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1979年のアルバム(その5 Spirits Having Flown / Bee Gees)
1979年のアルバム・シリーズ
やはり全米No.1アルバムからスタートしていますが・・・
この年の5枚目のNo.1は
・・・
やはりこの人たち
Bee Gees
How Deep Is Your Love、Stayin' Alive
、Night Fever
映画Saturday Night Feverからの怒涛のNo.1
3連発
それに続くものは・・・
といったところで、1978年年末に登場したのが・・・待望の新曲
Too Much Heaven
ディスコ・サウンドからは離れ、Bee Gees本来の路線である・・・
Barryを中心としたGibb3兄弟
のハーモニーを主としたバラード・ナンバー
そしてこの曲は、1979年の「国際児童年」のための「ユニセフ協賛歌」
1979年1月9日に開催されたThe Music For UNICEF Concert
このチャリティ・コンサートにメインで出演した Bee Gees
勿論、そこで歌われ、そしてちょうどその時、全米No.1に輝いていました。
このコンサートは、日本でも放映され、Bee Geesがまさに「国際児童年」に相応しい Children Of The World
を少し歌っているところも映されました。・・・
尚、Too Much HeavenのシングルB面は、Rest Your Love On Me
このチャリティ・コンサートで、この曲は、Olivia Newton-John
とAndy Gibb
のデュエットで歌われていました。・・・
この Too Much Heaven
日本での邦題は「失われた愛の世界」
How Deep Is Your Love同様、本来のBee Gees
らしいナンバー
ということで、大人気となりました。
勿論、Barry, Robin & Maurice Gibbの作品
プロデュースも Bee Gees、Albhy Galuten
、Karl Richardson
前述の通り、全米No.1
尚、ちょうど1978年から1979年への橋渡しといった時期に・・・
ChicのLe Freak
と激しいNo.1争い
をくり広げていました。・・・
全米ではイージーリスニング・チャートNo.4、ホット・ソウル・シングル・チャートNo.10
、シングルで、ダブル・プラチナ・ディスク
に輝き
1979年の全米年間チャートでも No.11
勿論、その他の国でも、全英No.3ですが・・・
アルゼンチン、ブラジル、カナダ、チリ、イタリア、ニュージーランド、ノルウェー、南アフリカ、スペイン、スウェーデン、スイスでNo.1
世界各国で特大ヒットとなりました。
さて・・・ということで、ニュー・アルバムが待たれる中、1979年
遂に ・・・Bee Geesとして15枚目となるアルバム
が登場
Spirits Having Flown
先行シングルとなっていた前述の Too Much Heaven
も収録されているとのこと
そして、ニュー・シングル Tragedyという最新シングル
も
勿論、日本でもすぐに発売
邦題は、こちらも先行シングルに合わせて、「失われた愛の世界」になっていました。
アルバム・ジャケット
アートディレクション、写真撮影、デザインは、Ed Caraeff Studioとのことです。
レコーディングは1978年3月~11月、マイアミの Criteria Studios
Barry Gibbヴォーカル、リズム・ギター
Robin Gibbヴォーカル
Maurice Gibbヴォーカル・ベース
バンド・メンバーは・・・
Alan Kendallリード・ギター
Dennis Byronドラムス
Blue Weaverシンセサイザー、ピアノ、キーボード、ヴィブラフォン他
その他参加ミュージシャンは・・・
Chicagoのホーン・メンバー
Lee Loughnane、James Pankow
、Walter Parazaider
Bonerooのホーン・メンバー
Bill Purse、Kenny Faulk
、Neil Bonsanti
、Pete Graves
、Stan Webb
、Whit Sidener
Albhy Galutenシンセサイザー、ベース、コンダクター
Joe Lalaパーカッション、コンガ
Herbie Mannフルート
George Terryギター、Gary Brown
サックス、Harold Cowart
ベース、Daniel Ben Zubulon
パーカッション、コンガ
マスタリングは、ニュー・ヨーク・シティ Sterling Soundにて、George Marino
エンジニアリングは、George Marino、Karl Richardson
アシスタント・エンジニアは、Dennis Hetzendorfer、John Blanche
そして、プロデュースは・・・
Bee Gees、Albhy Galuten
、Karl Richardson
全曲、Barry, Robin & Maurice Gibbの作品です。
A面、キーボード音が響いて、パワフルなリズム、軽快にBarry
が歌うのは・・・
Tragedy、シングルもアルバム
とほぼ同時されました。
アップ・テンポでノリのいいポップ・ロック
サビのコーラス部分は、メロディアスで誰の耳にも残る、そんなナンバー
途中入る爆音のような音は、Barryが自分の声で作ったようです。
当然の如く全米No.1、全米アダルト・コンテンポラリー・チャート No.19
、全米ホット・ダンス・クラブ・プレイ・チャート No.22
、全米R&Bチャート No.44
全米でダブル・プラチナ・ディスク獲得
1979年の全米年間チャート No.16
勿論こちらも、全英No.1をはじめとして・・・
ユーロ・チャート、カナダ、フランス、アイルランド、イタリア、ニュージーランド、スペインでNo.1、と世界中で大ヒット
そして日本のオリコン・チャートでもNo.32、邦題は「哀愁のトラジディ」
でした。
続く2曲目は、先行シングルの・・・
Too Much Heaven、「失われた愛の世界」
ドラマチックなイントロから、Barry、Robin
、Maurice
のハーモニー
何もいうことはないでしょう。・・・
3曲目、ファンキーなビートに、スキャット風のコーラス
Love You Inside Out
軽快なリズムに、Barryの歌が栄え・・・
そしてサビのコーラス部分はメロディアス、これぞBee Gees
アルバムから第3弾シングルとなり、全米No.1
、全米アダルト・コンテンポラリー・チャート No.15
、全米ホット・ソウル・シングル・チャート No.55
1979年の全米年間チャートでは、No.33
全英No.13、カナダではNo.1
・・・この曲も世界中で大ヒットとなりました。
尚、日本ではこの翌年、某カセット・テープ会社のT.V.CMに本人たちの映像と共に使われていました。
4曲目、一転してアコースティック・サウンドで、Barryが優しく歌い始める・・・
Reaching Out、"Watching Every Day Go By~
"
そう、Children Of The Worldと同じ歌詞で・・・
絶妙のハーモニーで心洗われる気分に・・・
この曲もシングル・カットされるのでは・・・と思っていました。
5曲目、パーカッションの軽快なリズムでアコースティック・サウンド
Spirits (Having Flown)、アルバム
のオリジナル・タイトル曲
この曲など、もっとも本来のBee Geesといえるナンバー
Herbie Manによるフルートの間奏
彼らのコーラス・ハーモニーとバッチリ決まっています。
尚、アルバムから第4弾というか、次のベスト・アルバム Greatest
リリース時にシングル・リリース
、全英No.16
邦題は「愛のパラダイス」、歌詞に"Paradise"が出てくるからでしょう。
尚、日本盤のアルバム・タイトルは「失われた愛の世界」
のままでした。・・・
B面1曲目は、明らかにChicagoと思われるホーンのイントロから・・・
Serach, Find、邦題は「愛の祈り」
軽快なギターのカッティング、ファルセットで歌うBarry
この当時のBee Geesらしいファンキー・サウンドです。
2曲目、ホーンと、エレクトリック・ピアノのイントロから・・・
Stop (Think Again)、静かにBarry
が歌う、ブルージーなナンバー
彼らとしては珍しいタイプのナンバーですが、コーラス・ハーモニーは絶品
そしてサックスも叙情的に入ってきて・・・
6分を超える、アルバム最長のナンバーです。
3曲目、静かなファンファーレといったホーンのイントロから・・・
Living Together、Barry
のファルセットで始まるファンキー・ナンバー
そして、Robinの歌も・・・
このアルバムは、ほとんどの曲が、Barry
の歌中心ですが・・・
この曲だけ、Robinが、輪唱
といった感じで、Barry
とかけ合っています。
4曲目、いきなり、ハイトーンのコーラスから・・・
I'm Satisfied、この曲もBarry
のファルセット中心ですが・・・
’60年代のMotownサウンド、といったミディアム・テンポの楽曲
ホーンの音も心地よく響いています。・・・
5曲目、いきなりBarryの歌から・・・
Until、キーボード、ストリングスをバックに彼の独壇場
この大作のエピローグ・・・
最後は彼のソロ・コーラスで、幕を閉じます。・・・
前述の通り、そしてここに登場している通り・・・全米No.1
全米では、400万枚突破
1979年の全米年間アルバム・チャート No.2
但し、Saturday Night Feverと次のベスト・アルバム Greaetst
を除くと・・・
意外なことに、Bee Geesの全米No.1
アルバム
はこれだけなのです。・・・
尚、その他の国でも大ベスト・セラー、全英No.1
をはじめとして・・・
オーストラリア、カナダ、フランス、イタリア、ニュージーランド、ノルウェー、スウェーデン、西ドイツでNo.1オーストリア No.2
、オランダ No.3
そして我が日本でも、オリコン・アルバム・チャート No.2
洋楽でもこれは当時のRod Stewartとは違い、音楽を受け入れての人気だったと思います。
さてちょうどこのアルバムと、Tragedy
が大ヒットし始めた頃に・・・
グラミー賞授賞式、Saturday Night Fever
でAlbum Of The Year
ここでも、Bee Geesは主役
でした。
そして、6月からは、Spirits Having Flown Tourという大規模全米ツアー
ここには、BeatlesとElton John
しかやっていない56,000人収容の
ロスアンゼルス Dodger Stadium公演が含まれ・・・
ツアーには、Andy Gibbも同行
そして、ヒューストン公演では何と John Travolta
も出演
まさに当時は行きつくところも知らない・・・
向かうところ敵なし・・・の、Bee Geesでした。
尚、この公演の1部は、翌年、日本でも放映されたYoung Music Show
の中でも取り上げられていました。・・・
1978年~1979年は、まるで、Beatlesのような勢いであった Bee Gees
ただ・・・この時代の来日は全くありませんでした。・・・