太田忠の縦横無尽 -92ページ目

スポーツクラブの効用

スポーツクラブに行きだしてからかれこれ4年ほど経つ。


前々から体がかなり硬くなっているのが気にはなっていたのだが、40歳という年齢を過ぎてからは「これは何とかしなければ」という焦りに変わった。といっても、私はもともと自ら進んで運動するタイプでは全くなく、学校の体育の時間は苦痛でしかたがなかった。いかに楽をしながら1時間を過ごすか、ということばかりを考えていたのであった。


ちょうど社会人になった頃、日本中でジョギングブームが巻き起こり、中高年の人たちが無理をしすぎて「心臓発作で死亡」という記事が連日のように新聞を賑わせていたので、「運動は体に悪い」と会社の先輩たちに公言してはばからないほどであった。本気でそう思っていたのだ。


ただ、さすがの私も「仕事が忙しい」という口実だけで現状を放置するわけにはいかなくなった。ちょうどその頃、コナミスポーツのIRの人から「太田さん、一度うちのスポーツクラブを見学に来ませんか」と言われたので、青山にあるジムへ出かけた。まさに渡りに船だった。


体を鍛えるためのマシンはまばら、プールに人がほとんどいない、面白そうなスタジオプログラムがある、という私のスポーツクラブに対するイメージとは全く正反対となる3つの好条件が揃っていたので入会することにした。自分ひとりでトレーニングしても長続きはしないことは最初からわかっていたので、トレーナーの方をお願いすることにし、毎週日曜日に通い始めた。


あれから4年間が経過し、我ながらよく続いているものだと思っているが、週一度とはいえこれだけ継続しているとやはり効果は大きいようだ。


まず体が柔軟になった。スポーツクラブ以前は就寝前に体操をしていても、なかなか体が言うことをきかなかった。足を前に投げ出して前屈運動をしてみても、手が足に全く届かず30センチくらい離れているのである。脚の裏側全体にビーンと電気が走る感覚を覚え、思わず「いてててて」となる。こっちは真剣に取り組んでいるのに、それを見ていた妻が大笑いして「冗談でやっているのかと思った」と腹立たしいことを言っていたのも遠い過去のようだ。


今日のトレーニングメニューは、2kmのランニング、スミスマシンを用いた37kgのバーベルでのスクワット15回×3セット、同じ重さのバーベルでのデッドリフトを10回×2セット、45kgのベンチプレスを8回×3セット、足を上げたハードな腹筋を15回×2セット、バックエクステンションを15回×2セット、ラットプルダウンを35kgで15回×2セット。これをわずか40分という短時間でこなし、ストレッチをして終了。


正直かなりきつい。体育の時間、サボることばかり考えていた昔の私がトライしたら気絶するような密度の濃いメニューである。だいたい水曜日頃まであちこち体が痛い状況が続くのだが、体重は維持しながらも脂肪が筋肉にどんどん変化している。ぽっこりお腹とも無縁となった。生涯で最も運動しているのが実は今現在なのである。


それにしても、最近のスポーツクラブは不況の影響で人がどんどん減っているのがわかる。これから医療費が爆発的に増大していく世の中、病気になってからでは遅すぎる。スポーツ振興費という名目で、体力増進、健康維持などのスポーツに関わる費用を国がわずかでもよいからサポートするという制度があればなあ、と前々から思っている。意識的かつ継続的に運動に取り組むことで、病気や動けなくなるという潜在的悪状況から逃れることができる。国に迷惑をかける可能性もぐっと減るはずだ。


太田忠の縦横無尽 2009.7.19

「スポーツクラブの効用」

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小泉チルドレンの逆現象 ― 都議選に「風」が吹く

予想していたとはいえ、東京都議会選挙における民主党の圧勝はすさまじいものだった。文字通り、国民は現行の自民党体制に「NO」を突きつけ、民主党による政権交代を総選挙を先取りして意思表明した形だ。


私が最も驚いたのは、民主党は58人の候補を立てて、実に54人が当選した点である。当選確率93%となり、得票率では40.8%を確保。これは05年の郵政民営化解散総選挙で自民党が圧勝した東京比例区の得票率を超えてしまった。


05年の時は、小泉総理の強い信念が支持されて、比例代表で通常ならば当選などありえない名簿の下位に名前を連ねている無名の人たちが次々と当選し、杉村太蔵といった象徴的な小泉チルドレンたちを生み出した。


そして今回も当選確率93%という数字は、驚くべき現象を生み出している。議員の経験のない候補者が次々と自民党の大物議員を破ってしまったのだ。まさに「風」が吹いたのである。このような新人議員がどのような活躍を見せるのか未知数であるが、大いに期待したいものだ。新銀行や築地移転といった都民の金をムダ食いするだけの悪政に次々と異議を唱え、やってはいけないことをやらせない都議会をつくってもらいたい。「小泉チルドレン」的な時代の風が止むとともにその役割をほとんど見出せないような形にだけはなってほしくない。小泉チルドレンは8月の総選挙をもって「死語」になるだろう。


それにしても、都議会選の結果を受けての自民党の混乱ぶりは目を覆いたくなる。この3年間ロクでもない政治運営を続けてきた末路の姿であり、責任は取らねばならないであろう。というか、すでに責任も取れないくらい自民党は空中分解している。野党になった後、これまでの自民党の形はなくなってしまうのではないか。


「誰に投票しても変わらない」というのが国民の政治に対する古くからの十八番の文句だったが、5年前くらいからガラッと変わった気がする。「風」を起こし、その結果を厳しく問い、また「風」を起こす―。国民に対する国の政策運営力は劣化するばかりだが、それでも「行動するしかない」ことを国民はよく分かっているのだ。


「地方選挙の結果は、総選挙とは別物だ」と言った政治家がいたそうだが、これこそ笑い者の意見だろう。そういう無能なバカ者は即刻、政治の舞台から退場していただきたいと思う。



太田忠の縦横無尽 2009.7.15

「小泉チルドレンの逆現象 ― 都議選に風が吹く」

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三大プロジェクト進行中で大忙し

最近、やたらと忙しくなってきた。


三大プロジェクトと呼ぶべき、大きなプロジェクトが同時進行中であり、その対応に大わらわになっているためである。しかもどれもこれも間もなく形を伴って、具現化されるものばかりである。


いずれもが弊社および私個人にとって大きな意味を持つものであり、対外的にもジワジワといろいろなところで反響をよぶものにしたいと、内心ワクワクしている。


とりあえず、来週およびさ来週が作業の山場。気を引き締めて、最終的な仕上げにとりかかりたい。


プロジェクトの実現にあたっては、ブログでもご紹介していきます。では。


太田忠の縦横無尽 2009.7.11

「三大プロジェクト進行中で大忙し」

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実に分かりやすい相場展開

日経平均6日続落、全面安。


当然のことと言ったほうがよいと思うが、期待先行だけで買われていた大型株市場は曲がり角を迎え、9500円割れの水準にまで調整してきた。7000円から1万円までたった3ヶ月で一気に40%も上昇するのはさすがに出来過ぎだった。

米国マーケットは非常に冷静で、景気の先行きのみならず、財政の先行きまでも心配している。きわめて健全な状況にあると思うが、日本の場合はまだ財政の先行きまでマーケットは心配していないのが気になるところだ。


一方で、小型株市場は堅調に動いているのが対照的である。パフォーマンスの主役が大型株→小型株へと流れており、実に分かりやすい相場展開である。


小型株市場の動きは興味深い。通常ならば上昇相場の最後の局面でぶち上がる「業績に一貫性のない銘柄」や「ボロ株」から舞い上がるという変則パターンでスタートしたが、それがようやく時価総額の大きい「新興市場代表銘柄」に活気が出てくるという小型株相場の上昇初期特有の現象が出てきたため、要注目である(決して割安ではない銘柄が上昇するところに意義がある)。


この展開が発展して、くたくたに叩き売られていまだ眠ったままの「優良小型株」(業績堅調、株価急落、PE1ケタ、無借金等の好条件を満たす)へ波及してくれば、小型株市場が本格的な上昇局面に入ったことになると私は考えているが、果たしてどうだろうか。


それにしても、セルサイドアナリストがノーカバレッジのおいしそうな銘柄が非常に多いのに驚く。「時価総額が減少したのでアナリストにカバーしてもらえなくなりました」「アナリストが異動しました」「アナリストがリストラされました」など連日、取材先企業から同じような話を聞かされると、思わずワクワクしてしまう。


いやー、これはチャンスですぞ。



太田忠の縦横無尽 2009.7.8

「実に分かりやすい相場展開」

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7月4日に生まれて

トム・クルーズではなく、何を隠そう私のことである。


そう、今日7月4日は私の誕生日。映画のタイトルにもなっているが、今日はアメリカの独立記念日である。米国人に生まれていれば、非常に特別な日のはずだが、日本人である私にはあまり関係がない。毎年のごとくこの日は梅雨のちょうど半ばにあたり、カラッと晴れた日などついぞお目にかかったことはない。だが、今年は珍しく晴れた1日だった。


私が生まれたのは1964年である。実はこの年は日本にとってエポックメイキングな年であり、東京オリンピック開催、東海道新幹線開通、東京モノレール開業と日本がまさに高度成長期の真っ只中にあり、まだ貧しくともひたむきな姿勢で生きていた日本人が最も輝いていた時代である。ついでだが、東京の国立西洋美術館で「ミロのビーナス特別公開展」が開かれ6時間もの行列をして(!)人々が熱心に見学していたのも1964年である。


あれから45年が経過し、今の私がいる。小学生の頃には想像もしていなかった年齢に達してしまった。「みんなは2000年には何をしているのかな?」と当時小学3年生のときの担任の先生が授業中に言ったのを昨日のことのように覚えている。「2000年か。想像もできない未来だな。自分は36歳。何をしているのだろう」と子供心に自問自答したその2000年はあっと言う間にやってきてしまい、あれからすでに10年近く時間が経過しているなんて信じられないくらいだ。


45歳はどう考えても人生の折り返し地点を過ぎていると思う。だが、今のところ体力が落ちたとか、気力が落ちたとかいう身体上の不自由は感じておらず、ちょうど心と体のバランスが取れてきた感じである。バランスが取れていなかった若い頃の不快感というものがまったくない。


今の精神状態は大学生の頃と全く変わっていない。いや、高校生、中学生、いや小学生の頃の心のあり方からもあまり変化していないように思う。そうすると、70歳や80歳になっても心のあり方はあまり変わっていないのだろう。


子供の頃は50歳くらいの人たちを見ると、自分とあまりにもかけ離れた大人という感じであったが、彼らだって若い頃の心根はそのままだったんだな、ということがよく分かるようになった。そうすると、70歳、80歳になってもちっとも怖くない、という感じである。もちろん老いから誰しも逃れることができないが、健康にうまく年齢を重ねていけば本当に死ぬ直前の動けないとき以外は、普通に生活していくのだと思う。2年前に亡くなった我が家のドナちゃん(14歳10ヶ月のジャーマン・シェパード犬。人間でいうと85歳くらいの年齢にあたる)が当日の朝まで元気で暮らしていたように。


ちなみに冒頭で触れたトム・クルーズの誕生日は7月3日であり、米国においては私のほうが皆から賞賛されるべき(!)立場のはずであり、彼は「なぜ7月4日に生まれてこなかったのか」と人生で何度も悔やんだに違いない、と勝手に私は想像している。


太田忠の縦横無尽 2009.7.4

「7月4日に生まれて」

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往復ダブルで人身事故に遭遇

昨日、あまり愉快でない出来事に遭遇した。


夕方から丸の内で重要なミーティングがあったため、会社の最寄り駅から電車に乗ろうとすると、駅の入り口付近に人だかりができている。駅のすぐ前にあるバス停も長蛇の列。この光景を見た瞬間、これまでの経験から人身事故だとすぐにわかったので、即タクシーをつかまえようとしたのだが、同じ考えの人ばかりで、みんな道路に身を乗り出して手を挙げている。しかもタクシーが来たなと思っても、実車のタクシーだけが空しく通り過ぎるばかり。


とっさに独自の行動に出た。みんなが手を挙げている国道246号から少し脇に入ったところに実はタクシーの抜け道ともいうべき小さな通りがある。地元の人間しかあまり知らないところなのだが、他人より先に車を拾うべく、そちらの通りに入って100メートルくらい直進したところで空車のタクシーがやってきたためにすぐに飛び乗った。


「ここで臨時の交通ニュースです。午後2時頃発生した用賀駅での人身事故のため、東急田園都市線は現在ストップしております」。乗った瞬間にちょうどいいタイミングでラジオのニュースが流れてきた。やはり、人身事故だったのだ。だが、タクシーに乗ったからといって油断は出来ない。渋滞につかまってひょっとしたら遅れるかもしれないので、タクシーの中からすぐさま相手方にケータイで連絡をとり、事情を話した。


結局、拍子抜けしたように道はスイスイで、ミーティング時間の15分前に到着。3700円かかったのだが、財布にはあいにく小銭がなく、1万円札数枚と1000円札が3枚しかない。1万円札を差し出すと、運転手が「申し訳ないのですが、今おつりを切らしておりまして」と言われたので「じゃあ、こちらも1000円札3枚しかない」と返すと、「いや、結構です。3000円で大丈夫です。個人タクシーですから問題ありません」という意外な返事だった。数百円の電車賃で行けるところを700円まけてもらって3000円で15分前に着いたのは、果たして高いのか安いのか。ツイていたのか、ツイてなかったのか。


だが、話はこれで終わらなかった。ミーティングの帰りに半蔵門線に乗ったのだが、一駅進んだところで、電車が急にストップ。「えー、ただいま青葉台駅にて人身事故が発生いたしました。皆様には大変ご迷惑をおかけいたしますが、今しばらくお待ち下さい」。


「うーん、何たること」。結局、約15分ほどして動き始めたのだが、前に電車がつかえているため、一駅ごとに時間調整しながらしか動かない。いつもより30分以上時間がよけいにかかってしまった。あいにくラッシュ時間にかかっていたため、想像を絶する混雑ぶりで、車内には殺気のようなものがみなぎり、不愉快の集団と化していた。


人身事故にはもちろん何度も遭遇しているが、1日に往復でダブルというのは初めての経験である。自殺した人に向かってとやかく言うことはあまりないが、それにしても世知辛い世の中を改めて思い知らされたようで、愉快ではない出来事だった。


太田忠の縦横無尽 2009.7.1

「往復ダブルで人身事故に遭遇」

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日本政府へのお願い・提言

日本政府へのお願い・提言


1.ウソをつくのはやめましょう

2.出来ないことはやめましょう

3.隠しごとはやめましょう

4.非常識なことはやめましょう

5.無駄づかいはやめましょう

6.根拠のない楽観主義はやめましょう

7.問題の先送りはやめましょう

8.国民を不幸にする政策はやめましょう

9.社会を支配・統制するなどという考えは捨てましょう

10.国家としての理念くらいは持ちましょう


太田忠の縦横無尽 2009.6.26

「日本政府へのお願い・提言」

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ようやく花粉症の季節は終了したが

私の天敵である「ヒノキ」花粉の季節がようやく終わった。

しかしながら、いまだに外出時にはマスクをしたままだ。


新型インフルエンザのみならず(日本の患者数は着実に増えているのにすっかり話題にのぼらなくなった)、旧型インフルエンザ、変種型インフルエンザ、ほこり・粉塵・排気ガス・・・等々から身を守るためマスクは手放せない。


本来ならば6月の後半からはマスクをはずし、11月の終わりくらいまでは身軽な生活をしている。すなわち、1年のうち半年はマスクいらずで、残りの半年はマスクをした生活だ。だが、本来は花粉症の時期だけマスクをしていたが、12月に入ってからもマスクをするようになった。これは5年前に電車の中でインフルエンザをうつされたからだ。


子供の頃にもインフルエンザになった記憶はほとんどない。だから、風邪のちょっとひどいやつ、というくらいの認識しかなかった。だが、いざ自分がインフルエンザにかかってみると、とんでもなかった。喉の奥が彫刻刀でえぐられたような激痛が走り、熱も40度近くにまで上昇し、起き上がると「フラフラ」と頭が左右に揺れ、まるで夢遊病者のような状態になってしまった。これはただごとではない、と近くの病院に駆け込んだのだが、運悪くインフルエンザの反応が出なかったのだ。風邪薬をもらったのだが、そんなのが効くはずがない。翌朝耐えられずに、妻の運転で山王病院へ行くと「インフルエンザのA型ですね」とようやく認定され、タミフルを渡された。これが劇的に効き、翌日には平熱に下がり、体調もほぼ問題なくなるくらいに回復した。


季節を問わずマスクをつけていて驚くのが、外気の汚れのひどさだ。1週間も同じマスクをつけていると、マスクの外側の繊維の表面が黒っぽくなっていくのがよくわかる。それだけ空気は汚れているということであり、フィルターがなければそのまま肺に吸い込んでいるということだ。ヘビースモーカーで亡くなった人の肺を臨床解剖してみると、肺の内部が真っ黒になっているというのを聞いたことがあるが、別にタバコを吸わなくても、排気ガスの濃度の濃い都会で何十年も生活をしていれば、かなり汚れているに違いない。


新型インフルエンザが日本でも大きな話題になった時、道行く人たちや電車の中でマスクをしている人たちがほとんどいないのに驚き(私の住んでいる東京都内において)、「あんなに大騒ぎしているのに、危機意識が薄いんじゃないか」と妻に言うと、「そうじゃなくて、今マスクがどこも売り切れていて、マスクをしたくてもできないのよ」と返された。「本当にそうかなあ」と思いつつ、あちこちのドラッグストアを覗いてみたが、どこもかしこも売り切れだった。


そして、ようやく今日、近所のドラッグストアでシャンプーを買ったついでにマスク売り場を見ると、大量にあるではないか。手持ちのマスクはまだ10枚ほど残ってたのだが、いざという時に備えて20枚買い足した。買いたくても買えなかった人は、いまがチャンスですぞ。


太田忠の縦横無尽 2009.6.24

「ようやく花粉症の季節は終了したが」

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マイ・フェイバリット・シングズ by 太田忠ピアノトリオ

5月31日(日)に高田馬場のカフェ・コットン・クラブにおいて、Jazzyland Festivalがおこなわれ、『マイ・フェイバリット・シングズ(My Favorite Things:私のお気に入り)』にてピアノトリオで演奏をおこなった。


太田忠の縦横無尽-太田忠のジャズピアノ演奏動画 1 0905



YouTubeによる演奏動画はこちら ↓

      『マイ・フェイバリット・シングズ 』

     2009/5/31 at カフェ・コットン・クラブ

    (p)太田忠、(b)是安則克、(ds)楠本卓司


ジャズを知っている人ならば、マイ・フェイバリット・シングズでまず思い浮かぶのが、ジョン・コルトレーンの1960年10月21日にニューヨークのアトランティック・スタジオでレコーディングされた名演奏だろう。ピアノにマッコイ・タイナー、ベースがスティーブ・デイビス、ドラムがエルビン・ジョーンズというメンバーで、コルトレーンが朴訥かつ直線的にして芯の強いソプラノサックスを奏でる。イントロの部分は一度聴いたら忘れられない。「心に眠っている何かを呼びさます」力を持っている。


マイ・フェイバリット・シングズはもともとは『サウンド・オブ・ミュージック』の中の1曲であり、誰もが知っている「ドレミのうた」や「エーデルワイス」などと一緒に収められている。


ジャズを知らなくて、『マイ・フェイバリット・シングズ』なんて曲名を聞いたことがない、という人も実はこの曲はよく知っている。なぜならば、有名なCMに使われているからだ。


JR東海の「そうだ、京都行こう」のバックミュージックに流れているのが『マイ・フェイバリット・シングズ』で、ちょうどサビの部分が使われている。この曲自体の歌詞は「雨にぬれたバラ、子猫のひげ、ピカピカの銅のやかん、暖かいウールの手袋、茶色の紙包み、クリーム色の子馬、ドアの呼び鈴、そりの鈴…」と自分の好きなものをただ列挙していく、という他愛のないものだが、曲のメロディーは大いに「旅情」を感じさせるものであり、あのCMにはピッタリで、そのチョイスはなかなかのセンスだといえる。だが、この曲に対する私の従来のイメージも崩れることになり、この曲を聴くと「京都の曲だ」という弊害が出てきてしまった。


ジャズマンも好んで取り上げる曲であるが(サックス奏者ならば、必ずレパートリーの1曲だろう)、ピアノトリオによるCDはあまり見かけない。演奏動画を見ていただければ、こんな感じになるという雰囲気がお分かりになるかと思う。


曲はイントロ( | Em7 | A△7/E | Bm7/E | C♯m7/E | の繰り返し)→テーマ→アドリブと続くが、アドリブはテーマのコード進行どおりに進んでおらず、テーマの最初の16小節を1コーラスとして何度も繰り返す形を取っている。なお、テーマ→アドリブへの橋渡しとして次のような8小節を加えてアクセントを持たせた。ピアノを演奏される方への参考のために記しておくと、

| G6 | Fadd9/G | E♭△7/G | Fadd9/G |

| G6 | Fadd9/G | E♭△7/G | B7(♯9) |

となる。同じくこのコード進行はエンディングのところでも活用しており、最後の2小節だけ| G7(♯9) | Gadd9 |と変化して終わる。


ところで、このライブには金融業界の古くからの友人である藤野英人さん(藤野さんのブログはこちらも駆けつけてくれ、お花をいただいた。ピアノを弾いて花をもらう、なんていうのは生まれて初めての経験で、音楽仲間たちにも羨ましがられ、まことに気分のいい一日だった。


太田忠の縦横無尽-太田忠のジャズピアノ演奏動画 2 0905


太田忠の縦横無尽 2009.6.19

「マイ・フェイバリット・シングズ by 太田忠ピアノトリオ」

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ドアの向こうの怪しげな人たち

「今日は、何が人生において成功といえるのかを、お伝えしにやってきました」


思わず私の心に警戒のスイッチが入った。ピンポーンと家の呼び鈴が鳴ったため、ドアホンの通話ボタンを押して、カメラに移った画像を見ると、若い女性が映っている。


「何の御用ですか」と少し強い口調で言ってみると、急に声がトーンダウン。言葉が途切れたので、「悪質な押し売りですね。結構です」と一段と語気を強めて威嚇すると、敵は即座に退散した。


実はこういうのが最近やたらに増えて困っているのだ。


「人生の不幸から身を守る方法をお教えいたしている○○会です。今日は大事なお知らせがありまして、おじゃましております」。別の日、玄関に立っていたのは中年のおばさんだった。


だが、翌日、その同じ人がまた来たのだ。「Kフクのカガクです。幸せとは何かについてご案内申し上げております」。え、あんた、昨日の○○会の人じゃないの。うちに来たこと覚えてないの?。私の頭の中は「???」状態。


うーん、これはいろいろな宗教法人が外回り営業を外部委託しているのか、それとも、いろいろな名前を語りながら、実は根っこはすべて同じ団体なのか、と様々に思いをめぐらせてみる。だが、とにかく、突然会った見知らぬ人間から「幸福とは何か」「不幸から身を守るには」などと玄関先で説教されたり、勧誘されたりすること自体、滑稽以外の何ものでもない。実に気持ちが悪いものだ。得体も知れぬ人から「人生」を教えていただく必要はございません。


しかし、こうして毎日詐欺行為がはびこっているのだ。先日も「あなたはこのまま生きていると大変な不幸がある。印鑑を買いなさい」ととんでもなく高額な印鑑を売りつけた人たちが逮捕されたが(誰もが名前を聞いたことがあるさる宗教団体との関わりが指摘されていた)、こんなろくでもない詐欺行為があちこちにあるわけだ。


高齢化社会がこれからすすめば、こういう犯罪で何百億、何千億円のお金が「ゆすり」「たかり」「だまし」の手法で狙われる。とにかく常識的な目線でおかしな勧誘には耳を貸さないことを一人一人心がけるのが肝要だが、お金を持ち、かつ判断力を失っていく世代の人たちに対する詐欺犯罪は積極的にビシビシ取り締まってほしい。


本当の宗教に「他人の金をかすめ取る」思想などない!


太田忠の縦横無尽 2009.6.17

「ドアの向こうの怪しげな人たち」

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