1978年のアルバム(その24 Sgt.Pepper’s~/~Sound Track)
Frampton Comes Alive!によって、’70年代のスーパースターとなった・・・
Peter Frampton
彼が、映画 Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Bandの主役を務める
そのFrampton Comes Alive!の大ベストセラーの直後くらいに、そのようなニュースが伝わってきました。・・・
そして共演は、The Bee Gees
その他、ロック・ミュージシャンも多数出演
これは楽しみ
しかも、Tommyを製作したRSOということで、さらに期待が膨らみました。
1978年、Saturday Night Fever、Grease
とまさに破竹の勢いだったRSO
それに続けとばかり・・・
サウンド・トラック盤がリリース
とのこと
そして一足先に、挿入曲である Eart, Wind & Fireの Got To Get You Into My Life
がリリース
ギターとホーンのイントロから、指のカウント、それに合わせて歌うMaurice White
大胆なアレンジと思いきや、本編はオリジナルに忠実
これは、最高、さすがEarth~
、さすがMaurice White
と思いました。
そして、この
Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band / The Original Motion Picture Sound Track
日本発売と同時に購入したのでした。・・・
言うまでもなく、The Beatlesのアルバム Sgt.Pepper's Lonely Hearts Club Band
を基にして、全編、Beatles
ナンバーですが・・・
主人公 Billy Shearsを演じる Peter Frampton
Henderson三兄弟を演じる The Bee Gees等、出演者が、Beatles
ナンバーを歌っています。
このサウンドトラックのバックに参加しているミュージシャンは・・・
ギターは、Freddie Tackett、Jeff Beck
、Larry Carlton
、Peter Frampton
、Ray Russell
、Ricky Hitchcock
、Robert Ahwai
ベースは、Clive Chapman、David Hungate
、Wilbur Bascomb
ドラムスは、Bernard Purdie、David Dowell
、Jeff Porcaro
キーボードは、David Paich、George Martin
、Max Middleton
シンセサイザーは、Max Middleton、Lenny Pickett
ムーグは、Francis Monkman
パーカッションは、Bernard Purdie、Ray Cooper
、Victor Feldman
ハーモニカは、Tommy Reilly
テナー・サックスは、Emilio Castilio、Lenny Pickett
トロンボーンは、Mick Gillette、トランペットは、Greg Adams
、Mick Gillette
バリトン・サックスは、Steve Doc Kupka
オーケストラ・リーダーは、Gavyn Wright、Harry Bluestone
ホーン・セクションは、Tower Of Power Horn Section
そして、George Martinとの関連か、Jeff Beck Group
のメンバー、そしてほぼこの同時期にデビューするTOTO
のメンバーが中心のようです。
レコーディングは、ロスアンゼルスのCherokee Studios
コロラド州、ボルダーのNorthstar Studios、ニューヨークのRecord Plant
そして、George Martinということで、ロンドンのAbbey Road Studios
同じくロンドンのAir Studios
レコーディング・エンジニアは、Geoff Emerick
アシスタント・エンジニアは、Nigel Walker、Anthony D'Amico
マスタリングは、John Golden
ミュージック・コントラクターは、Frank DeCaro、Martyn Ford
アレンジは、George Martin
プロデュースは、2曲を除いて、George Martin
1曲を除いて、John Lennon - Paul McCartneyの作品です。
アルバム・ジャケット、アート・ディレクションは、Glenn Ross
ジャケット・デザインは、Paul Gross、Tim Bryant
ロゴのデザインは、Susan Herr、Tom Nikoseyです。
レコード1枚目A面、あのイントロから、Sgt.Pepper's Lonely Hearts Club Bandでスタート
The Bee Geesと、Paul Nicholas
この前年、Heaven On The 7th Floorの大ヒット(全米No.6
)をRSOから放ったPaul Nicholas
、同じRSOからTommy
に続いて出演
オリジナルに忠実ですが、彼のハードな歌を、Bee Geesのコーラス・ハーモニーがバック・アップしています。
Billy Shears~と、Peter Frampton
が登場して・・・
With A Little Help From My Friends
ややリラックスしたムードで歌うPeter、ここでもBee Gees
が素晴らしいコーラス・ハーモニー
Introducing Sgt.Pepper's Lonely Hearts Club Bandとなっています。・・・
続いて明るいムードで・・・
Here Comes The Sun、Billy
の恋人、Strawberry Fields役のSandy Farina
が歌います。このサウンド・トラック盤
唯一のGeorge Harrison
の作品です。
続いては、Peter FramptonとThe Bee Gees
で・・・
Getting Better、こちらはシンプルに軽快に・・・
一転して、Lucy In The Sky With Diamonds
こちらは、Lucy演じるDianne Steinberg
とバックのThe Diamonds
を演じるStargard
によって、パワフルにソウルフルになっています。
そしてオリジナルに忠実なハードなイントロから・・・
I Want You (She's So Heavy)
B.D.演じる名優 Donald Pleasenceの語りから・・・
Dianne Steinberg、Paul Nicholas
、Bee Gees
、Stargard
が交互に歌い、それぞれコーラス・ハーモニー
でバック・アップ
オリジナル同様、ギターのリフレインにノイズが負荷されて・・・
急に切れます。・・・
レコード1枚目B面、Bee Geesのコーラスから、Paul Nicholas
が歌う・・・
Good Morning Good Morning
Tower Of Powerと思われるホーンがバックアップ
Peter Framptonもコーラスを付けているようです。
2曲目、ボコーダーを通したBee Geesのコーラスから・・・
She's Leaving Home、Jay Maclntosh
とJohn Wheeler
が交互に歌います。
3曲目、You Never Give Me Your Money
最初は、Dianne Steinbergが歌い、そしてPaul Nicholas
最後の、"1,2,3,4~"は、再びDianne
の歌です。
4曲目、Oh! Darling
この歌声、そう、Robin Gibb
誰もが"I Started A Joke~"の人だ
と思う唯一無二の存在ですね。
オリジナルは、パワフルにPaulが熱唱しているわけですが・・・
ここでは、ストリングスもフィーチャーされ、ややノスタルジックなイメージも・・・
シングルとして、リリースされ、全米No.15のヒットとなりました。・・・
5曲目、ギターのイントロから何かと思いきや・・・
Maxwell's Silver Hammer
歌う()のは、のは、Dr. Maxwell Edisonを演じるSteve Martin
そう、当時は全米No.1の人気コメディアン
コメディ・アルバム A Wild And Crazy Guyが全米No.2
言葉の関係でダイレクトに日本では受け入れは難しいでしょうが、ここでも彼の面白さは言葉の壁を越えて伝わってきます。
ここからまた一転・・・
Polythene Pam、Barry
を中心に Bee Gees
が歌います。
続いて、Peter Framptonが登場
、彼が歌うは・・・
She Came In Through The Bathroom Window、コーラスはBee Gees
そして、Bee Geesのコーラスから、Nowhere Man
、「ひとりぼっちのあいつ」
Paterが静かに聴かせ、そして・・・
Sgt.Pepper's Lonely Hearts Club Band (Reprise)
PeterとBee Gees
によって盛り上げ
4曲のメドレーは、Rise To Stardom Suiteとなっていました。
ここまでが、LPレコード1枚目です。
レコード2枚目A面(C面)、前述の Earth, Wind & Fire
Got To Get You Into My Life
元々、ホーン・セクションが挿入されたナンバーの奔りといえるナンバーで。BS&TやChicago
もカバーしていますが、このEW&F
が絶品
この曲のプロデュースは、Maurice White
また映画 That's The Way Of The Worldに続いて、演奏シーンでとうじょうしています。
シングルとして、全米No.9、そしてR&Bチャートでは、見事No.1
EW&Fの代表曲としても、今もライヴ
で定番です。
一方、PaulもWings
時代から、ライヴ
でプレイしています。
2曲目、Strawberry Fields Forever
自らのテーマ曲として、Sandy Farinaが歌います。
実は、彼女のこと、この映画以外では知らないのですよね。・・・
3曲目、ノスタルジックなイントロから・・・
When I'm Sixty-Four
語るように歌うのは、Mean Mr. Mustardを演じる英国のコメディアン、Frankie Howerd、トーキング・モジュレイターによる音も入り、後半にはSandy Farina
も歌に加わります。
4曲目は、トーキング・モジュレイターのイントロから、Mean Mr. Mustard
自身のテーマ曲として語るように歌う、Frankie Howerd
声が日本の熊倉一雄さんに似ているように思います。(笑)
5曲目、Fixing A Hole
ここで歌うのは、Mr.Kiteを演じる George Burns
この時、82歳、今なら不思議ではありませんが、1978年当時は驚かされました。
6曲目、Because
Bee Geesの美しいコーラスをバックに歌うのは・・・
神父役のAlice Cooper
相変わらず、アクの強い歌を聴かせてくれます。
ここで一転、曲は、ピアノから失意のBilly役のPeter Framptonが静かに歌う・・・
Golden Slumber
そして、Bee Geesのコーラス
を中心に、、Carry That Weight
途中の歌の部分は、ギター、コーラスのリフレインでこの2曲のメドレー
The Death Of Strawberryと題されていました。・・・
レコード2枚目B面(D面)、Come Together
そう、ここでのパフォーマンスは、Aerosmith
Future Villain Bandということで、海賊スタイルの悪役
楽曲はオリジナルに忠実ですが、カッコいい
プロデュースは、お馴染みJack DouglasとGeorge Martin
シングルでリリースされ、全米No.23
尚、Peter FramptonとSteven Tyler
の争いのシーンも今となっては貴重です。
一転して、2曲目は、Being For The Benefit Of Mr. Kite!
Peter FramptonとBee Gees
に、Mr. Kite演じるGeorge Burns
も加わって・・・
楽し気な雰囲気が伝わってきます。・・・
3曲目、ピアノとストリングスをバックに、Peter Framptonが歌う・・・
The Long And Winding Road
ここは、Peterの独壇場
尚、この年、来日記念盤として、日本独自でシングル・リリースされました。
(因みに日本公演ではプレイされていません。(苦笑))
4曲目、アコースティック・ギターで静かに、Barry Gibbが歌い始める・・・
A Day In The Life
元々、George Martinのプロデュースの傑作ですが、オリジナルに忠実
但し、Johnの歌の部分も、Paul
の歌の部分もともにBarry
が歌っています。
コーラスは、Bee Gees、そしてストリングスが大きくなっていき・・・
ドラマチックにエンディングです。
・・・前曲の余韻が続く中・・・ドラムスがフェイドイン・・・
Get Back
歌うのは・・・金色の風見織から姿を変えた・・・
Billy Preston
そう、The BeatlesのオリジナルのGet Back
でオルガンを弾いているまさにその人
そして、プロデューサーのGeorge Martin以外では、今回ただ1人のBeatles
との共演者です。
シングル・リリースされ、全米
Billy Prestonによる Get Back
はやはり特別
彼自身、その後亡くなるまで自分のライヴでは必ずプレイしていました。・・・
Billy Prestonによって、元に戻されたところで、グランド・フィナーレ
Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band (Finale)
Full Castということですが、映画
の方では、最後のシーンに多くのミュージシャンがカメオ出演
Ann Wilson、この翌年に亡くなるMinnie Riperton
、同時期にGrease
のテーマ曲を歌っていたFrankie Valli
・・・多くの人の姿が見えます。
レコードの方も盛り上がって、ここでエンディングです。
豪華なアルバムでしたが・・・
全米最高位No.5
同じRSOが制作した作品として、Greaseに続けとばかり・・・でしたが・・・
結果としては、明暗を分けた形になってしまいました。
シングルとしてリリースされた4曲は、内容もよくむしろ映画とは関係ないところで、傑出した作品として評価されていますが・・・
それ以外のサウンドトラックの方は酷評・・・
特にPeter Framptonは・・・
正直、Peterの大ファンであった自分も、この中の彼の歌
等、全くいいと思いませんでした。
Bee Geesのハーモニーで、何とかなっている、そんな曲ばかりに思います。
例の如く、映画も失敗作に、日本でもすぐには公開されず、翌年になってなんと「サージャント・ペッパー」という、手抜きとも思える邦題でB級扱いでの公開となりました。(確か名古屋では最初上映館すらありませんでした。
)
そして、この映画の失敗で、Peter Framptonはスーパースターの座からずり落ちてしまうことになるのでした。・・・
この映画、もしBilly Shears役を同じRSOでヒット作を連発したJohn Travoltaか、Bee Gees
の関係で、Andy Gibb
が演じたら、どうだったのかな
・・・
そうも思っていたのでした。・・・
Peter Framptonですが、自分のライヴ
では、アコースティック・ギターでNorwegian Wood
をやっていますし、グラミー賞授賞式のトリビュート・バンドでは、Steve Lukather
と一緒に、Paul
とRingo
のバックでプレイしています。
そう、その後、Beatles関連でも本当にいい仕事をしています。
このSgt. Pepper's Lonely Hearts Club Bandの頃は、Peter
自身もスタートしての驕りもあったろうし、何が自分に合っているか、その辺も疎かにしていたのかもしれません。・・・
1978年~1979年あたりは、最もBeatlesの神通力がなくなっていた時代では
と思っています。・・・
Johnは、House Husbandに・・・、George
は、ビジネスマンとしてマイペースな活動、Ringo
は既にスターと言える活動は・・・
唯一、Wingsとして、世界のトップに君臨していたPaul
も、LONDON TOWN
が全米No.1
を逃し、そしてWith A Little Luck
以降はヒットも途絶え・・・
1976年に、Appleがなくなった時点で、何かBeatlesも過去のものになった感じはありましたが・・・
長い歴史の中でもBeatlesそのものが1番テンションが低かった時代と思います。
George Martinもそれ以降にもっといい仕事をたくさん行っていますし、このSgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band
ももっと後の時代だったら・・・
もっと違ったものができたのでは
そういった意味では、Peter Framptonも運が悪かったかもしれません。・・・
ただ・・・
John、Paul
、George
、Ringo
1978年は、4人とも健在だったのでした。・・・
(Peter Framptonのアルバム)
(1977年のアルバム その9 I'm In You に関する日記です・・・)
https://ameblo.jp/take-1097-da/entry-12506539368.html
(1976年のアルバム その7 Frampton Comes Alive!に関する日記です・・・)
https://ameblo.jp/take-1097-da/entry-12376415484.html
(The Bee Geesのアルバム)
(1978年のアルバム その2 Sayurday Night Feverに関する日記です・・・)
https://ameblo.jp/take-1097-da/entry-12599134436.html
(1977年のアルバム その53 Here At Last...に関する日記です・・・)
https://ameblo.jp/take-1097-da/entry-12583432434.html
(1976年のアルバム その82 Children Of The Worldに関する日記です・・・)
https://ameblo.jp/take-1097-da/entry-12455563373.html
(1975年のアルバム その45 Main Courseに関する日記です・・・)
https://ameblo.jp/take-1097-da/entry-12347628000.html
(参考までに・・・)
(1978年のアルバム その5 Greaseに関する日記です・・・)
https://ameblo.jp/take-1097-da/entry-12600305404.html
1978年のアルバム・シリーズ、全米最高位No.5を続けていて・・・あと映画 FM
のサウンド・トラックが該当するのですが・・・
こちらは、ヒットしたSteely Danによるテーマ曲 FM
と、少し登場するLinda Ronstadt
のTumbling Dice
等のライヴ・ヴァージョン
以外は、当時のヒット曲のオムニバス構成につき、対象外とさせていただきました。・・・
ということで、次からは全米最高位No.6のアルバム
を取り上げます。