車通勤メタル!

車通勤メタル!

児童養護施設で働くメタル好き中年保育士のCD日記。目指せ1万枚!

日本のメロ・スピ・バンドの

2ndアルバム。

 

なかなかのクサ・メロで、

RPGのようなファンタジックな世界観を

表現しています。

 

全曲英詩で、

ジャパメタ臭は控えめ。

どちらかと言えば90年代

ジャーマン・メタルの雰囲気があります。

 

HELLOWEENやGAMMA RAYのような

曲調とメロディ、

そこにシンフォニックなアレンジが効いていて、

なかなかドラマティックに仕上がっています。

 

ただオリジナリティという点では今一つで、

どこかで聴いた展開がチラホラ…。

まあこの辺は許容範囲で、

これも10年以上前の作品なので、

最近はもっと進化しているんでしょうね。

 

気になったのは

ヴォーカルの声質で、

野太い声は好き嫌いが分かれるかも。

 

時折デーモン閣下のような歌い方になるので、

逆に日本語で歌ってくれた方が

しっくりきたかもしれません。

 

ギターはなかなかエモーショナルで

クサいソロを聴かせてくれます。

特に8曲目の「Phonenix Rising」は

鳴きメロ炸裂の素晴らしいナンバー。

 

RPGっぽい世界観が好きで、

メロ・スピ命のような人には

なかなか楽しめると思いますが、

僕はちょっと苦手かな…。

機会があれば最近の作品も

聴いてみたいと思います。

 

☆「なかなか貴重な音楽性のバンドだが、歌声と世界観は好き嫌いが分かれるかも」…☆☆☆☆☆☆☆星7つ!

 

 

元ROYAL HUNTのメンバーが中心となって結成された

バンドの1stアルバム。

 

ヴォーカルにヘンリック・ブロックマン、

ギターにヤコブ・キエール、

ドラムがアラン・チカヤという布陣。

 

これはファンとしてはどうしても

ROYAL HUNT路線を期待してしまいますが、

ROYAL HUNTはアンドレ・アンダーセン

そのものなので、そうなる訳も無く、

オーソドックスなメロディアスHMといったところ。

 

ヘンリックの独特のしゃがれ声、

JKのエッジの効いた音とプレイ、

アランの堅実なプレイは

紛れもなく彼らの味であり、

何の不満もありません。

 

ただそれ以上の特徴や

尖ったところが無く、

良くも悪くもない、

平凡な作品になってしまっています。

 

逆にROYAL HUNTと比べて

方向性がストレートな分、

ヘンリックの力量不足が

ちょっと目立ってしまいますね。

 

ヘンリックの声は魅力的ですが、

パワーや表現力は今一つという、

この辺はROYAL HUNT時代もそうでしたが、

皮肉にもこのMISSING TIDEで

更に目立つ結果となってしまっています。

 

逆にJKのギター・プレイは

小気味よいプレイで、

バンドをグイグイ引っ張っています。

 

ROYAL HUNTでは

アンドレの陰に隠れがちなJKのプレイでしたが、

これはヘンリックと逆に

良い意味で裏切られた感があります。

 

初期ROYAL HUNTを知っている者にとっては、

発見や楽しみがありますが、

それ以上のアピール・ポイントは無いですかね。

 

大した話題にならず、

1枚で消えてしまったのも

仕方ないかなと思ってしまいます。

あまりにも普通過ぎですね…。

 

☆「逆にやっぱりアンドレの才能は凄いと思えてしまう」…☆☆☆☆☆☆星6つ!

 

 

MEDUZAの2ndアルバム。

 

このバンドのデビュー・アルバム

「Now and Forever」は

衝撃的な作品でした。

 

古典的なコテコテの

ネオ・クラ様式美アルバムで、

イングヴェイ系作品の中でも

実に印象に残るアルバムでした。

 

今でもたまに聴きますが、

いかにも過ぎて、

思わずニヤニヤしてしまうような

ネオ・クラ・ファンには

たまらない痛快な1枚でした。

 

さて、そしてこの2nd。

全く話題にならなかったし、

この2nd以降は活動してないことからも、

期待せずに買ってみました。

 

しかしこれはどうしたことか、

1曲目の「Design of Life」は

素晴らしい様式美疾走ナンバー。

 

しかもパクり感は無く、

これは堂々とした正統派路線で、

哀愁もあり、ネオ・クラしていて、

何の不満もありません。

 

ただその後はスローな曲が多く、

しかも特に盛り上がる展開は無く、

何とも退屈な時間が流れます。

 

と思ったら、

4曲目の「Divina Comedia」、

そしてタイトル曲の6曲目「Upon the World」は

完全にネオ・クラ様式美ナンバー。

 

特に「Upon the World」は

オリジナリティもあり、

なかなか素晴らしい曲です。

 

ヴォーカルは1st同様

アポロ・パパサナシオだし、

バンドとしての演奏力も素晴らしく、

安心して聴けます。

 

しかしその3曲の様式美疾走曲以外は

何ともかったるい展開というのが

実にもどかしい。

 

たぶん1stのコテコテ様式美からの

脱却を図ろうと、オリジナリティを出そうと

アイディアを絞り出した結果なんだと思いますが、

う~ん、なかなか難しいですね。

 

スロー・テンポの曲で、

何とか差別化を図ろうとしていたのかもしれませんが、

ギター・ソロが結局イングヴェイしていて、

じゃあ結局ネオ・クラ路線で良いじゃんと

おもっちゃうんですがね…。

 

まあ色々な意味で

非常にもったいない作品、バンドであります。

本人たちは日本のマニアだけ相手にしていても、

と思ったのかもしれませんが、

そのマニアにも相手にされなくなったら

消えるだけですよね…。

 

1stが衝撃的過ぎて、

ショボく感じちゃうのは事実ですが、

単体としてはそこまで悪くない作品です。

なので、余計もどかしいです。

 

☆「これは実に惜しい作品。良いバンドでした」…☆☆☆☆☆☆☆星7つ!

 

 

スペインのシンフォニック・パワメタ・バンドの

4thアルバムです。

 

3rdまでは女性ヴォーカリスト

エリサ・C・マルティンが一つの看板でありましたが、

男性のアルフレッド・ロメロに交代。

他に2人メンバー交代(というか分裂)があり、

メンバーを大幅に変更して制作された作品。

 

さて、このアルフレッド・ロメロ。

中世的な歌声をしていて、

全くと言って良いほど違和感はありません。

 

前任のエリサ嬢が割と男性的な歌唱だったので、

これは本当にちょうど良い人選。

その後もアルフレッドはDARK MOORで活動しているので、

リーダーのエンリク・ガルシアとも馬が合う、

そういう意味でも良い人選だったのでしょう。

 

さて、内容の方は

時折クサい展開はあるものの控えめで、

良くも悪くも整っているという印象。

 

ある意味洗練されたとも言えますが、

やはりクサ・メタルを期待する方からしたら、

ちょっと物足りなさを感じてしまいます。

 

1曲目の「A Life For Revenge」からして

掴みが弱く、悪くないけど、良くもない、

そんな感じの曲であります。

 

重厚な雰囲気で始まり、

途中疾走する展開もあり、

ギター・ソロはネオクラ全開と、

ポイントはおさえているものの、

今一つ盛り上がらない曲。

 

2曲目の「Eternity」は

お約束のチェンバロの音で始まり、

ギターとユニゾンで疾走。

これは来たかと思ったら、

何故かBメロ、サビはテンポを落とすという…。

これ、安直かもしれませんが、

普通に疾走曲で良いと思うんですがね…。

 

まぎれもなくDARK MOORの音楽なんですが、

惜しい、物足りない、印象に残らない、

そんなもどかしさを感じる序盤。

 

でも4曲目の「Philip The Second」あたりから

クサさを隠せずにはいられないようで、

これはシンフォニック&ドラマティックで、

なかなか良い展開。

 

そして5曲目の「From Hell」でようやく

純粋なクサ・メタル曲が炸裂!

ただこういう曲を最初にガツンと持ってくれば、

もうちょっと印象が違ったかもしれません。

 

続く「Cyrano Of Bergerac」の出だしは

こりゃ「Evil Warning」だなぁと思いつつ、

サビもちょっとANGRAな曲。

 

その後もやはりどれも

悪くは無いけど、インパクトの欠ける曲が多く、

やはりクサいメロディ、クサい展開が

少ないというのに尽きるんじゃないでしょうか。

雰囲気は出てるんですがね~。

 

あと聴きどころと言えば

本編ラストを飾る、

バンド名を冠した曲「The Dark Moor」ですかね。

 

なかなかオペラティックで、

ドラマティックな展開で、

アルフレッドの中性的な声と

コーラスがマッチしています。

 

何かアレンジやコーラスがショボいというレビューも

散見されますが、僕はそんなに気にならなかったですね。

 

それよりもやはりクサ・メロですよ。

まあ成長、進化と言われればそうかもしれないですが。

 

ただ最近のDARK MOORはクサさ皆無…(汗)。

この後6thアルバムの「Tarot」でクサさが復活しますが、

その後はクサさは減退の一途に…。

 

まあまたクサ・メタル・バンドに戻ることは無いでしょうけど、

そう言えばまだ1st、2ndは聴いていないので、

そちらを聴いて、またレビューしたいと思います。

 

☆「悪くは無い。良くも無い。いや、良いところもあるが、何か一味足りないアルバム」…☆☆☆☆☆☆☆星7つ!

 

 

ドイツのメロディアスHMバンドの

デビュー作です。

 

ジャケットから分かるように、

ギタリスト中心のバンドで、

そのギタリストの名前が

マイケル・シェンケルという…。

何とも胡散臭い感じがしますね。

 

ドイツのバンドですが、

マイケル・シェンケルのギター・プレイは

いかにものイングヴェイ系。

音はキラキラ美旋律といったところで、

北欧のバンドのような感覚になります。

 

1曲目の「Desire」はドラムで始まる疾走ナンバーで、

イングヴェイで言うと「Fury」のような曲。

ヴォーカルも北欧メタルにありがちな歌声で

良い感じです。

 

このままイングヴェイそのまんまで

1枚押し通すのかと思いきや、

2曲目の「Hearts on Fire」は

落ち着きのあるメロ・ハーといったところで、

ただのパクり軍団では無さそう。

 

その後も哀愁漂うメロディアスなナンバーが並び、

90年代には北欧からこういう作品が結構あったよなぁと、

なんかゼロ・コーポレーションっぽい感覚。

 

意外とイングヴェイというか、

ネオクラバリバリの歌は少なく、

北欧メロディアスHRバンドに

速弾きギタリストが加入したような作品ですね。

 

ただ少し問題なのが、

マイケルの速弾きプレイ。

ちょっと危なっかしく、

フレーズ自体も工夫が無く、

ただ速く弾きたいだけのような印象を受けてしまいます。

 

これはまさにドイツの大先輩、

アクセル・ルディ・ペルと同じであります。

しかもマイケルもアクセルも、

速弾きじゃない箇所は

なかなか良いフレーズを弾くという、

厄介な人たちですね(苦笑)。

 

キーボードも目立っていて、

なかなか素晴らしいプレイ。

音使いに非凡なセンスを感じます。

 

北欧メロディアスHRアルバムとしては

なかなか良い出来なんじゃないでしょうか。

ドイツのバンドだけど。

 

で、このバンド、というかこのギタリスト、

この後はバンド名をMichael Schinkel's ETERNAL FLAME

として活動を続けています。

 

そのアルバムには

ヨラン・エドマンやマーク・ボールズといった人たちも

ゲスト参加しているという、徹底ぶり(笑)。

 

僕は結構ネオクラ系をチェックしていますが、

このマイケル・シェンケルには

なかなか行き着かなかったですねぇ。

楽しみが一つ増えました。

 

ネオクラ界は狭いようで広いですね(笑)。

 

☆「速弾きフレーズがちょっと気になるが、全体的には哀愁漂う良質なメロディアスHR/HM」…☆☆☆☆☆☆☆☆星8つ!