1976年のアルバム(その82 Children Of The World/Bee Gees)
Arif Mardinのプロデュース作品が続きましたが、そうなるとやはりこの人たち
The Bee Gees
1975年、その前の2年ほどヒットが低迷していたところに、Jive Talkin'が大ヒット
そして全米No.1に
・・・で、この曲が大ヒットした大きな要因ディスコでかけられていたことだったのですが、それとアルバムMain Courseの最後に収められた、Baby As You Turn Away
でのBarry Gibb
のファルセット・ヴォイス
その路線での新曲が、1976年に登場しました。
You Should Be Dancing
これには驚かされたものです。
リズミカルなパーカッションから始まって、スピーディーなナンバー
Barry Gibbのファルセット
ホーン・セクションも入り、もろに典型的なディスコ・ダンス・チューンなのですが・・・
美しいコーラス・ハーモニー
Bee Geesらしさも感じさせるナンバー
そして全米No.1に
この曲が、その後物凄いことになる、先駆けだったと言えるでしょう。
そしてこの曲も収録されたアルバムもリリースされました。
Children Of The World
Bee Geesらしいタイトルと思いました。
Bee Gees
メンバーは・・・
Barry Gibb
リード・ヴォーカル、ハーモニー
、バッキング・ヴォーカル
、リズム・ギター
Robin Gibb
リード・ヴォーカル、ハーモニー
、バッキング・ヴォーカル
Maurice Gibb
ベース、ハーモニー、バッキング・ヴォーカル
このお馴染みGibb3兄弟と・・・
Alan Kendallリード・ギター
Blue Weaverキーボード、シンセサイザー、ピアノ
Dennis Bryonドラムス
以上6人のBee Gees Band
他のミュージシャンは・・・
Joe Lalaパーカッション、Gary Brown
サックス
ホーンとして、Peter Graves、Whit Sidener
、Kenny Faulk
、Neil Bonsanti
、Bill Purse
がクレジットされています。
そして、当時、Barryと曲を書いていたStephen Stills
がパーカッション
で参加
、彼のバンドのベース奏者であったGeorge "Chocolate" Perry
が2曲で参加しています。
レコーディングは、1976年1月19日~5月6日、カナダ、ケベック州、モーリン・ハイツのLe Studioにて
エンジニアとして、Karl Richardson、John Blanche
、Ed Marshal
プロデュースは、Bee Gees、Albhy Galuten
、Karl Richardson
です。
(Arif Mardinはエグゼクティブ・プロデューサーとしてのクレジットもありません。・・・)
一部を除いて、全曲作詞作曲は・・・
Barry, Robin & Maurice Gibbです。
このアルバム
最初にFM番組で全曲エア・チェックすることができました。
その後、しばらく経ってから、日本盤LPレコードを購入しました。
A面、前述の通り、パーカッションのリズムで、You Should Be Dancingでスタート
Barryのファルセット
、そしてバックアップする分厚いホーン・セクション
短いながらAlanのギターもフィーチャー
そしてここでパーカッションで参加しているのが、なんとStephen Stills
Neil Youngとのレコーディングの合間だったようです。・・・
それにしても、この曲がこの1年半後くらいに、あの映画にあのような形で出てくるとは
いくらディスコで流行るナンバーとはいえ、想像できなかったでしょう。・・・
2曲目、ややミステリアスなイントロから・・・
ストリングス、Barryの歌
You Stepped Into My Life
邦題は、「愛の侵入者」
エレクトリック・ピアノの音も効果的に響きます。
3曲目、ストリングスのイントロから、優しいBarryの歌
Love So Right
前作に入っていたFanny~同様、ポップなメロディ
そしてこれぞBee Geesといえるコーラス・ハーモニー
邦題は「偽りの愛」、アルバム
からセカンド・シングルとしてカットされ、全米第3位に大ヒットとなりました。・・・
バラードですが、この流れから、ソウル・バラード的イメージでもあります。・・・
4曲目、シンセサイザーのイントロから、Lovers
邦題「恋人同志」
歌は、BarryとRobin
、コミカルなヴォイス
も入り、ホーンも効果的です。
5曲目、Can't Keep A Good Man Down
You Should Be~同様、アップ・テンポでノリのいいナンバー
邦題「悲しませることなんてできないよ」
Barryの歌に、Robin
が加わり・・・
後半は、ギターとホーンのリフレインでフェイドアウトしていきます。
B面・・・そのまま当時のR&Bヒットといえそうな、Boogie Childでスタート
このナンバーには、You Should~以上に戸惑った人も多かったと思います。
バンプのリズムで、Barryをバックアップするコーラス・ハーモニー
もファンキーに・・・
どことなく、この前年のDavid BowieのFame
を思わせるところも・・・
アルバムから3枚目のシングルとなり、全米12位のヒットになりました。・・・
2曲目、一転して、Robinが中心になって歌うバラード、Love Me
この曲は、BarryとRobin
の共作
後半、Barryのファルセット
も入ってきます。
翌年、同じレーベルで契約していたYvonne Ellimanがカバーして大ヒット
結果としてそれがさらに翌年のあの映画からのNo.1ヒットにつながったでしょう。・・・
3曲目、ホーン、ストリングスをフィーチャーしたアップ・テンポのSubway
メインで歌うはBarry、フィラデルフィア・サウンドを思わせます。
ところでこのナンバー、この翌年、日本でもアパレル・メーカーのCMに出ていたイギリスのセクシーな女性2人組、Blonde On Blondeが「夜明けのデート」
という邦題でカバーしていました。・・・
4曲目・・・
ここで一転、スローダウンというか、落ち着いたムードに・・・
Blue Weaverのピアノをバックに、Barry
がじっくり聴かせる、The Way It Was
邦題「返りこぬ日々」
Barry、Robin
、そしてBlue Weaver
の作品、サックスもフィーチャー
そしてこの2曲はベースが、前述のGeorge Perryです。
アルバム最後は・・・
アカペラ・コーラスから・・・タイトル曲、Children Of The World
「待ってました」
そのように思ったBee Geesファンは多かったものと思います。
やはり、Barryにはこういう歌を歌ってほしい
・・・と・・・
Watching Every Day Go By~
という歌詞は、その後のアルバムSpirits Having Flown収録のReaching Out
に引き継がれています。
またこのバックのアレンジ等、Barryがその後、プロデュースするBarbra Streisand
のGuilty
の原点とも言えそうです。・・・
そしてこの曲は、Bee Geesが中心となった1979年初頭の国連でのUnicef Concert
でも歌われました。・・・
Bee Gees本来の姿が戻って来た
そんなところで、アルバムはエンディングとなりました。・・・
シングル・カットされた曲のヒットも続いたこともあって、このアルバム
全米アルバム・チャートで第8位と、TOP10入りを果たし、前作より成功を収めました。・・・
前述の通り、他のアーティストにカバーされたり、優れた楽曲の揃った名盤ですが・・・
この2年後の、あの映画からのヒット連発によって、あそこまで巨大になるとは
この時点では思われていなかったでしょう。・・・
特に日本においては、Bee Geesのファンの人たち以外からは、地味にも思える作品だったかもしれませんが・・・
Bee Geesとしてまさに過渡期
そしてこのアルバムも1976年を象徴する1枚である
と思っています。
(1975年のアルバム その45 Main Courseに関する日記です・・・)
https://ameblo.jp/take-1097-da/entry-12347628000.html