すでにSNSではご報告しております通り、先週の予算特別員会・各分科会は、異例の展開となりました。
財政危機を招いた市の責任や現在の取り組み姿勢、予算編成のあり方について重大な問題があるため、私たち会派・ぜんしんは当初予算案に反対。
他にも複数の会派・議員が反対にまわっているため、21日の本会議では否決されることがほぼ確実となっています。
当初予算案の否決は市政史上初めての出来事です。
反対理由の詳細や今後の動きについては、21日以降に改めてお伝えすることとし、本日はその中の一つでもある「にしのみや観光協会」に対する補助金支出に対してお伝えします。
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以前から私の市政報告をご覧いただいている方にはお馴染みのテーマですが、私は観光協会について、これまで厳しく指摘を重ねてきました。
そもそも、住宅都市であり、観光施策に対する期待度も低い本市において、多額の補助金を支出することに疑問がありますが、さらに、観光協会は組織として多くの問題を抱えています。
以下、ご参考まで(問題がありすぎて、ブログがいっぱい…)
2020/4/17~6/4「観光協会の業務執行①~④」
https://ameblo.jp/takanostyle/entry-12590326901.html
https://ameblo.jp/takanostyle/entry-12591256387.html
https://ameblo.jp/takanostyle/entry-12600440636.html
https://ameblo.jp/takanostyle/entry-12601879139.html
2020/6/29「また観光協会かよ、、、」
2020/11/10「だから言ったやん…」
https://ameblo.jp/takanostyle/entry-12607731746.html
https://ameblo.jp/takanostyle/entry-12607731746.html
2021/9/21「どうしても疑ってしまうわけで」
https://ameblo.jp/takanostyle/entry-12699233937.html
我が会派だけでなく、観光協会のあり方については、啓誠会の川村議員も様々な問題点を鋭く指摘してこられました。
これらの経緯だけでも、観光協会の現状は一定ご理解いただけるのではないかと思います。
そんな協会が、この財政危機で各部署が支出を最大限抑制している中、500万円もかけてホームページをリニューアルしようとしている、という話を知りまして。
タイミングも金額もおかしいやろ…ということで、予算特別委員会の民生分科会で、同僚の菅野議員にお願いして質問していただきました。
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(質問)
観光協会では現在、ホームページのリニューアルを進めようとしている。協会は昨年12月に公募型プロポーザルを実施し、リニューアル作業を行う事業者を選定した。作業期間は3年間に及び、各年度の上限金額は令和6年度に200万円、令和7年度に150万円、令和8年度に150万円とされている。それぞれの年度の作業内容は。
(答弁)
令和6年度は全面リニューアル、令和7年度は英語のホームページのリニューアル、令和8年度は英語のホームページを基に中国語と韓国語のホームページを追加する。
(質問)
令和6年度当初予算時点で、ホームページの更新は予定されていなかったように思うが、どうやって財源を捻出したのか。
(答弁)
令和6年3月の観光協会の理事会において、情報発信に注力するためホームページを更新することが決定したが、詳細は未確定だった。なお、財源は、観光協会の観光情報発信事業の予算の中で調整をしている。
(質問)
6年度の補助金を決定した際と異なる事項に用いているということで、執行方法としては疑問を抱かざるを得ない。そのことを指摘したうえで、7年度・8年度に、計300万円も投じて多言語対応を実施する目的は。
(答弁)
昨年訪日外国人旅行者が過去最高になり、今後も大阪・関西万博や神戸空港の国際化など関西への外国人の来訪が増える見込み。このため、外国人に対する情報発信も欠かせないものと考えており、外国人にとって見やすいホームページを作成し、市内の情報を提供するための準備を進めようとしている。また、一般財団法人神戸観光局のホームページには、英語版に加え、中国語版と韓国語版があり、公益社団法人ひょうご観光本部には、さらにフランス語版とタイ語版がある。このため、にしのみや観光協会についても英語版、中国語版、韓国語版を作成しようとするもの。
(質問)
これまでの観光協会ホームページで、英語・中国語・韓国語を利用している層からのページビューは何件か。また、それを何件まで増加させる計画か。
(答弁)
現在観光協会の外国語のホームページは英語版のみで、昨年1年間の外国語のホームページのユーザー数は680人でビュー数は828回。現在具体的な数値目標は立てていないが、更新後はホームページのデータを分析し、ページビューを増やす努力をしていきたいと考えている。
(質問)
英語版のページについて、1年間でユーザー数がわずか680人、ページビュー数が828回とのこと、非常に少ないと言える。具体的な数値目標を立てていないのなら、300万円を投じる根拠をどう合理的に説明するのか。
(答弁)
現在、英語版のホームページは非常に見にくく、スマートフォンにも対応していない。まずは作成するところから始め、外国人に訴求するものとなるように研究する。
(質問)
どのようなニーズがあるのか分からない段階で、多額の費用を投じるのは、納得できるものではない。海外の方に向けた情報発信は、観光協会が行わなくても、顧客を誘引したい各施設等が自発的に行うこともでき、最近では翻訳アプリ等も発達し、自前で複数言語での発信を行う必要は低いと考えるが、見解は。
(答弁)
翻訳機能があっても、外国の方が見やすいというのは、日本語のホームページをそのまま自動翻訳したものの形式が見やすいわけではなく、外国の方が検索しやすい、見やすい、展開(?)しやすいホームページを作ることが重要と考える。
(質問)
都市ブランド発信を所管する担当部署としては、当然、そう答弁せざるを得ないのだと思うが、我が会派が一貫して主張しているのは、この財政構造改善の取組を進める中で、施策の優先順位として大きな疑義がある、ということ。福祉分野のサービス切り下げが複数提起され、厳しい声が多く寄せられている中で、観光協会のホームページ更新に500万円も投じる感覚が理解できない。この点について、副市長の見解は。
(答弁)
課長の申し上げた通り、外国人対応のホームページを作るということで、予算計上させていただいているということで、ご理解いただきたいと思う。
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うーん…そりゃね、観光のことだけ考えたら外国人の方向けのホームページも、あるに越したことはないんでしょう。
でも、今、この状況でやるべきことですかね。
優先順位とか、全体のバランスとかの話になってくるから、担当者ではなく副市長に見解を求めたんですけど、「課長の言った通りです」って…なんとも残念な答弁でした。
同じ分科会では、維新の会の渡辺議員も、観光協会の「まちたび事業」について取り上げており、想いを同じくするところです。
これらの議論もふまえ、予算に対する意見表明の準備を進めます。
それでは今日はこのへんで!