優先すべきは命と生活」・・国策に逆らい左遷されることを恐れずに「真っ当な判決」を下した樋口英明氏。

最高裁事務総局が、“国策無罪”という秩序?を乱さぬよう、締め付けを強化する中、敢然と “国策有罪”の判決を下した勇気には、頭が下がる思いだ。

本来なら、最高裁の意向に沿う判決を下す所謂ヒラメ裁判官ではなく、彼のような一本芯の通った裁判官にこそ、栄達の道が拓かれて然るべきなのだが・・

 西日本新聞 020/7/4 11:00
ヒラメが泳ぐ裁きの海 久保田正広
【「ヒラメ裁判官」という造語がある。

 魚のヒラメは目が上ばかり見ている。そこから最高裁や裁判長など上の顔色ばかりうかがう裁判官を意味する。】一部抜粋

「反原発裁判官はヒーローの仲間入り」と、産経は皮肉るが・・
【原子力ムラの代弁者には、裁判官が国策に逆らうのに 
どれほど勇気がいるか、お判りではないようだが、
決して、ヒーロー気取りで出せるような判決ではない。

原発を止めると左遷…エリート裁判官たちが抱える「大苦悩」

「決定に従えば、火山国の日本ではどこにも原発が造れなくなる。」と、
産経は言うが、

それ以前に、地震国・日本には、原発を建設できる適地など何処にもない。
それを、安全を無視して原発を造ったのは原子力ムラではないか。】

東京高裁、国の責任認める 異例の逆転有罪判決ー原発裁判・不敗神話に風穴
【原発裁判の潮目が変わったのか?今までなら、、地裁の下した国策有罪を、上級審の高裁が鉄壁の守りで?国策無罪と書き換えるのが常だったが・・

原発「司法判断」=〝運転差し止め命令〟も、裁判長を入れ替えれば・・

【福島原発事故以前は、電力会社側の敗訴など例外中の例外だったが・・】

大飯原発「世界一厳しい」?新規制基準揺らぐ 大阪地裁判決に原子力規制委ぼうぜん
「安全神話」の原点 『伊方原発訴訟』*福島原発事故へ繋がる道。


 毎日新聞 2022/4/12
そこが聞きたい 原発の危険性と司法 元裁判官・樋口英明氏
【東日本大震災による東京電力福島第1原発事故が発生して11年が経過した。この間、原発訴訟に携わった経験をもとに「原発停止」を唱えているのが、元裁判官の樋口英明さん(69)だ。「人々の命と生活を守るのが司法の使命」と言い、その立場から「再生可能エネルギーへの移行を加速すべきだ」と説く。【明珍美紀】

優先すべきは命と生活
――福井地方裁判所で裁判長として2014年5月、関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の運転差し止めを命じた判決を出し、15年4月には高浜原発3、4号機(同高浜町)の再稼働を認めない仮処分決定を出しました。

 再稼働を認めなかった決定的な理由は、「3・11」までのわずか6年(05~11年)の間に、原発の基準地震動==を超える地震が、4カ所の原発敷地に5回も到来していたことです。「大飯原発敷地に限っては大きな地震は来ないとの予知は不可能だ」との結論に至りました。】