現イングヴェイのヴォーカリスト兼
キーボーディスト、ニック・マリノの
1stソロ・アルバム。
ちょうどこの2010年に
ニックがイングヴェイに正式加入したので、
存在感は無くとも
しれっと15年も
イングヴェイと続いているのは
凄いことではあります。
歌もキーボードも
ソツなくこなしていて、
逆に言えば突出して上手い訳でも無いですが、
イングヴェイにとっては
好都合な便利屋とも言えます。
さて、このアルバムですが、
こういうソロ作品っていうのは
えてして平凡な作品か
自己満足的な作品が
多かったりする訳ですが、
1曲目で早くも裏切られます。
いい意味で。
1曲目の「Freedom Has No Price」は
コテコテのネオ・クラ・ナンバーで、
リチャード・アンダーソンがやりそうな
ベタな曲であります。
最近のイングヴェイの曲よりも
真っ当なネオ・クラをやっており、
これはなかなか良い出だし。
2曲目の「Never mind」も
言わば様式美メタル曲で、
ニックのアツい歌唱がカッコいい。
この路線でまさか突っ走るのかと
思いきや、う~ん、この後は
割と普通の曲が多く、ちょっとトーン・ダウン…。
4曲目に「Liar」とあり、
これはまさかと思いましたが、
本家イングヴェイのとは
同名異曲。
10曲目の「To Be With You」は
なかなかドラマティックで良い曲ですが、
全体的には最初の2曲以外は微妙ですかね。
どうせならキーボードを
もうちょっと目立たせたり、
キーボード弾きまくりの
インストなんかあってもいいかなと思いましたが、
プロデュースもレーベルも
イングヴェイなので、
それは許されなかったのかな?
まあそれはともかく、
最初の2曲のカッコよさで
一気に聴ける感じはあります。
どの曲もコンパクトなので、
長ったらしさはありません。
イングヴェイのライヴでは
イングヴェイが歌えない曲のみ
歌うという妙な役回りですが、
このアルバムではなかなか
パワフルな歌唱を聴かせてくれています。
ニックはこのソロの他に
NZMという自身のバンドで
活動しています。
イングヴェイをサポートしながら、
自身のバンドの方も
頑張って欲しいですね。
☆「最初の2曲は本家イングヴェイよりも真っ当なネオ・クラ」…☆☆☆☆☆☆☆☆星8つ!









