エスクローおじさんのブログ -847ページ目

アパート・マンション投資が再び絶好調

各地の不動産業者さんと意見交換をしましたが、どの地方も一棟売りアパート購入希望の投資家が多いらしく、物件不足に陥っているようです。


ここのところの不動産価格の下落で、キャッシュポジションの高い人や借り入れができる投資家が、こぞって動いているようです。


昨日もご紹介で2名の購入希望のお客様とお会いしましたが、いずれも本業が絶好調な社長様ですが、将来の安定収入を狙って投資をしたいとのこと。


ただし、投資の基礎知識がまったくないようですので、お一人の方が購入されようとしている物件は、私に言わせるとべらぼうに高い価格です。


銀行が勧めるので問題ないとお考えのようですが、賃貸マンション投資はそんなに甘いものではありません。


今の局面、価格が下がって買い時と思われるかもしれませんが、買って良い物件とそうでない物件の見極めはきっちりしておきたいものです。


まわりが買っているからとか、物件が少ないからと言ってあせる必要はありません。買い時局面は、あと数年は続きます。本当なら賃料のドミノ現象が落ち着く4~5年後がベストだと思っています。

愛知県の住宅着工件数が低迷。貸家は48.9%減

昨日発表された新築住宅着工件数は、全国で対前年同期(1~5月)でマイナス25.8%となり6ヶ月連続のマイナス。


愛知県は持ち家マイナス21.4%、貸家マイナス48.9%、分譲マイナス24.7%(内マンションはマイナス24.3%)


景気対策上は芳しくないと思われるでしょうが、アパート経営上は極めて望ましいことです。


そもそも例えば名古屋市内に限ってみても、ここ数年間毎年3200戸ずつ必要以上の貸家を建ててきたわけで、供給過剰であったのですから。


すでにアパートを所有されているオーナー様にしてみれば、供給調整と考えられますので、この春先の壊滅的賃貸市場の解消に、少しは役に立つのではないでしょうか。


従来の日本では新築優先でしたので、うっかりアパートを建ててしまったオーナー様は、後から新築される新しいアパートに劣ることになり、賃料を下げざるを得ませんでした。


ここで供給調整されることは収益上も好影響となりますので、徹底的に調整されることを望みます。


数字的には、現状程度の着工件数が普通の件数と考えれば良いのではないでしょうか。建築業者さんは、この規模でも存続できるように経営努力するべきでしょう。

この一年、暮らし向きはよくなった、という意見もあります。

今週号の『日経ヴェリタス』のTHIS WEEK欄、『WHAT’S UP』のコーナーに山本由里という記者が『この1年、ボーナス下がっても暮らしは進んだ』というおもしろいコメントを書いています。


ボーナスを預けようと思ったらKDDIの「じぶん銀行」の金利がメガバンクの4倍あるのを見つけた。


携帯iphone3Gは、100万台も売れた。百貨店に行ったら昨年24,150円だったカーディガンが11,025円でゲットできた。しかも5,250円毎に525円割引という券2枚使ったので更に安い。この割引券は、前の週に不要になった靴を下取りに出してもらった券。昨年はこんなサービスはなかった。


立ち止まって考えてみよう、いかに「1年前にはなかったもの」を当然のように享受しているかを。我々の生活は着実に前へと進んでいるのだ。


不況不況と言っていますが、これに似たことは山ほど登場しています。今まで土地本位制の上に高コストで成立してきた日本経済が、グローバル化の波で世界基準のコストに調整されつつあるわけです。


これをデフレと呼べば、「景気に悪影響」となるわけですが、世界基準の新しいサービスと捉えれば、高コストにあぐらをかいている従来の価格はグローバル化に乗り遅れているとも言えます。


不況だから低価格弁当やユニクロが繁盛するのではありません。適正価格の商品・サービスだから繁盛するのです。


これからまだまだデフレになります。インフレ型の頭を切り替えて臨まないと大やけどをします。





住宅政策の大きな流れと住宅ローンの話をしてきました

ちょっと書き込みができないくらい忙しかったぁ。(という言い訳)


ある大手都市銀行の東京地区の住宅ローン担当者の研修を仰せつかってやってきました。住宅ローンの専門家に住宅ローンの話をするというのはいかがなものかと心配しておりましたが、FP・住宅ローンアドバイザーの視点から見た住宅ローンという話をしたところ、意外にもご存じない情報があったらしく、そこそこ受け入れていただいたようです。


確かに大手銀行となると商品知識や営業手法・コンプラの研修はあるでしょうが、住宅ローン市場の変化や金融情勢という大きな流れは、自分で研鑽しなさいということで、意外にご存じないのかもしれません。


今、日本の住政策は180度転換し、建てては壊し壊しては建てるといった従来型の政策を止め、建てた住宅を永く孫子の代まで利用するという方向へ行っています。


その中で住宅ローンは、どうあるべきか?住宅の品質と性能を中心とした融資に変化せざるを得ないと思います。


「3000万円の住宅は、すべて2400万円を上限に融資する。」というのではなく「こういう品質だったら3000万円満額出しますが、こういう品質なら2000万円しか出しません。」ということになります。


これが徹底してくることで、銀行としては安定した回収が見込めるわけで、施主も嬉しいし金融機関も嬉しいというウィンウィンの関係になれます。


是非この流れを加速して豊かな住生活を送ることができるような世界にしたいものです。


来週は大阪支店さんでお世話になります。よろしくお願いします。


現在日本経済に起こっていることを正確に理解しておきたい

住宅や投資用マンションを購入する人のアドバイスをしていますが、不景気とはいえ次から次へと物件が売れていくのには驚かされます。


多くの場合、ローンを利用して購入するのでしょうが、どうシミュレーションをしても、それは無謀でしょうという借り入れをして購入するケースが多いのです。


それは決して多額の借り入れというのではありません。通常金融機関や不動産業者さんが勧めるような大きな額でもなく、比較的慎重な提案をすると言われているFPがはじき出した借り入れ額もそうです。


今後日本に起こることは、グローバル化に伴う賃金・物価の低下・人口減少と世代ニーズの低下による消費と生産の低下・社会保障費の増加です。


つまり国民に負担増となることは間違いないですし、資産はデフレで価値が低下します。


唯一の救いはデフレによる物価の下落ですが、賃金低下が先に進むでしょうから期待はできません。


このように予想する中で、たとえ現在の家計の状況から問題ないと判断される金額であれ、借り入れをすることは大変なリスクとなるのではないでしょうか。


私はこう予想するので、借り入れは今想定している70%以下にしていただくようにお話しします。


つまり住宅ローンの返済比率なら、通常年収の25%以下と言われていますが、その70%=17.5%以下でないと、おそらく将来家計が破綻すると考えるのです。


投資用マンションのシミュレ-ションも、そのあたりにしておかないと成立しなくなると考えます。利回り10%なんて、浮かれている場合じゃないと思いますよ。


ちなみに私の住宅ローンの年収比率は14%でした。これでも生活が苦しいのは何故?