3月28日(日)の午後11時15分から午前1時15分、NHK‐BS4Kで放映された
「伝説のコンサート“松山千春” リマスター版」。1999年12月6日にNHK‐BS2で放送されたスペシャル番組「松山千春~23年目の旅立ち~」をリマスターしたもの。
その番組に収録されている曲は以下<収録曲>のとおりで、夢野旅人さんの記事から拝借した。
これまで5回にわたって、番組の中に挿入されている松山千春のインタビュー(語り)を書き起こしてきた。多くのファンの方々はこの映像を観たり、録画して持っていたりすると思うが、中には最初の放映当時観られていない方もいるだろうし、今回の放送、BS-4Kは入らないので観られないという方もいるかもしれないと思い、また松山千春の言葉を書き残しておきたいと思った。
改めて全編観てみると、当時観た時のイメージ以上にインタビュー(語り)箇所が多く、この書き起こし、一体いつまでやるんだろう…?と自分でも思い始めていたところだったが、今回6回目、これが最終回となった。
番組も、歌で言えば「途上」~「雪化粧」で終わる。その2曲の間に挿入されていて、まさにこの番組の中での最後の語り。
「俺のさぁ、原点て言うのはさぁ、やっぱり北海道足寄郡足寄町、しかも、あの両親から生まれた…もう、それがまさに原点だったんだろうな。で、あの家庭環境で、またあの地域環境で、北海道という、四季のはっきりした、冬の厳しい…そういう、いろんな環境条件が…もう、歌を歌わせる…すべてそっちへ向かってくれたんだろうなぁ。だからもう俺はほんとに、幸運と言えば幸運なのかもしれないし…すごくいい…育てられ方をしたなぁと思うな。それはその、親父やおっかにもよ、北海道にもよ、すごくいい育てられ方をしたなと思う」
傍から見れば、決して裕福で恵まれた環境ではなかった松山千春の幼少期。松山千春本人はそんなことは意に介せず、あの両親、あの家庭に生まれたからよかったんだと、感謝を捧げる。人間・松山千春らしい、一貫して変わらない生き方であり、人生と向き合う姿勢だと思っている。
この番組では、選曲されている歌もそうだが、その間に挿入されている語りは、フォークシンガー・松山千春を、人間・松山千春を充分に伝えていたように思う。それが目的だったと思うが。歌と語りで構成された骨太のいい番組だった。
<収録曲>
01. 春夏秋冬(1998.12.19 横浜アリーナ)
02. 時のいたずら(1998 横浜アリーナ)
03. 恋(1998.12.19 横浜アリーナ)
04. 旅立ち→銀の雨→季節の中で→人生の空から
(1998.12.19 横浜アリーナ/AG Only)
05. 都会(1999.8 恵比寿ガーデンホール/弾き語り)
06. ふるさと(1999.8 恵比寿ガーデンホール/弾き語り)
07. 雑踏(1999.8 恵比寿ガーデンホール/ストリングス)
08. 足寄より(1999.8 恵比寿ガーデンホール/弾き語り)
09. 君を忘れない(1999.8 恵比寿ガーデンホール/弾き語り)
10. 俺の人生(1998 横浜アリーナ)
11. 北の大地(1999.12.18 横浜アリーナ)
12. 大空と大地の中で(1998.12.18 横浜アリーナ)
13. 純-愛するものたちへ-(横浜アリーナ)
14. この世で一番君が好き(1998.12.19 横浜アリーナ)
15. 途上(1999.08.20 恵比寿ガーデンホール)
16. 雪化粧(1998.12.19 横浜アリーナ)