DARK MOOR/Dark Moor(ダーク・ムーア)…2003年 | 車通勤メタル!

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児童養護施設で働くメタル好き中年保育士のCD日記。目指せ1万枚!

スペインのシンフォニック・パワメタ・バンドの

4thアルバムです。

 

3rdまでは女性ヴォーカリスト

エリサ・C・マルティンが一つの看板でありましたが、

男性のアルフレッド・ロメロに交代。

他に2人メンバー交代(というか分裂)があり、

メンバーを大幅に変更して制作された作品。

 

さて、このアルフレッド・ロメロ。

中世的な歌声をしていて、

全くと言って良いほど違和感はありません。

 

前任のエリサ嬢が割と男性的な歌唱だったので、

これは本当にちょうど良い人選。

その後もアルフレッドはDARK MOORで活動しているので、

リーダーのエンリク・ガルシアとも馬が合う、

そういう意味でも良い人選だったのでしょう。

 

さて、内容の方は

時折クサい展開はあるものの控えめで、

良くも悪くも整っているという印象。

 

ある意味洗練されたとも言えますが、

やはりクサ・メタルを期待する方からしたら、

ちょっと物足りなさを感じてしまいます。

 

1曲目の「A Life For Revenge」からして

掴みが弱く、悪くないけど、良くもない、

そんな感じの曲であります。

 

重厚な雰囲気で始まり、

途中疾走する展開もあり、

ギター・ソロはネオクラ全開と、

ポイントはおさえているものの、

今一つ盛り上がらない曲。

 

2曲目の「Eternity」は

お約束のチェンバロの音で始まり、

ギターとユニゾンで疾走。

これは来たかと思ったら、

何故かBメロ、サビはテンポを落とすという…。

これ、安直かもしれませんが、

普通に疾走曲で良いと思うんですがね…。

 

まぎれもなくDARK MOORの音楽なんですが、

惜しい、物足りない、印象に残らない、

そんなもどかしさを感じる序盤。

 

でも4曲目の「Philip The Second」あたりから

クサさを隠せずにはいられないようで、

これはシンフォニック&ドラマティックで、

なかなか良い展開。

 

そして5曲目の「From Hell」でようやく

純粋なクサ・メタル曲が炸裂!

ただこういう曲を最初にガツンと持ってくれば、

もうちょっと印象が違ったかもしれません。

 

続く「Cyrano Of Bergerac」の出だしは

こりゃ「Evil Warning」だなぁと思いつつ、

サビもちょっとANGRAな曲。

 

その後もやはりどれも

悪くは無いけど、インパクトの欠ける曲が多く、

やはりクサいメロディ、クサい展開が

少ないというのに尽きるんじゃないでしょうか。

雰囲気は出てるんですがね~。

 

あと聴きどころと言えば

本編ラストを飾る、

バンド名を冠した曲「The Dark Moor」ですかね。

 

なかなかオペラティックで、

ドラマティックな展開で、

アルフレッドの中性的な声と

コーラスがマッチしています。

 

何かアレンジやコーラスがショボいというレビューも

散見されますが、僕はそんなに気にならなかったですね。

 

それよりもやはりクサ・メロですよ。

まあ成長、進化と言われればそうかもしれないですが。

 

ただ最近のDARK MOORはクサさ皆無…(汗)。

この後6thアルバムの「Tarot」でクサさが復活しますが、

その後はクサさは減退の一途に…。

 

まあまたクサ・メタル・バンドに戻ることは無いでしょうけど、

そう言えばまだ1st、2ndは聴いていないので、

そちらを聴いて、またレビューしたいと思います。

 

☆「悪くは無い。良くも無い。いや、良いところもあるが、何か一味足りないアルバム」…☆☆☆☆☆☆☆星7つ!