皆さん、こんにちは。春休みも始まり平日も朝からお子さんが来院されるようになり、忙しくなってきました。
先日、治療終了9人目の患者さんの装置を撤去いたしましたので、そのご報告を行わせていただきます。
初診時年齢11歳0か月の男の子です。
八重歯と凸凹を治したいと来院されました。
口元はこんもりとして、閉じにくく、笑った時は八重歯と引っ込んだ歯で影ができる状態でした。
上の犬歯だけでなく、下の犬歯も外側へ出ていました。しかし矯正医からみれば程度は強くはありません。この程度の凸凹でしたら、歯を抜かないで並べることも可能です。
しかしそうすると、口元がさらに前方へ出てしまう結果が予想されます。歯列のアーチの幅も狭くはなく、外側へ拡大することも危険です。
検査診断の結果、歯が平均値よりも大きいこと、上下の前歯はすでに前方へ傾斜が強いこと、口元も現状でさえ閉じにくい状態などを考え合わせると、この八重歯と凸凹の改善には、小臼歯4本の抜歯しかないことをお話ししました。
お母様は、健康な歯を4本も抜かなければならないことにショックを受けて、治療をするかどうか躊躇していらっしゃいました。しかし、最終的には、平均範囲からずれている各種データや、専門医である私の言葉を信用してくださり、この治療方針で合意していただきました。
1年9か月の動的治療期間で終了いたしました。
唇も楽に閉じられるようになりました。笑った時も上下の歯がバランスよく美しく並んでいます。
横顔も上唇の盛り上がりが無くなり、きれいな横顔となりました。
4本抜いたスペースは完全に閉鎖しました。凸凹もなくなり、上下の歯も隙間なくきちんと咬み合わさりました。
下から見ても、内外側的にすべての歯が適切に接触させることができました。
この接触関係が、食べ物をすりつぶす時に、下顎の動きを正しく誘導するわけです。
レントゲン写真です。左が治療前、右が治療後です。
歯の根についても問題は見られませんでした。親知らずが4本あり、これは放置すると将来後方から歯を押して、歯並びを乱す原因となります。おそらく高校生から大学生ぐらいで抜歯を検討する必要がありそうです。若いうちのほうが根が長くなく、簡単に抜歯ができるからです。
横顔のレントゲン写真です。左が治療前、右が治療後です。
前方へ傾いた上下の前歯が後方へ入っているのがわかります。
装置を外した直後に感想、メッセージを書いてもらいました。
Jフックヘッドギアを上下左右につけてもらい、寝にくかったと思いますが、よく頑張ってくれました。おかげで前歯はだいぶ後方へ移動させることができました。おめでとうございます。治療が無事成功して私もほっとしております。
若いので骨も柔らかく、歯がとても速く動き、治療期間も予定より早く終わることができました。
今までのように歯ブラシをきちんとする習慣は続けてください。
まだ出来立てほやほやの咬み合わせは、油断するとすぐ崩れてしまいます。リテーナーを使い、定期的に通院して管理を続けることがとても重要です。これからもいっしょにがんばっていきましょう。
それでは今回の院長ブログは終了です。皆さまお元気でお過ごしください。
徳島の歯列矯正治療専門医院 藤崎矯正歯科クリニック
当院のホームページ http://fujisaki-kyousei.com もご覧ください。
総費用:65万円
治療中または治療後に、虫歯の発生・歯根吸収・歯牙疼痛・口内炎・歯肉形態不正
顎関節症・ほうれい線・歯の削合・後戻りなどのリスクがあります。
感想の内容は個々人によりそれぞれです。同様の効果を保証するものではありません。