー
・・・ですが、Peter Wolfもノリよく歌い
間奏部は、Magic Dickのハーモニカ、最後には、J. Geilsのソロも・・・
一聴して、ポップ・ロック・ナンバーですが、キメるところはキマッていてカッコいい
そしてこのナンバー、久々にチャートを上昇してきたのでした。
さて、一時期、Geilsと改名して、1977年には、アルバム Monkey Islandをリリースしますが・・・
レコード会社をEMI Americaに移籍
再び、The J. Geils Bandとなり、心機一転、リリースしたアルバムが・・・
Sanctuary.
そして第1弾シングルが、この One Last Kiss
日本でも大手レコード会社から発売されることになったこともあって、数多くオンエアーされるようになりました。
そしてアルバムの方は、「サンクチュアリ (禁猟区)」とサブ・タイトルまで付いて
リリースされました。
アルバム・ジャケット
表面は、Peter Wolfの手形のよう・・・
レイアウト・デザインは、Paula Bisacca
写真撮影は、Alen MacWeeney,、Rob Van Petten とのことです。
レコーディングは、マサチューセッツ州、ノース・ブックフィールド Longview Farms
ニュー・ヨーク・シティ Record Plant Studiosにて・・・
Peter Wolfヴォーカル
J. Geilsギター
Magic Dickハーモニカ
Seth Justmanキーボード🎹、ヴォーカル
Danny Kleinベース
Stephen Bladdドラムス、ヴォーカル
不動の6人
エンジニアリングは、David Brown、David Hewitt、Jon Mathias、Kooster McAllister、Frank Pavlich、David Thoener
アシスタント・エンジニアは、Jesse Henderson、Jon Mathias、Steve Satter
ミキシングは、Record Plantにて、David Thoener
マスタリングは、Master Cutting Roomにて、Joe Brescio、Elliot Federman
プロジェクト・ディレクターは、Mike Ragogna
プロダクション・コーディネーションは、David Richman
アレンジは、Seth Justman
プロデュースは、Seth Justman、Joseph Wissert
全曲、Seth Justman、Peter Wolfの作品です。
A面1曲目、ピアノ🎹を中心とした軽快なイントロから・・・
I Could Hurt You、そしてアクの強い唯一無二のPeter Wolfの歌
ミディアム・テンポながら、ノリのいいナンバー
J.Geilsは、スライド・ギター、そして Magic Dickのハーモニカ
メンバーのコーラスは、Peterをバックアップ
6人のチームワークの良さを実感します。
2曲目、ドラムスから、ポップにも聴こえるギターのイントロ
One Last Kiss、Peterの歌を支える、ギターのカッティングとピアノ🎹
ポップな一面も感じるものの、Magic Dickのハーモニカ
J.Geilsのギター等、ロックン・ロール・スピリットを感じます。
前述の通り、アルバムから第1弾シングル
全米 No.35、カナダ No.58、全英 No.74・・・
Must Of Got Lost (1974年、全米No.12)以来の全米TOP40ヒット
・・・となりました。
3曲目、ドラムスから、ハーモニカ、ピアノ🎹も響いて・・・
Take It Back、明るい曲調のミディアム・テンポのロック・ナンバー
Peterの歌には、パワー、説得力も
そんなところにもMick Jagger の共通点を感じます。
アルバムから第2弾シングルで全米 No.67、カナダ No.94
One Last~に続いて日本でもよくオンエアーされていました。
4曲目、ここでもドラムスが響き、ギター、ハーモニカのイントロから・・・
Sancutuary、タイトル曲、ややアップ・テンポでパワフルに歌うPeter
バックに刻まれるピアノ🎹も歌を盛り上げ・・・
途中少しスローになる部分も・・・
ハーモニカ、最後はギターがフィーチャーされ、フェイドアウトしていきます。・・・
5曲目、一転して、Sethが奏でる美しく悲しげなピアノ🎹・・・
Teresa、ここでは、Peterが、ピアノ🎹だけをバックに熱唱
サビの部分では、メンバーのコーラスでゴスペルのように盛り上げますが・・・
ほとんどPeterとSethの2人によるナンバーと言えるでしょう。・・・
ドラマチックに、前半(A面)終了です。・・・
B面1曲目、ドラマチックに始まり、流れるようなピアノ🎹
Wild Man、一転してハードなギターのカッティングとともに、Peterの歌
Dannyのベースも響き、ピアノ🎹も、タイトル通り、ワイルドなナンバー
そして少しスローになったところから、ハーモニカ・ソロ
再びピアノ🎹もフィーチャーされ、そしてギター・ソロ
クラヴィネット🎹も少し入り、最後はコーラス中心に・・・
リフレインでフェイドアウトしていきます。・・・
2曲目、続いてもパワフルで賑やかなイントロから・・・
I Can't Believe You、レゲエ調のリズムも響く中、熱唱するPeter
ポップな一面も感じるナンバー
Peterとメンバーとのコーラスのかけ合いも
最後は、ギターが、フィーチャーされます。
3曲目、こちらもドラムスを中心にドラマティックなイントロから・・・
I Don't Hang Around Much Anymore
最初は、静かに歌い始める Peter
徐々に盛り上がって行くロック・バラード
メンバーのコーラスの入るところ等、Stonesを思わせます。
最後はリフレインでフェイドアウト・・・
個人的には本作の中で、1番好きなナンバーです。
4曲目、クラッピングから、盛り上がりギター、ハーモニカ
Jus' Can't Stop Me、最初からノリノリで歌うPeter
ハーモニカ、オルガン🎹、ギター、そしてドラムス
理屈抜きにストレートなナンバー
ライヴさながらに盛り上がり、パワフルにエンディングとなります。・・・
尚、1980年6月の日本公演ではオープニング・ナンバーだったようです。・・・
CDの時代になり、1998年に再リリースされた盤には、ボーナス・トラックとして
1982年のライヴ・アルバム Showtime!から・・・
I Do、Land Of Thousand Dancesが収録されていました。・・・
この位置に登場した通り、全米アルバム・チャート 最高位 No.49
オーストラリア No.82、カナダ No.53・・・ですが・・・
全米では久々にゴールド・ディスク獲得
やはり、One Last Kissの万人受けと、レコード会社移籍後のプロモーション
それらも大きかったことと思います。
自分は、このアルバム、最初はラッキーにも、NHK-FMの番組から全曲エアチェックすることができ、それを楽しませていただいておりました。
90分のカセットテープの片面に録音したので最初はあまり感じなかったものの、割りとドラマチックなナンバーが多いとはいえ、アルバムB面が少し短いのでは・・・
改めてそのようにも思っています。(笑)
そして再び、One Last Kissについて、こちらはポップな面も際立っているということで、当然、ロック・ファンからは賛否両論となっていたのですが・・・
思えば、この半年くらい前の StonesのMiss Youも同じようなことを言われていたわけで・・・
前述の通り、Must Of Got Lost以来の全米TOP40入りとなって・・・
そして、FEN等でもよくオンエアーされていた・・・これは嬉しいことと思いました。
そして、自分の The J. Geils Band熱も
ここからヒートアップしていったのでした。
'80年代前半、全世界で一世風靡といった感じとなる The J. Geils Band
実は、その大ブレイクは、この Sancutuary.から始まっていた
そのように思います。
そして、1980年6月、伝説となっている奇蹟の来日公演が行われたのでした。・・・
(自分は行くことができず・・・それに関しては悔やんでも悔やみきれません。)