大阪府の公立中学のチャレンジテスト、その後 | 作家・土居豊の批評 その他の文章

大阪府の公立中学のチャレンジテスト、その後

大阪府の公立中学のチャレンジテスト、その後

 

※大阪)匿名証言者の特定迫る 箕面市学校教育監、市議に

永井啓吾 (2018年10月25日朝日新聞)

https://www.asahi.com/articles/ASLBS558QLBSPPTB00B.html

 

上記の記事にあるように、大阪府の公立中学のチャレンジテストは、深刻な問題を教育現場にもたらしている。

大阪府の中学生が苦しめられるチャレンジテスト、元々は橋下氏が大阪の教育制度を散々いじって競争主義万歳に改悪してしまった結果。中学の学力地域格差が数値化され土地の価格にまで影響。

目的は絶対評価の平均化。だが中学校の学力差が数値で明らかになるため、事実上の地域格差指標だ。

しかも運用が公平でなく、今年は台風被災で府内一斉実施ができなかった。同じ問題使用だから当然、後から実施した学校が有利。不公平なテストで成績つけられた今年の中3生は気の毒だ。

大阪府の中学生は、チャレンジテストで公立高校受験時の偏差値が左右される。学力高い中学校は、対策をして受けたり成績低い子を休ませて学校の偏差値を上げてる。塾も当然、対策する。そのようにして、チャレンジテストで大阪府の中学生は学力格差が数値化され、競争主義で追い立てられる。

さらに高校は深刻で、定員割れなら統廃合される。

橋下維新の教育改悪は現在、ほぼ完成した。

まず中学生をチャレンジテストで格差明確にし、

府立高校は定員割れで統廃合してエリート優遇に、

私立高校の授業無料政策で府立落ちた中間層の子を私立に誘導、

つまり私立の経営者に恩恵をばらまく。

低学力の子供は受け皿がなくなって見捨てられる。

こうして、教育の競争主義が完成。

ちなみに、筆者は自分の子供が中学生から高校生になる中で、この事態を体験した。

大阪府の教育環境は、維新の会支配下で最悪になった。

ひと昔前なら普通に受かってた中間レベルの府立高校で、受験生が大量に落ちる。当然、みな滑り止めの私立に流れる。

学区撤廃で高校受験の指標が失われ、中学校の進路指導は全く無力になった。

府立高校はトップクラスのみ優遇して、私立の経営者を授業無料政策で儲けさせ、維新の会の支持層に。中間層の子供を持つ家庭を私立授業無料政策で抱き込んで、底辺層は見捨てて切り捨てる。

このように、橋下維新の教育政策は公共の民間下げ渡しの典型例なのだ。だが、そのせいで大阪の子供は分断され、全体的に質が低下する。

大阪の橋下維新の教育改悪、府立高校や市町村立中学は競争主義で駆り立てられるので、公立教員は競争主義でなければやっていけない。大阪市に至っては、生徒の成績次第で教員の給料を上げ下げするから、完全に塾化した。教員が競争主義になりきると、大多数の中間層、底辺層の子供が見捨てられる、という流れになるのだ。

 

※参考

大阪府の公立中学の内申点調整に使うチャレンジテスト、地震と台風で延期延期、ついに共通日程での実施を諦め?

https://ameblo.jp/takashihara/entry-12402864690.html

 

大阪の高校入試、トップ10校と、統廃合された高校の差とは?

https://ameblo.jp/takashihara/entry-12362399749.html

 

大阪府公立中学のチャレンジテストは中学校区の格差を露わにする

https://ameblo.jp/takashihara/entry-12345832864.html

 

http://ameblo.jp/takashihara/entry-12255175654.html

 

大阪府の公立中学チャレンジテストへの疑問

http://ameblo.jp/takashihara/entry-12237697831.html

 

大阪の中学校のチャレンジテスト騒動、その後

http://ameblo.jp/takashihara/entry-12239515212.html

 

大阪府の公立高校の入試を元に戻してほしい

http://ameblo.jp/takashihara/entry-12133138304.html