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車通勤メタル!

児童養護施設で働くメタル好き中年保育士のCD日記。目指せ1万枚!

ANEKDOTENの3rdアルバム。

 

 

KING CRIMSONフォロワーという呼び方は

失礼にあたるぐらい、

KING CRIMSONなバンドであります。

 

デビュー・アルバム「VEMOD(暗鬱)」は

実に衝撃的な作品でした。

まさに「KING CRIMSONの再来」と言える

音でしたね。

 

そしてこの3作目は

KING CRIMSONの発展形と言える出来であります。

もちろん前2作もその感想は同じですが、

このアルバムは更に音が硬く、冷たく、

そして美しい。

 

ヘヴィさ、凶暴さといった

押しは控えめですが、

静と動のメリハリが感じられ、

メロトロンの音も際立っています。

 

かなり整理されたと言うか、

ゴチャゴチャした感じが無く、

透明感も感じる出来。

 

まあクリムゾン好きとしては

そのまんまの1stは大好きなんですが、

ANEKDOTENというバンドとしては、

正常進化と言えます。

 

僕はこのバンドは完全に後追いなので、

あまり偉そうに言えませんが(汗)、

まずは1stを聴くのが正しい聴き方でしょう。

 

その前にKING CRIMSONを知るのが

マストとなりますが、

逆にクリムゾンを知らなくても、

この3rdはすんなり聴けるかもしれません。

 

フォロワーからの脱却を感じつつも、

クリムゾンへの愛を感じる

完成度の高いアルバムです。

 

☆「ANEKDOTENとしての独自性がありながらも、やはりクリムゾン愛が楽しめる1枚」…☆☆☆☆☆☆☆☆☆星9つ!

 

 

アメリカのネオ・クラシカル・ギタリスト、

ジョージ・べラスの2ndアルバム。

 

 

1stよりも更にネオ・クラ度が上がり、

この後に加入するRING OF FIREにつながる

素晴らしい演奏と楽曲であります。

 

このアルバムこそ

ジョージの魅力満載で、

典型的なネオ・クラ・ギタリストでありながら、

モノマネ感や薄っぺらさは無く、

奥の深さを感じます。

 

典型的なネオ・クラ疾走曲と、

それ以外の楽曲のバランスが良く、

ネオ・クラ・ファンでなくても

楽しめる内容であります。

 

1曲目の「Fast and Furious」はいかにもの

疾走ナンバーで、これは期待通りの

方向性と演奏です。

 

続く「Lost Time」もまた

ミドル・テンポの

様式美ナンバー。

 

小曲を挟み、

5曲目の「The Awakening」は

キーボードの音色と進行が

ROYAL HUNT風で面白いですね。

 

他に8曲目の「Airborne」と

11曲目の「Black Hills」が

ネオ・クラ疾走ナンバーで、

これは文句なく素晴らしい。

 

特に「Black Hills」は

ネオ・クラ・ファン必聴のナンバーで、

ジョージのバカ・テクが

冴えわたっております。

 

ネオ・クラ・ナンバーだけでなく、

それを挟む小曲も良いアクセントに

なっているし、

10曲目の「God's Garden」なんかは

スティーヴ・ヴァイっぽくて

これもまた面白いです。

 

そして圧巻はラストを飾る

約30分の大曲、その名も

「Orchestral Suite」であります。

 

このアルバムがリリースされた頃、

ちょうどイングヴェイも

コンチェルト・アルバムを出しましたが、

それとはまた違うアプローチの

コンチェルト曲であります。

 

イングヴェイはフル・オーケストラの

交響曲でしたが、

こちらはどちらかと言えば

初期バロック音楽的な

室内管弦楽団とギターの共演といったところ。

 

メタル・リスナーには

少し物足りないかもしれませんが、

非常に味わい深い曲、演奏であります。

 

しかしこれは

数あるネオ・クラ・ギタリストの

インスト・アルバムの中でも

最高峰に位置する作品じゃないですかね。

 

ラストの曲を聴けば分かるように、

ジョージのクラシックへの造詣の深さが

全編に渡って感じ取れます。

 

フレーズだけ引用して

速く弾くだけの

その辺の速弾きギタリストとは

全然違う本物感があります。

 

この後RING OF FIREに

呼ばれたのも

これを聴くと納得。

 

何故か今まで聴く機会が

無かったですが、

これぞネオ・クラシカルという

素晴らしいアルバムです。

 

☆「本物のネオ・クラシカル・ギタリスト」…☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆星満点!

 

イギリスのパワー・メタル・バンドの

ライヴ盤。

 

 

僕がメタルにハマり始めた頃、

このバンドをビクターが猛プッシュしていて、

それに釣られて2ndアルバムを購入した

記憶があります。

 

JUDAS PRIEST、IRON MAIDENを継ぐ

ブリティッシュ正統派メタルの救世主的な

うたい文句だった気がしますが、

僕が考えていた方向性と大きく違い、

えらいガッカリさせられましたね。

 

1stは悪くは無かったと思いますが、

2ndはミドル・テンポのもったりした曲が多く、

ガッカリ感も含めて、僕の印象は極めて悪いです。

 

そしてこのライヴ盤、

その2ndの曲が中心であり、

やはり全体的にノリの悪さを感じます。

 

その中でやはり

1stの曲の方が良いですね。

まあ懐かしさもあり、

今回買ってみましたが、

2ndの曲の印象はライヴでも変わらず。

 

ノリもよくない、

メロディも煮え切らない、

その中で1stの曲はハッとさせられる

展開がありますが、

全体的にはやはり

あんまりですかね。

 

このライヴ盤は

どうやら再結成を記念したものらしいですが、

解散してたのも再結成してたのも

知らなかったので、そこもどうでもいいです。

 

☆「ライヴなら印象が少し変わるかなと期待したが、変わらなかった」…☆☆☆星3つ!

 

 

 

 

アメリカ・コロラド出身の

パワー・メタル・バンドの1st。

 

 

当時のB!誌で酷評されているのを

覚えていますが、

それほど悪くないと思います。

 

ヴォーカリストの

ハリー・”タイラント”・コンクリンの歌声は

いわゆるジェフ・テイトタイプの

ハイトーン・ヴォイスで

ちょっと懐かしさも感じます。

 

音楽性もQUEENSRYCHEっぽいところもありますが、

どちらかと言えばCRIMSON GLORYのような

マイナー・メタルであります。

 

このアルバム、実に勿体ないと言うか、

前半にややかったるいノリの曲が続くため、

後半の良い曲が活かされていない感じがします。

 

5曲目のインスト曲「Will-O' the Wisp」から

6曲目の疾走ナンバー「Blaze of Glory」に

つながる展開がカッコよく、

7曲目、8曲目もノリが良く一気に聴けます。

 

そしてラストの「Fool on the Run」は

これぞB級メタルの極致のような

愛すべきナンバー。

哀愁と煮え切らないメロディがカッコいいですね。

 

これは曲順を変えればだいぶ印象が

変わったのではと思います。

5曲目のインスト曲「Will-O' the Wisp」から始まり、

同じ曲順のまま1曲目~4曲目をそのまま

後ろにもってくると意外としっくりきます。

 

そうするとかったるく思えた前半の曲が、

ドラマティック&プログレッシヴに感じられ、

だいぶまとまった印象になります。

 

とは言え、

万人に勧められる作品では無く、

B級、C級メタル好きなら

楽しめる1枚だと思います。

 

当時メルダックから国内盤が発売されていて、

僕もそれを持っていましたが、

えらい高値で買い取りされているのを知り

売ってしまいました。

 

今回輸入盤が安く売られていたので

買ってみましたが、

意外にカッコよく一気に聴けました。

 

今この作品に興味がある人は

少ないと思いますが、

5曲目から聴き始め、

アルバムリピートすることを

是非おススメしたいです。

 

☆「愛すべきB級メタル作品。今でも活動中の生きる伝説」…☆☆☆☆☆☆☆☆星8つ!

 

 

NWOBHMの名盤の1つ。

GASKINのデビュー・アルバムです。

 

 

ギター&ヴォーカルの

ポール・ガスキンが中心となって

結成されたトリオ・バンドであります。

 

湿り気のあるサウンドと、

哀愁があり、

どこか煮え切らないメロディは

いかにも当時のブリティッシュHM

という雰囲気です。

 

ただ演奏はメチャクチャ迫力があり、

トリオ編成とは思えない

音像の厚さがあります。

 

ポール・ガスキンのギター・ワークは

もちろんテクニカルでカッコいいのですが、

それを固めるリズム隊が素晴らしい。

 

ベースの音がかなりデカく、

ブイブイと唸っており、

手数の多いドラミングは

迫力満点であります。

 

あとポールの歌が弱いとの意見が多く、

実際2ndアルバムでは専任ヴォーカリストを

入れてますが、

僕はこの声好きですねぇ。

 

まあ音域は狭く、

単調であるのは事実ですが、

このしっとりとした

甘い歌い方が

音楽性にマッチしていると思います。

 

メロディアスでコーラスが美しい

1曲目の「Sweet Dream Maker」、

それに続く「Victim Of The City」は

スペイシー&プログレッシヴで

初期RUSHの影響も感じます。

 

3曲目の「Despiser」、

4曲目の「Burning Alive」は

疾走ナンバーの連続で

非常にアグレッシヴ。

 

熱い演奏とどこか冷めた歌声の

対比が非常に魅力的であります。

 

タイトルナンバーの

「End of The World」も

疾走感が魅力ですが、

ポールのギター・ワークが

炸裂しており、これまた素晴らしい。

 

後半はやや勢いが無く、

例えばラストの「Handful Of Reason」

なんかはドラマティックな曲ですが、

やはりポールの歌の表現力の限界を感じます。

 

それでも前半の勢いで

一気に聴き通せるので、

それは些細な問題。

 

さすがに今聴くと

古臭さはありますが、

この音の抜けの悪さが

逆に幻想的な雰囲気に

拍車をかけるという

よく分からない魅力に憑りつかれてしまいます。

 

北欧メタルで言えば

PROUDの「Fire Breaks The Dawn」

も同じような魅力を感じる1枚でしたね。

 

という訳で

若い人にはおススメしませんが、

80年代HR/HMが好きな人なら

買っても損は無いでしょう。

 

☆「トリオとは思えない音像と、英国らしい湿り気のあるサウンドが魅力」…☆☆☆☆☆☆☆☆☆星9つ!